

アニメ「球詠」の第10話「見せつけてやろう」 は新越谷VS梁幽館の試合がいよいよ開始されました!
果たして詠深ちゃんのあの魔球は全国の強豪、梁幽館にも通用するのでしょうか・・・?
珠姫 : どうしたの?ビビった?
詠深 : ううん。わくわくしてきた!
珠姫 : 今日は初回から全力で勝ちに行くからね。人も多いし見せつけてやろう。私達の力
詠深 : うん!
詠深ちゃんの例のあの魔球というと一見デットボール気味に頭めがけて投げられたボールがホームベース直前に
まるで落ちるカーブまたは高速スライダーのようにストンと極度に落下し空振りを誘う超・変化球なのですけど、
あんなとんでもなく落ちる魔球という必殺の決め球を持っていればバッタバッタと三振が取れそうな気もするのですけど、
実際はそうならないのが野球の難しさであり醍醐味なのかもしれないです。
詠深ちゃんはあの魔球と言うとてつもない長所も持っていますけど、バッティングは打率一割以下の貧打という欠点も
ありますし、何よりもあの落ちる魔球以外のボールは、強豪校にはなかなか通用しないという事が一つの難点なのかも
しれないです。
(そしてそれを補うための配球を考えピッチングを組み立てているのが女房役のキャッチャーの珠姫なのです!)
一昨日の千葉ロッテマリーンズ-日本ハムの試合でマリーンズの正捕手の田村さんが日本ハム投手から
デッドボールを食らい、診察の結果指の剥離骨折が判明し、可能性的に今シーズンの出場が絶望的かもしれない
というニュースはとてつもなく今後の展開に暗雲が立ち込めるものでした。
田村さんというとマリーンズの正捕手ということで投手陣からの信頼も厚く、とにかく内角をグイグイつ強気に攻めるリードは
今シーズンのマリーンズ躍進の一因を担っていたかもしれませんので、正捕手の離脱はチームにとっても
痛いですね・・
後は控え捕手の柿沼さんや新人の佐藤捕手の活躍を期待したいと思います。
球詠の新越谷正捕手の珠姫が万一離脱したとしたら、詠深ちゃんも女房役を失って痛すぎると思いますし、
何よりも新越谷はチームが実質的に9人しかいませんので、補欠選手が一人もいないというのはある意味きついですね・・
最悪の場合、芳乃が出場するしかないのかも・・!?
詠深ちゃんのストレートもそこそこ速いのですけど、強豪校のクリーンナップを封じ込めるだけの威力はないですし、
あの落ちる魔球以外ではツーシームもそこそこ威力はあるのですけど、それでもあの魔球ほどの脅威はないという感じです。
つまり、詠深ちゃんのピッチングが効果的に機能するためには、例のあの落ちる魔球の残像が打者に残っていれば、
ツーシームでも抑えることは可能という事なのかもしれないです。
いくらあの魔球が驚異的といっても毎回毎回あのボールを投じていればいつかは打者にもあの魔球の残像に慣れが
生じてしまい、強打を食らう事もありますのであまり極度に多用は出来ませんし、魔球は決め球として使うから効果がある
という事なのかもしれないです。
大変古い話ですけど、「巨人の星」の夏の甲子園の星雲高校の初戦は、昨年の準優勝校でドロップという縦に大きく落ちる
魔球を有する太刀川と星飛雄馬の剛速球の投手戦になりましたけど、結果は三振数だけなら星飛雄馬を上回る三振を
取りながらも太刀川の敗北という事になりました。その敗因について花形は「三振数こそが敗因で、結果的にドロップを
多投しすぎたことが最大の敗因」と分析していましたけど、詠深ちゃんのあの魔球も同様な事はいえそうで、
あの落ちる魔球だけに頼るだけではなくて、相手打者を揺さぶったり他の球種との配分を考慮したりする事も大切という
ことなのだと思います。
「1回の裏、梁幽館高校の攻撃は1番、センター・陽さん」とアナウンスが流れ試合が開始されます。
(陽さんの髪で片目が隠れている辺りはなんだか艦これの浜風っぽい雰囲気でした~♪)
陽の三球目であの魔球によって三振を取る事は出来ましたけど、あの一球だけで梁幽館のチーム全体に警戒感が走り、
「真っ直ぐなら打つ!落ちたら見送る!」という方向性を早々にチーム全体の方針とし、
珠姫自身も「やばいな…あの球を早々に捨ててきた感がある。柳大が2巡目で打ってきた戦術をわずか二人目で…」と
試合開始早々最大限の警戒を強いられることになってしまいます。
第10話自体は、2番打者にヒットを打たれ、3番にバントされ、4番の強打者を敬遠四球したものの、5番にタイムリーを浴び
1-1のまま序盤を終えるものの、チーム全体というか、マネージャー兼作戦立案の芳乃ちゃんに焦りが生ずるという所で
終ります。
梁幽館の4番打者は高校通算50ホームランの全国屈指の強打者ですけど、珠姫も芳乃も「やむを得ない・・ここは敬遠」
という事で敬遠するのですけど、梁幽館の強打者たちは4番以外にも巧打者は揃っていて、結果的に5番打者に
クリーンヒットを浴び、試合は初回で1-1の振り出しに戻ってしまいます。
この敬遠のシーンの中でとても面白かったのは、スタンドの梁幽館の応援席から
「勝負してよー!・」「せっかく新越応援しようと思ったのに!」・「あ~せっこい采配!」と野次が飛びまくり、そうした野次には
詠深ちゃんは全然気にしない度胸の良さもありましたけど、ファーストの新越谷の4番の中村希は、
「そっちは県外から強い選手集めとるくせにせこいとか言われたくないっちゃけど!」と野次り返していたのはとても
楽しかったです。
野次 : そういうあんたも県外でしょ? 博多じゃん!
希 : うっ…私は親の都合でこっちに来ただけやもん…それに博多区やないし東区やし…
野次に対して博多弁で返す希は意外と面白い子なのかもしれないです。

さてさて、新越谷が一回の表に1点先取点を取り、迎えた一回の裏です。
新越谷の応援席は閑古鳥状態で、応援に来ているのは詠深ちゃんのクラスメイトだけという感じです。
(学校全体の「野球部には誰も期待してない・・」という雰囲気が濃厚に伝わってきていますね・・)
梁幽館は埼玉の野球の強豪校の一つですけど、2回戦でもこんなにも大勢の応援団が駆けつけ、吹奏楽部も駆り出されて
応援に花を添えていました~♪
梁幽館のスタンド : ゴーゴーレッツゴー梁幽館!ゴーゴーレッツゴー梁幽館!
詠深 : あ~。強い学校って感じだな~…
珠姫 : うちもああいうの欲しいね
このシーンも含めて第10話の試合中に、梁幽館の応援ソングとして流れていたのはピンクレディの「サウスポー」でした!
この曲がヒットしたのは1978年でしたけど、40年近くも一つの曲がこうやって野球の応援ソングとして受け継がれていっている
事には「音楽ってやっぱりすごいね・・」と痛感せられるものがあると改めて感じたものでした。
「サウスポー」は私自身も現役奏者時代によく吹いていた曲の一つでした~♪
野球部の応援もそうでしたけど、
文化祭とか小学校でのお楽しみコンサートとか地域の夏祭りのパレードとか地区合同演奏会等でも この曲を演奏すると、
大抵の場合、会場の雰囲気がパァー――ッと和らぐというのか歓声が上がっていましたけど
それはよく分かりますね。
だってこの曲とってもノリがいいですからね~♪
この曲が発売された一か月後ぐらいには、「ミュージックエイト」という音楽出版社からもう吹奏楽用にアレンジされていて、
1978年の中体連・高体連・各地の甲子園の地方大会、そして甲子園大会においても
かなりの学校が演奏していたと思います。
サウスポーの冒頭の歌詞は「背番号一の凄い奴が相手、フラミンゴみたいちょいと一本足で~」と
当時の巨人の4番の王貞治を想定したものでしたけど、
例えばその当時石野真子が「ジュリーがライバル」という沢田研二を想定した曲を歌っていた事を考えると、
「昭和の時代って誰しもが認める絶対的なスターがいた時代だったなぁ・・」と改めて感じてしまいます。
ところでこのピンクレディのサウスポーにはモデルが実在します。
それは誰かと言うと、1977年当時クラウンライター(現・埼玉西武ライオンズ)にて、左殺しやワンポイントリリーフと
名を馳せていた永射投手です。
サウスポーの作詞者の阿久さんは、1977年のオールスターゲーム第2戦の4回表に永射が巨人の王貞治に対して
アンダースローから大きなカーブで空振り三振に仕留めた投球に感銘を受け、
この歌詞を書いたというエピソードも残されているそうです。
永射投手の現役時代は私もよく覚えていて、左投手のアンダースローは大変珍しい事もありましたし、打者にとっては
厄介なボールという印象があったと思います。
広岡達朗監督時代は左のワンポイントリリーフとして、1982年、1983年、1985年と西武の3度のリーグ優勝に貢献しています!
1982年前期は、勝てばマジック点灯という「6.23西宮決戦」にて、先発予想とは全く異なり奇襲先発したり、
レロン・リー(ロッテ)やトニー・ソレイタ(日本ハム)が永射を大の苦手としており、「顔を見るのも嫌」と言わしめたほど
左殺しとして名を成していましたし、
リーは苦肉の策として、本来の左打席ではなくメジャー時代以来となる右打席に入って打ったこともあるそうです。
巨人の王選手は、当時長嶋が苦手としていた大洋の平松投手のあの伝説のカミソリシュートもかなり得意にしていて、
長嶋が打てなかった分をカバーしていましたけど、そうした王選手ですら苦手としていた投手も永射投手以外としては
例えばヤクルトの安田投手とか色々いたとは思いますが、王選手の視点で見てみると、
詠深ちゃんのあの魔球はどのように見えるのかは興味津々ですね~♪
1978年当時の感覚としては「ニューミュージック」の全盛期という感じがありました。
ニューミュージックというと最近の若い皆様にとっては「なにそれ・・?」という感じなのかもしれないですし、
既に死語の世界の領域ですね・・
J-POPと大して変わりが無いような気もしますけど、
従来の歌謡曲とも異なるし、フォーク・ロックとも少し違うみたいな新しい「ポピュラー音楽」という感じなのかな・・?
当時このニューミュージックの代表的歌手というと、
渡辺真知子・ツイスト・庄野真代・原田真二・サーカス・サザンオールスターズ・八神純子あたりなのかな・・・?
1978年のレコード総売り上げのうち、半分程度は、こうしたニューミュージック系の歌手によるものとの事です。
そうした中、吹奏楽部としても上記のニューミュージックに該当するような歌手の方の曲も
随分と演奏した記憶がありますね。
渡辺真知子の「かもめが飛んだ日」とかサーカスの「Mr.サマータイム」とかツイストの「宿無し」とか
庄野真代の「飛んでイスタンブール」とか八神純子の「みずいろの雨」は
吹いていて、本当に楽しい曲でした!!
大学以降になると、こうしたポップスを吹奏楽で演奏する場合って、結構「チェッカーズ」が多くなっていた感じが
あるのですけど、感覚で言うとチェッカーズの曲は「意外と難しい!!」という感じでした。
これも時代の変化というものなのかもしれないですね。
音楽のメロディーラインとしても曲の雰囲気としても「歌いやすい」とか「誰もがメロディーラインをすぐ覚えられる」というのは、
ピンクレディあたりまで・・という感じになるのかもしれないですね。
だけどそうした楽曲が昭和や平成だけでなく令和の時代にまで応援ソングとして生き残っているのはすてきなことだと
思います。
最後に・・余談ですけど、球詠の世界では、埼玉の女子野球は全国的にもレヴェルが高いという世界観に
なっていますけど、リアルの埼玉は吹奏楽コンクールの世界でも全国屈指のハイレヴェル県の一つです!
埼玉栄・春日部共栄・伊奈学園総合・松伏・与野・狭山ヶ丘・秋草学園などたくさんの名門校が全国大会でも
すぐれた名演を残しゴールド金賞の実績を残していますけど、
小編成(B部門)においても関東大会(西関東大会)でも埼玉県代表のチームは個性的で優れた名演を数多く残していると
思います。
1990年代の埼玉のB部門というと特に印象的で上手い学校の一つが入間向陽高校だったと思います。
入間向陽の邦人オリジナル作品シリーズやアーノルドのピータールーは本当に素晴らしい名演だったと思います。
「球詠」の聖地は越谷なのですけど、そうした埼玉の吹奏楽コンクールB部門において、1990年代に
越谷西高校という大変ユニークで超個性的な試みをされていた学校もあったものでした!
吹奏楽の世界では、あまりにも不安定で神経質でデリケートで扱いが難しく、時に吹奏楽コンクール本番ですら
ギ―――ッ!という絶叫音のリードミスを発するクラリネットを吹奏楽の楽器構成のメインにすえるのではなくて、
安定しているサックスセクションをメインにした方がいいのでは・・?という意見が時折おこったりもしますし、実際
1990年代前半の関東大会B部門においては、埼玉県代表の一つの越谷西高校吹奏楽部の木管セクションはその主体は
サックスから構成されていて、当時は35名編成においてクラリネットパートはわずか1名のみという大変意欲的で
興味深い実験を先駆的に試みていたチームもありました。
越谷西高校の演奏は、私自身もマーラーの交響曲第1番「巨人」第二楽章とメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」序曲を
聴いたことがありますけど、あのようなメタリックでモダンな演奏も吹奏楽の無限の可能性を示唆した演奏の一つと
思っていたりもします。
その後指導者が変り、1994年の関東大会B部門で越谷西高校が出場した時の自由曲はスメタナの歌劇「売られた花嫁」序曲は
クラリネットが7本ぐらい置かれている普通の編成に戻っていましたけど、指揮者自らがされていた吹奏楽へのアレンジは、
かなり個性的で面白いものがあり、楽器編成と同じくらいアレンジも吹奏楽にとっては無限の可能性をもたらすと
感じたものでした。
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田村の骨折はイタいですが、控え捕手はチャンス。
柿沼友哉や佐藤都志也に期待すれど荷が重いのは分かります。
しかし、ファンは江村直也に期待しないのか?
イースタンを見てないのか?とツッコミ。
直前の楽天戦もイイ配球をしてるし。
(ホークスファンのボクが語るのもヘン)
仰天プランとして緊急トレードも。
澤村拓一と同様に小林誠司を巨人から獲る。
ドロップは高目から急落するカーブですね。
左投手のウイニングショットとして使用。
権藤正利やカネやんが有名ですが。
堀内恒夫も使っていました。
希ちゃんは関東のヒトが言う「博多」にもイラついているんです。
正直、地元の人間も「福岡」と「博多」の区別を知らないヒトが多い。
博多は「博多区」のエリアだけを言います。
山笠は博多区内の10の流れ(チーム)で行います。
山をかく(持つ)高校生は山笠の時期に公休扱いされる、お得ぶり。
PayPayドームは中央区なので「福岡」にあたります。
ニューミュージックは覚えやすい、歌いやすいイメージがあります。
Mr.サマータイムは不倫の歌とサーカスのメンバーが明言してます。
とあるお葬式で喪主から「故人が好きな歌だったので、お願いします」と依頼されて、断るワケにいかずアカペラで歌って複雑な思いをした経験を語ってました。
「サウスポー」はカラオケで歌いますが、背番号は89に変えています。
ホークスの王会長は89ですから。
永射さんは鬼籍に入られましたが、背中から来るカーブは大好きでした。