新型コロナウイルスの感染者数は日を追うごとに減少の傾向が顕著になっていて、既に緊急事態宣言が
解除されたエリアも34県でありますし、これも4~5月のあの長期の異例とも言えるホームスティ週間と位置付けされた
GW期間中の日本国民の自粛効果がようやく目に見える結果となって表れたとも言えると感じられます。
ただ管理人の在住の埼玉は今回の解除からは外され、東京都・千葉・神奈川・大阪等と同様に引き続き緊急事態は
まだまだ続きそうですし、
少なくともあと数週間程度はこれまで通りの自粛と行動制限と閉塞感漂う雰囲気は続きそうです。
ただそれでも依然として特定警戒の対象エリアを中心にまだまだ予断は許されませんし、今後は自粛解除と再度の自粛を
交互に繰り返していき、第三波・第四波を最大限警戒する日々はまだまだ続きそうですし、
このような状況においては劇的にワクチンや治療薬が急ピッチで開発されない限りは、2021年に多数の外国人が
訪れる東京五輪の開催は夢のまた夢・・という可能性だって強いのかもしれないです。
そうした中、大変哀しくて残念なニュースが飛び込んできました。
全日本吹奏楽連盟と朝日新聞社は、10月に予定していた第68回全日本吹奏楽コンクールの中止を正式に決定し、
「合奏形式で練習や発表を行うのは難しい環境で、演奏者の感染リスクは拭えない」というのが中止の最大の理由な
そうです。
11月の全日本小学生バンドフェスティバル、第33回全日本マーチングコンテストも中止が正式に決定されました。
(2020年のコンクール課題曲はそのまま2021年用に引き継がれるそうです)
プロ野球の大幅な開幕ずれ込みにオールスターや交流戦の中止も既に決定されていて、大相撲の5月場所も中止も
決まっていて、春の選抜すら中止となっていた状況下においては、
実は4月あたりから「今年は吹奏楽コンクールの中止も覚悟しないといけない」と感じてはいましたけど、実際にこうやって
正式に中止が決まると予想通りとは言え、哀しくて残念な気持ちで一杯です。
吹奏楽の練習はソーシャルデステンスを保っての練習はかなり無理がありますし、なによりも奏者がマスク装着した上で
管楽器を吹く事自体無理な話でもありますし、支部大会・全国大会の会場では1500~2000人前後の聴衆がいますので、
そうした状況下においてはコンクール開催の中止は妥当なのかもしれないです。
だけど、現役奏者の皆様・・、特に「今年は最後のコンクール・・」と感じていた3年生の気持ちを考えると
「残念」という一言では到底割り切る事の出来ない無念さ・理不尽さは間違いなくあると思いますし、私自身もとにかく
いたたまれないというかやるせない気持ちで一杯です。


慰めにもなんにもならないですけど、支部大会・全国大会に出場できる人って、ごくごく少数なのです!
吹奏楽に携わった皆様の大半は多分私のように、地区予選・県大会で散ってしまった人たちばかりだと思います。
だからこそ、昨年や一昨年において支部大会・全国大会に出場出来た皆様たちは
そうした「過去の出場経験」を是非是非、「生涯の誇り」として感じ取って頂ければ幸いです。
そして何よりも音楽がそうした吹奏楽経験者の皆様に少しでも「生きるチカラ」になってくれていれば大変ありがたいです。
「音楽」とは決してコンクールだけの勝ち負けではありませんし、音楽とは、本来は、
音楽を聴いて、「あ・・・楽しいな・・・」などのように何かを感じる事の方が大切なはずだとは思います。
今年のコンクール中止で、結果的に楽器を吹く事が今年で最後という方もいるとは思いますが、そうした方は
音楽を楽しむ気持ちだけは忘れないでもってほしいですし、今後吹奏楽コンクールに参加してみようという気持ちが
少しでもある方は、来年以降、2020年のこの悔しい気持ちを改めて本番のステージでぶつけて頂きたいです!
吹奏楽コンクールに関してこうした哀しい知らせというのは普門館の使用中止と解体以来ですね・・
「普門館」は吹奏楽経験者の皆様全員にとって一つの聖地だったのかもしれないです。
それは高校野球の球児たちが「甲子園」に憧れ、甲子園で試合をする事を夢見て日々練習を頑張るという構図と
ほぼ同じなのだと思います。
普門館のステージでは、基本的には中学校・高校の部において1977年~2011年まで全日本吹奏楽コンクールの全国大会が
開催され、このステージでは長年に渡って多くのチームによる素晴らしき名演やドラマが生まれ、
現役奏者時代の私が「一度は普門館で演奏してみたい!」と感じていたように、多くの吹奏楽部員が
全国大会に出場し「普門館」の晴れ舞台で演奏する事を夢見ていたと思います。
私がどうして東北の地を離れて都内の大学に進学したのかと言うと、もちろん一刻も早く親元を離れたかったというのも
ありますけど、それに次ぐ大きな理由と言うのが、この当時の吹奏楽コンクール全国大会の大学の部は普門館以外で
開催されていたのですけど、
全国大会出場をかけてしのぎを削っている支部大会の「東京都大会」だけは、中学・高校・大学・職場・一般の部全部門が
普門館で開催されていて、
高校時代はいつも県大会で散っていて「全国大会=普門館のステージに立つ事なんて夢のまた夢」であったけど、
都大会本選の前段階の都大会の大学の部の予選会を突破して都大会本選に進めれば
あの夢の舞台である「普門館」で演奏する事が出来たからに他ならないからです!!
このブログで何度も語っているように結果的に私の夢は4年間で叶う事もなく、普門館のステージに立つことは出来なかったの
ですけど、とにかく「普門館」というものは現役奏者時代も今現在も「一つの憧れの存在」であるのは間違いないと思いますし、
私にとっては「大いなるモニュメント」でもありました!
そんな訳で普門館解体以降の吹奏楽コンクールの全国大会と都大会は実は一度も生では聴いていないし、
それだけ普門館は私にとっては生涯の憧れの聖地ではありましたけど、吹奏楽コンクール自体はまだまだ続きます!
今年はこうした状況になりましたけど、来年度以降、無事に吹奏楽コンクールが開催される場合は、奏者の皆様たちは
卒業していった先輩の無念さを胸に秘めつつすてきな演奏をしてほしいです!
今年の支部大会や県大会の開催は各支部の判断にゆだねるという事でもありますので、もしも可能ならば
例え無観客状態で実質的に審査なしのフェスティヴァル的なものでも構いませんので、なにか一つ「2020年度の演奏の軌跡」を
残して頂ける配慮が示されればありがたいです・・
(既にいくつかの支部が中止を決めているようですので、それも現実的には厳しそうですね・・)
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ちなみにご存知かもしれませんが、吹奏楽連盟秋季事業では東北大会も3大大会全てが中止、9月に地元秋田県湯沢市で開催予定だった吹奏楽コンクール東北大会後半日程も中止で、地元の人間としては本当に残念です。
しかし、人命健康が最優先ですからやむを得ないでしょう。大変な年になったとつくづく感じます。
一方で本年度演奏される予定だった課題曲が来年度の課題曲へとなり、作曲された皆さんは曲がボツにならなかったのでほっとされたのではと思います。
またあくまでも個人的見解ですが、今回の中止で使用されなかった各県・支部大会の各ホールを全てとは言わずとも、できるだけ来年度へ振り替え繰り越しできないものかと考えます。
学生さんの部活の全国大会事業だとインターハイも既に中止が決まってますが、全国高校総合文化祭は「ネット配信」という形で開催されるとのことですから、吹奏楽・管弦楽・合唱のコンクールもできないものかと思いますね。
…まっ、あまり書くべきことではないんですが、例の全日本吹連事務局のあの1件もありましたから、全日本吹連には襟を正すぐらいの気持ちで本年度の吹奏楽を頑張っている学生さんたちをフォローしていかなければいけないでしょう。
各県・支部・全国大会的なイベントでオンライン・ネット配信では本当に検討してほしいものですね。