暑い、暑い・・と思っていたら、季節はいつのまにか9月下旬という事で残暑の時期にも入りましたけど、
季節が夏から秋に向かっているのかもしれないな・・と感じた瞬間は、
水田の稲の色が今までの青っぽい感じから幾分黄色というのか、黄金色みたいに色が変化しているのを
見た瞬間なのかなとも思ったりもします。
暑い、暑いと言っていても、水田一つとっても着実に季節は秋に向かっています。
日本の素晴らしい所の一つとして、そうした「四季の美しさ」を日本人全体が心の中に美意識として有している事と
四季の美しさを楽しむ粋な心という事もあるかとは思いますし、
日本と言う国はつい最近までどちらかというと四季がはっきりとした美しい季節感を持つ国という雰囲気も
あったのかとは思うのですけど、ここ数年は「ここは熱帯亜熱帯気候のエリアなの~!?」と思わず愚痴りたくなる程の
異様な夏の酷暑が続いたり、はたまたまるで熱帯雨林のスコールみたいなゲリラ豪雨の突発的被害が多発するような
災害多発地帯になりつつあるようにも感じたりもします。
近未来の日本はどんどん四季が無い国になっていきそうな予感すら漂っています。
極端に暑くて長い夏と極端に寒くて長い冬という二つの季節が一年の大半を占め、その狭間に申し訳なさそうに
極端に短い春と秋がちょこっとあるだけの季節感をあまり感じさせない国になりそうな気もしますし、
日本の伝統文化の俳句というのも、もしかしたら季節感が無いと言う事で廃れていく可能性すらあるのかもしれないです。
こんなにも異常気象が続いているという事は、これは単に限られたエリアだけの問題ではなくて
地球規模での「異変」がもしかしたら既に私たちの知らない所で進行中という事なのかもしれないですし、
もしかしたら・・? 人類に対するカタストロフィーはすぐそこまで来ているのかもしれないです・・・
日本で言うと、22世紀のうちには・・または21世紀の中盤以降では、「四季」という概念が崩壊し、
極端に暑い夏と極端に寒い冬の狭間にほんの少しだけ春・秋っぽい雰囲気が垣間見えるだけ~という事になるのかも
しれないですね・・
私たちも日本の美しい四季というものは、今のうちにじっくりと噛み締めておく必要があるのかもしれないです・・
今現在は、まだ四季らしきものは残っておりますし、残っている限りは四季の変化というものを楽しまさせて頂きたいものです。
日本人にとってもっともしっとりとした風情・情緒を感じる季節と言うのは「秋」なのかもしれないです。
春の桜ももちろんとても素晴らしいのですけど、特に山の紅葉とか田んぼが黄金色に染まる光景とか十五夜のお月様とか
秋のしっとり感というのはまた格別なものがありそうです。
クラシック音楽・吹奏楽オリジナル作品で「四季」をモチーフにした作品で最も有名なのはいうまでもなく
ヴィヴァルディの合奏協奏曲集「四季」~春だと思うのですけど、あの曲は冒頭の春の出だしのフレーズだけはやたらと
有名ですけど、それ以外の夏・秋・冬を聴いた事がある人は意外と少ないのかもしれないです。
吹奏楽オリジナル作品ですと、ハーンズの「秋のひとり言」とか保科洋の「愁映」とか
1998年全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅱの「稲穂の波」などが大変印象的です。
(稲穂の波は私自身が現役引退後の課題曲ですけど、カタロニアの栄光・ベリーを摘んだらダンスにしよう・五月の風などと
合せて吹いてみたかった課題曲の一つでもあります!)
クラシック音楽の中で「四季」をモチーフとする作品の中に、日本ではあまり馴染みがない作曲家と作品ではありますけど、
グラズノフというロシアの作曲家にバレエ音楽「四季」という作品もあったりします。
日本での知名度は今一つなのかもしれないですけど、吹奏楽経験者の皆様ですと、グラズノフのバレエ音楽「四季」というと
バンクロフトアレンジによる第四場・秋が思い浮かばれるのかもしれないです。
グラズノフの作品としては四季以外では、
〇ヴァイオリン協奏曲
〇交響詩「ステンカ・ラージン」
〇組曲「バレエの情景」
〇バレエ音楽「中世より」
〇バレエ音楽「ライモンダ」
などが比較的知られているかもしれませんけど、世間一般的には「誰・・?」という感じなのかもしれないです。
(個人的には交響曲第5番は知る人ぞ知る隠れた名曲といえるのかもしれないです)
グラズノフというと、個人的には小品なのですけど、コンサートワルツ第1番という可愛らしい曲を強く推したいです。
この曲は、1980年代中盤のNHK・FMの朝八時からのクラシック番組のテーマ音楽としても使用されていました。
交響曲第5番以外では「祝典序曲」も隠れた名作といえそうです。
グラズノフは、ロシア5人組+チャイコフスキーとショスタコーヴィッチ・プロコフィエフ・ストラヴィンスキーの世代の
丁度中間に位置し、事実、グラズノフは、音楽院の院長時代にショスタコーヴイッチを直接指導していました。
(ショスタコーヴィッチの「証言」を読むと、その頃の話がかなり赤裸々に語られています。ショスタコーヴィッチ的には
グラズノフというと時代遅れの酔っぱらいのオヤジ・・みたいなイメージがあったようにも感じられますし、
結構小ばかにしているシーンも多々ありましたけど、全体的には愛すべきバカ師匠という雰囲気もありそうです)
グラズノフの作風は、特段これといった特徴がないというか、目立つ個性も無い代わりに
誰からも愛される資格もありそうという印象です。
人によっては「ロシアのメンデルスゾーン」と呼ぶ人もいるそうです。
確かにショスタコーヴィッチのような毒もプロコフィエフみたいな不協和音もストラヴィンスキーのような明確な個性も
ありませんし、どちらかというとチャイコフスキーの路線そのまま時代遅れ的に継承したという印象もありますけど、
作品自体はわかりやすくて親しみやすい曲を後世に色々と残しています。
ちなみにですけど、ラフマニノフが若かりし日に鬱病を発症し精神疾患に追い込まれた大きな背景として、
ラフマニノフの交響曲第1番の初演の指揮を担当したのがグラズノフで、ラフマニノフの作品を何一つ理解しないで
全くやる気のないまま指揮をとり、その結果初演は惨憺たる大失敗に終わり、それがラフマニノフのその後のノイローゼの
大きな要因にもなってしまいます。
意外ですが、グラズノフはロシア革命後は革命政権を嫌ったせいのか、ロシアを離れパリに亡命しパリで生涯を閉じています。
パリで死亡した際の音楽界の反応は「そんな人、まだ生きていたんだ・・」みたいな空気だったそうです。
グラズノフのバレエ音楽「四季」ですが、私的には最初に第四場・秋を吹奏楽アレンジ版で聴き、
そのロマンティックと華やかさにすっかり魅了されてしまったのですが、
改めて全曲を聴くと、全四場とも全て同じ「テーマ」で曲が構成されていますので、どの部分を聴いても同じように
聴こえてしまいますし、何となく金太郎飴みたいな印象もあります。
このバレエ音楽の四つの季節の中では一番盛り上がるのは第四場・秋だと思います。
日本人の感覚ですと、冒頭で触れたように、秋=しっとりとした雰囲気という抒情性を感じますし、
四季の中で音楽的に最も盛り上がるのは「祭り」でお馴染みの夏と言う感覚もあるのかもしれないですけど、
そのあたりは日本人とロシア人の感覚の違いと言うものも感じたりもします。
第四場、つまり最終場面に該当する季節は、日本人にとっては夏なのかもしれないですけど、
夏が短いロシアの人にとっては、「収穫の秋」こそが一番盛り上がる季節といえるのだと思います。
ちなみにグラズノフのバレエ音楽「四季」は第一場の冬から開始され、第二場の春、そして第三場の夏を経て、
収穫祭の秋として最も盛り上がる第四場・秋として華やかに盛大に閉じられます、
第四場・秋は三つの場面から構成されていますが、
最初の出だしがいかにも収穫祭のうきうきとした感じがよく出ていて楽しいです。
中間部は、しっとりと歌い上げているし、ラストは冒頭の再現部分で華麗に盛り上がっていきます。
グラズノフの最も有名なバレエは、これまた吹奏楽コンクールでは大変お馴染みの「ライモンダ」であり、
ライモンダはチャイコフスキーの「眠りの森の美女」の様式を発展させた作品と言われているのに対して、
グラズノフの四季は、2プロットレス・バレエという物語らしい筋書きを持たない一種の抽象バレエの先駆とも言われています。
ロシアの自然そのものを音楽で表したような表情豊かなメロディーラインの連続で、
前述の通り 一年の四季が、春、夏、秋と進み、冬で終わるのに対して、グラズノフの四季は、
冬から始まり、春、夏と進み、最後は秋で終わります。
寒風吹きすさぶ雪景色で開始され、雪どけ。春の訪れのうきうき感を描き、暗から明へと移る舞台効果を高め、
最後の場の秋の収穫祭のパッカナール「酒神の踊り」で賑やかに締めくくるというのが主な内容です。
私自身、この曲の生演奏は一度しかありません。
ロジェストヴェンスキー指揮の読響でしたけど、生で聴くと意外とこの曲は地味にも聴こえて、
指揮者としても「どこに盛り上がりの頂点を構成しようか」意外と判断に迷う曲なのかもしれないです。
CDは、ネーメ・ヤルヴィ指揮/スコットランド国立管弦楽団の演奏が一番気に入っています。
ちなみにですけど、現在NHK交響楽団の首席指揮者のパーヴォ・ヤルヴィの父親が、このネーメ・ヤルヴィです。
四季の演奏としてはスヴェトラーノフ指揮の演奏も素晴らしいです。
吹奏楽アレンジ版としてもグラズノフの四季はこれまで何度も全国大会で演奏されていますけど、実はいまだにこの曲の
決定的名演は出ていないです。
1980年の山王中は巧いけど演奏自体は大変地味です。
(本番中に間違えてサスペンダーシンバルを倒してしまい、レコードにもドンガラガッシャーンという凄い音を立てています・・)
81年の阪急は金賞だけど演奏自体は大変控えめで盛り上がりをあまり感じないです。
そうした中で数少ない名演が1982年の逗子開成高校で、自発的で溌剌とした躍動感が素晴らしいです。
前年の「海のうた」はいかにも指揮者から「このように吹け」と言われたからしぶしぶその通り吹くという消極さが目立って
いましたけど、その一年後にはあんなにも自発性あふれる生き生きとした演奏になっていたのは素晴らしいです。
そしてこの演奏の評価が銀賞と言うのは、この時代は既に並大抵の演奏では金賞と言う評価は得られないという時代に
入っていた事を示唆しているのだと思います。
1988年の那覇高校も全体的には大変単調で地味すぎる演奏なのですけど、中間部の音は硬いけど部分的に光る
抒情性は素晴らしいですし、ラストの追い込みの盛り上がりもよかったです。
(ハープを使用していないため、その代用楽器としてマリンバを使用していましたけど、マリンバのアルベッジオがあまりにも
違和感あり過ぎて、曲のロマンを少し喪失させてしまっていました・・
同じような事例としては1972年のブリジストン久留米の「エルザの大聖堂への厳かな行列」にも言え、マリンバがうざいです・・)

ここから下記は
dream fantasy2の
アミグリさんが描かれた美しい絵の転載&ご紹介コーナーです。
上記で四季とか「秋」という話しが出ましたけど、東方での「東方四季娘」というと、春がリリーホワイト、夏が風見幽香、
冬がレティさんで、そして秋はいうまでもなく秋姉妹のお二人だと思います。
幻想郷における東方四季娘として「秋」を司られるのは人間・妖怪・妖精ではなくて神様姉妹です。
それが秋穣子と秋静葉の姉妹の秋を司られる神様です。
(神様と言っても強い神様ではないもので、東方風神録の異変では霊夢によっていともかんたんに退治されてしまいます・・)
上記の秋姉妹は妹の方の秋穣子です!
この秋穣子はアミグリさんが2011年9月という秋の時期に描かれた作品で、アミグリさんの作品としてはかなりの初期作品
という位置づけになると思います。
そしてこの秋穣子は当ブログでは実は初転載の作品でもあったりします。
アミグリさんの描かれた妹の穣子もとってもかわいいです!
ぶどうが乗っかったZUN帽もすてきですけど、穣子のかわいい笑顔にとっても癒されます~♪
東方って案外姉妹キャラが多いですね。
スカーレット姉妹・古明地姉妹・綿月姉妹・九十九姉妹にそして秋姉妹に依神姉妹・・
なんとなくですけど妹の方がより強く可愛らしさ・無邪気さ・自由さが感じられ、
東方の姉妹キャラは全体的には「妹の方がより人気度が高い」といえるのかもしれないです。

上記にて秋姉妹のうち、妹の秋穣子を取り上げさせて頂きましたので、ここではお姉さまの秋静葉を
お披露目させて頂きたいと思います。
上記の作品は、アミグリさんが2014年10月に描かれた秋静葉です。
それにしてもアミグリさんが描かれた公式立ち絵をベースにされたショートカットの秋静葉はとても美しいです!
アミグリさんが描かれる静葉は、スカート全体がフリルっぽくなっているのは素晴らしいアレンジだと思います。
全体の雰囲気的には秋の香りが一枚の絵から素敵に漂っていると思いますし、
そこには「愁映」みたいな雰囲気というのか、紅葉した落ち葉がひらひらと舞ってきて、その落ち葉の上を人が
しゃりしゃりと音を立てながら歩いていくといった風景を連想させる素晴らしい秋静葉だと思います。
アミグリさんが描かれた秋静葉の透明感というのかこの「ひそやかさ」が私はとっても大好きです!!
そして何よりも、まるで鍵山雛みたいな「フリル地獄」に陥りかねないこの秋静葉を、「フリルを描く大変さ」を
見ている人達に気付かせないように自然に楽に仕上げられたアミグリさんの絵師様としての腕に
改めて惚れ惚れとさせられるものがあると思います~♪
それにしても雛以上に恐ろしく手が込んだフリルですよね・・!! 素晴らしいです!!
上記のアミグリさんが描かれた秋姉妹の権利は、
全て上記作品の絵師様であられるアミグリさんに帰するものであり、当ブログにおける転載とご紹介は事前に全て
アミグリさんからご了解を頂いたものであり、アミグリさんからのご厚意で転載をさせて頂いておりますので、
無断お持ち帰りや無断コピーは絶対NGですので くれぐれも宜しくお願い申し上げます。
アミグリさん、本当にいつもすてきなイラストの転載を快諾して頂きありがとうございます!!
皆様の中で「こんなにも美しい秋姉妹を描かれる方のブログってどんなもんなのだろう? 」などと興味がある方は、
是非是非アミグリさんのブログ
dream fantasy2を ご覧になって頂きたいと思いますし、 宜しければ、当ブログだけではなくて、
是非アミグリさんの本家本元のブログ
dream fantasy2に一度お越しして頂けると アミグリさんのブログをご紹介させて頂いている私もとってもとっても嬉しいです!
アミグリさんが定期的に作品を投稿され続けている →
アミグリさんのpixiv にも是非一度足を運んで頂ければ幸いです!
→
アミグリさんのpixivこんなしっとりとしたすてきな秋の季節は、世界的気候変動の中でも残り続けて欲しいものです。
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フリルが本当に丁寧で描くの大変そうですが見事ですね、素晴らしいです。