
同じ日本でも例えば関東と関西では言葉が全然違うと言えるのかもしれないですし、
関東関西に限らず、日本には各地方によって方言というのか言葉の違いはかなりあるのかもしれないです。
埼玉県と言えば世間一般的には方言がほとんど無いという感じもありますし、私自身が東北の田舎から初めて
親元を離れ埼玉県大宮市(現・さいたま市大宮区)で一人暮らしを始めた際も、周辺の人たちも大学のクラスメイトの人たちも
(東北のあのズーズー弁とは異なり)方言を使っている人はほぼ皆無で、基本的にはほとんどの人達は
いわゆる標準語を話されてていたと思いますし、そうした感覚は今現在もほぼ変わりがないです。
全国各地には様々な方言があり、一つの県でいわゆる標準語だけを使用している県と言うのはそれほどないようにも
感じられます。
そして私の感覚としては、一つの県で使用されている言語がほぼ標準語だけで基本的にはほとんど方言を使用していない
珍しい県というのは埼玉県がもしかしたら日本の47都道府県で唯一該当するのかもしれないです。
人によっては「東京都だってそんな感じでしょ・・」と思われるのかもしれないですけど、
私自身が1990年代に金融機関に在職し、一時的に都内の城東方面の葛飾支店に勤務していた時、顧客の中でも
結構な数の人が「ぺらんめえ」とか「あたぼうよ!」とか「やってやらあ!」といったチャキチャキの江戸弁を使用されていたと
思いますし、今現在はどうかわかりませんけど、感覚としては、台東・葛飾・江戸川・墨田あたりの区では
そうした粋で威勢のいい江戸弁が今でも結構普通に使われている様な印象もあったりします。
だけど埼玉では基本的にはそうした方言や俗にいう関東訛りみたいな言葉を話されている人って、私自身も埼玉に在住して
通算23年になりますけど、まずお目にかかった事がないです。
人によっては秩父方面は山梨の甲州弁に影響された言葉を使用される事も稀にあるとか、
深谷・行田・熊谷といった群馬と県境を接するエリアでは群馬方言に多少は影響された言葉があると言われる人もいますけど、
私自身仕事で秩父・熊谷方面の方と接した事も何度かありますけど、そうした方言を使用されている方は皆無で、
ほとんどの方は普通の標準語を話されていたようにも感じられます。
渡邉ポポ先生のコミック「埼玉の女子高生ってどう思いますか?」は行田を舞台にした話ですけど、この中で
生れも育ちも埼玉県行田市のアグリや小鳩が方言を使っているシーンは全く皆無であったりもします。
うちの奥様は生まれも育ちも埼玉県川口市で、彼女は実は今まで住民票を移した事も他県で過ごした事も一度も
ありません。
引っ越し経験は新築工事の施工中の3ヶ月程度の仮住まい期間のみです。
そうした彼女が話す言葉はまさしく標準語そのものであり、彼女が方言らしきものを話しているのを聞いた事は一度もないです。
そうした意味でも、もしかしたら埼玉県は基本的には方言が無い県で、ほとんどの埼玉県民はオーソドックスな
標準語を話しているという事は意外と正しいのかもしれないです。
そして方言が無い事というのは、もしかしたら私のように元は他県出身者がすんなりと埼玉に溶け込んでいける一つの要因に
なっているのかもしれないです。
たただ、うちの奥様が言うには、埼玉にも方言らしきものも微妙にあるとの事です。
それが何かというと、彼女が言うには、埼玉では「そうなの?」と本来言うべきところを「そうなん?」というのは
実は埼玉方言だとの事です。
他にも
「どうしたの?」→「どうしたん?」
「来るの?」→「来るん?」
「行くの?」→「行くん?」
「やるの?」→「やるん?」
「今日暇なの?」→「今日暇なん?」
「今日何するの?」→「今日何するん?」といった言葉もこれに相応するとの事です。
この疑問形の語尾が「~ん?」になるのは、関西圏の響きと少し似ていて、ダウンタウンの松本さんなどもテレビで
「そうなん?」と言っていると思います。
厳密には関西弁だと「そうなんや?」「ほんまなん?」であったり、また、「どうしたん?」は「どないしたん?」、
「来るん?」は「きーひん?」などになるのかもしれませんが、
語尾が「ん」となるところは少しニュアンスが似ていると感じます。
だけど全体的には関西弁とこの埼玉の方言らしきものは似て非なるものがあるという事なのだと思いますし、
そうなんとかどうしたんという言葉自体標準語と大して違いがないのかも~と感じてしまいそうですね。
山梨県は埼玉県と県境を接しているのですけど、山梨と埼玉は方言も住んでいる人達の気質は全然違うように
感じられますね~!
山梨県は、東京の隣の県で、たかだか特急で新宿から一時間半の所なのですが、
1990~96年の約6年近く実際に山梨に住んでいた私から言わせて頂くと
「何でこんなに山梨は田舎なの? 本当にここは東京都の隣接県?」と感じる位後進性が顕著な地域でした。
住んでいる人の言葉がまず全然違うことに、当時は違和感どころかカルチャーショックを感じていたものです。
山梨の言葉の基本的な語尾は、「・・・ずら」なのです。
(「ずら・・」という言葉は静岡方言かと思っていたら山梨にも息づいていたのですね。
ちょっと古いアニメですけど、「ドカベン」で登場してくる殿馬と毎日話しているような感覚です。)
「ラブライブ! サンシャイン!!」の国木田花丸ちゃんが「~ずら」と話していても「かわいい~!」としか感じないのですけど、
粗野で荒っぽい甲州人が「~ずら」と話していても、「この田舎もんが~」とか「かわいくない言葉を使っているね・・」としか
感じないのは、やっぱり花丸ちゃんの人徳なのかもしれないです・・(汗)
甲州弁は基本的に、肯定形の場合の語尾は「・・・・し」で、否定形の場合の語尾は「・・・ちょし」なのです。
例えば、標準語で「行け」は、山梨では「行けし」となりますし、
「行くな」は、「行っちょし」という風な感じです。
他にも、標準語で「せわしい」→「やせったい」
「奥様・家内」→「おんなし」などなど例を挙げれば切りがありません。
他にも・・・・
へちょごむ→ 座り込む 、つるしんぼう → 干し柿 、ちょべちょべ → 口が軽い 、 すいよろ → お風呂、
じょける → ふざける 、おぼこさん → 蚕 なと色々とあったと思います。
とにかくあの独特な甲州弁には最初はとてつもなく抵抗があったものです・・
東京の言葉と言うと、「江戸っ子の江戸弁」というのは、早口でまくしたて気風がいいとか威勢がいいみたいな
感じですけど、全体的には洗練されているという印象が大変強いです。
だけど、甲州弁は言葉がきついし、言葉のニュアンスに独特のトゲがあり、言っている本人にそんな意識は無くても
甲州弁を全然知らない人間にとっては、
「一体何を怒っているの・・・? 失礼な事言ったのかな・・?」みたいな意識が大変強かったです。
そうした意味では基本的には標準語しか話さない埼玉県はある意味凄い事なのかもしれないですね~
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関東圏って東北とか関西みたいないかにもって感じの聞き慣れない方言が出てこないイメージです。埼玉固有の方言というのはなんだか想像しづらいですね。
方言は古語の名残だとも聞きますけど、もともとある言語に大きな変化が起こる時ってだいたい他文化との接触が盛んに行われてるんですよね。埼玉もまた東京と並んで外との接触が多い言語標準化の中心地だったのかもしれません。
でも方言が残ってるなら守ってあげてほしいのん。