
リコーダーは縦笛の一種で、息を吹き込んで発音して、穴を指で塞いで音程を決める楽器です。
12世紀頃に楽器として登場し、ルネサンス期~バロック期のヨーロッパで隆盛を極めたものの、18世紀に
横笛としてのフルートが登場して以降は18世紀以降は急速にオーケストラの中では消滅していきます。
もともとはクラシック音楽の楽器でしたけど、オーケストラが巨大化するに至って大音量が出ないという理由から、
クラシック音楽の楽器としては廃れていったという歴史もあったりします。
シェークスピアが活躍していた時代がリコーダー全盛の時代ともいえるのですけど、例えばハムレットのセリフの中にも
「リコーダーはうそをつくのと同じくらい易しいぞ。親指や他の指で穴をおさえ、息を吹き込めば最高の音楽になるぞ」という
セリフも実はあったりもします。
単に息を吹き込むだけで容易に音を出すことができるのですけど、その理由として、フルートのように唇の振動で
音を出すのではなくて、楽器の頭部の栓(ブロック)と管壁の隙間から吹き込まれた息が、鋭い切り口にあたって
ホイッスルの原理と同じように音を発する事が挙げられます。
上記で触れた通り、クラシック音楽の分野ではフルートの地位にとって代わられ存在意義と活躍場所を失ったかのように
見えたのですけど、現代の日本においては、
小学校低学年でも簡単な演奏が可能である上、構造がシンプルでプラスチックを用いると安価に量産できることもあって、
小学校や中学校の音楽の授業で主にソプラノリコーダーとアルトリコーダーが使われていたりもします。
(捨てる神あれば拾う神あり・・という感じなのかもしれないです)
アニメ二次創作や同人系の分野では、リコーダーというと、ロリ・ランドセルと共に幼女の必須アイテム・
他の楽器に比べて深く口にくわえる事から、リコーダーを吹く事がとある行為を示唆するもの・・とか
男子中学生が好きな女の子と間接キスをするために誰もいない教室に忍び込んで、その女の子のリコーダーを
こっそり吹く・・といった誤った使用方法やイメージもあるようですけど、よいこの皆様はそんなヘンな妄想でリコーダーを
悪用したらダメですよ~(汗・・)

「ららマジ」において、リコーダーを担当されているのは高校3年のJKさんの園田乃愛です。
(乃愛というと「ラーメン大好き小泉さん」のモブキャラの乃愛ちゃんを思い出してしまいそうです・・)
演奏会の演出を一手に引き受ける最上級生であり、器楽部創立メンバーの一人でもあります。
担当楽器はリコーダーで、楽器初心者の下級生の星にもなっているそうです。
(リコーダー自体が楽器初心者にとっては最も扱いやすい楽器の一つなのかもしれないです)
趣味はTVゲームで、はね髪がとってもかわいいですし、とてもじゃないけど高校3年生に見えない幼い雰囲気が
とってもかわいいですね~
バトル時ではリコーダー型の杖を振って星型のエネルギーを飛ばして攻撃するそうです。


今年の10月後半以降当ブログでよく出てくる「ららマジ」なのですけど、これはアニメ作品でなくてスマホ向けの
2017年1月にリリースされた音と魔法の学園RPGです。
ららマジのストーリーは、とある呪いにより廃部寸前となってしまった東奏学園器楽部を舞台に、
プレイヤーは器楽部員として登場する30人のヒロイン達を呪いから救い出し、彼女たちが再び演奏できるようにすることを
目指すように頑張るという内容です。
東奏学園器楽部の部員は30人ですけど、
「ららマジ」は吹奏楽部ではなくて器楽部と言う事で、楽器仕様に制約が無いと言う事で、出てくる楽器も
吹奏楽ではありえない編成のワーグナーチューバ・箏・胡弓・チェロ・リコーダー・エレキベース・エレキギター・シンセサイザー・
ウクレレなども登場しているのは自由さがあってとてもすてきだと思います。
私自身、中学校以降はずっと吹奏楽部に所属していましたけど、小学校の頃の放課後課外活動として、
週に2~3回程度の練習を行う管楽器クラブに所属し、そこでは打楽器(主にティンパニ・ヴィヴラフォーン・シンバル等)を
担当していました。
当時の感覚としては「こうした大人数での合奏するのだったら、叩く楽器よりも吹く楽器の方が面白そうだし、より音楽に
参加しているという意識がありそう・・」と感じ、中学入学以降に吹奏楽部の門を叩いたのですけど、これが結果的に
間違いだったのかそうではなかったのかは今となってはよく分からないですけど、結果的に音楽を知るきっかけになったのは
確実なのでそれはそれで結果オーライなのかもしれないです。
小学校の管楽器クラブはららマジと同じくらい編成が自由自在で、主なメロディーライン担当楽器は、上記でも出てきた
リコーダーと、ピアニカ(鍵盤ハーモニカ)とアコーディオンだったと思います。
そこにトランペット・トロンボーン・クラリネット・サックス・チューバ等の管楽器や打楽器が加わり、なぜかしりませんけど、
そこに更に足踏みオルガンも加わっていましたので、奏でられるサウンドの響きは今にして思うと相当奇妙だったのかも
しれないですけど、運動会での鼓笛隊と合せる形での入場行進の演奏とか学芸会での演奏お披露目とか
年に3~4回程度開催されたお楽しみ演奏会等での合奏やそこでの練習はとにかく「楽しかった!」としか言いようが
なかったと思います。
指導する先生も細かい事はあまり気にされないで、「とにかくみんなのやりたいように吹いていいよ~」という感じで
のびのびと楽しんで吹いていたと思いますし、楽器編成がららマジと同じくらいてんでバラバラでしたけど、
そこから奏でられる音楽は、むしろ自由自在な気ままさだったのかもしれないです。
こういうのを「楽しむ音楽」というのかもしれないです。
そして中学校の吹奏楽部に入部して気付いた事は、音楽は音楽でも自由自在に気ままに楽しんで奏でる音楽と
厳しい規律と指揮者による厳格なコントロール下に置かれ、編成も厳密に定められている「吹奏楽部」という
管理された音楽の二種類があるものだ・・という事でもありました。
今となってはその二つの音楽にもそれぞれ長所短所もあるのですけど、忘れて欲しくないのは、やっぱり奏者の自発性と
音楽をする楽しみといえそうですし、そうした意味においてはららマジのメンバーはそれぞれ自発性と音楽を楽しむ心を
有しているのがすてきだな・・と感じたりもしますね。
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昔は縦笛がフルートと呼ばれていた事も初めて知りました。
リコーダーというと思い出すのは、数年前のショートアニメでしたけど「リコーダーとランドセル」という高校生みたいな小学生の弟とどうみても小学生にしか見えない女子高生の姉のお話は
とっても面白かったです。