当ブログの吹奏楽カテゴリにおいては何度となく、元クラリネット奏者の経験に基づいて
「クラリネットはデリケートで大変神経質な楽器で大変扱いも奏でる事も難しい楽器」と記させて頂きました。
オーボエ・ファゴットのダブルリード楽器のリード削り・リード調整は確かに大変で厄介なのですけど、
シングルリードのクラリネット奏者の当時の私の感覚としては、
「オーボエやファゴットも大変だけど、同じくらいクラリネットのリード調整も大変なのかも・・」という感じだったと思います。
当時は毎日毎日リードの調整というか、リードをト草を使って削る事が日課でもありました。
(大学の吹奏楽団でトグサでリードを削ろうとしたら、「トグサを使うなんていかにも田舎者らしい話だね~くすっ・・」と
鼻で当時の上級生のお姉さまたちに笑われたものでした・・
当時は既にリードはトグサではなくてサウンドペーパーを使用する事が主流だった模様です・・)

リードを削る場合、一番良い方法って何なのでしょう・・?
これはケースバイケースだと思いますし人によってやり方は異なりますので「これが正解!」というのはないと思います。
私の場合、中学から高校あたりまでは「トグサ」を使用していました。
上記で触れたとおり、都内の大学に入って以降は
「そんなトグサみたいな田舎のやり方じゃなくてサウンドペーパーを使ってよね~」と先輩お姉さまたちからご指導を受け、
紙やすりを使用する事になりましたけど、私の感覚的にはトグサの方がやりやすかった印象があったりもします。
そもそも「トグサ」って何でしょうか?
北半球の温帯に広く分布する植物でスギナ(つくし)の親戚で、日本では中部地方より北の山間などに自生しています。
地中には地下茎があり、そこから地上に向けて茎を直立させます。
茎は濃い緑色で表面がザラザラして硬くて中は空洞です。
表面のザラザラを活かして、煮込んで乾燥させた物を薄板などに貼り付け、
ツゲ櫛などの木工品を磨くヤスリとして利用されやすく、天然素材の紙やすりとも言えるのかもしれないです。
私の場合、わざと硬いリードを使用し、吹いている時に
「少し高音が出しにくいというか、音に抵抗感があり引っかかりがあるな」という感覚で吹いた方が
何となくきれいな音が出やすいみたいな感覚がありました。
だから当時、よくバンドレンの4~4.5の硬いリードを購入しそれをトグサや紙やすりで調整するのが
日常のお仕事でもあり息抜きだったような感じもあります。
クラリネット奏者の中には、全体練習中に指揮者から「下手くそ!」などと個人攻撃をされ、
むくれて練習場から憤然と席を立ち隣の楽器置場で「リード削り」をやって時間稼ぎ&自分を鎮めて落ちつかせ
ある程度冷静さを取り戻してから再び練習場に戻ってくるというパターンも結構多かったような記憶もあります。
クラリネットはそうした逃げ道があったのかもしれません。
中にはそのまんま半日以上ずーーーっと無言でリード削りに精を出し、挙句の果てには
そのまんま家に帰った奏者もいたりはしましたけどね・・(汗・・)
それはどちらかというとクラリネット奏者ではなくてオーボエ奏者の方にそうした傾向が強かったような印象も あったりします・・

クラリネットという楽器は5つのパーツから構成されています。
オーケストラの演奏会で、トロンボーン奏者がスライドからツバを抜いている姿が目撃されますけど
管楽器の場合、楽器に唾が溜まってしまいこれを放置しておくと音外し・音の濁りの原因にもなったりしますので
演奏会の本番でも唾を抜くことは仕方が無い事なのです。
クラリネットはそういう訳にはいかないです。
唾を抜くためにマウスピースを一旦外してしまうとピッチ(音程)が狂ってしまい、再度チューニングをやり直す必要がありますし、
本番中にまさかマウスピースを外す訳にもいきませんからね・・
クラリネットの場合、ツバのほとんどは楽器の一番下のベルから、別に何もしなくしてもポタポタと垂れていきますから
演奏中に唾を抜く必要が無いのはありがたいことでもありました。
クラリネットの場合、練習が終わると、楽器のメンテナンスは避けては通れない日課でして、
タンポにティッシュを挟み水分を吸収したり分解した各パーツに対して、
スワブという重しが先端についた紐が付いている厚めのハンカチみたいなもので楽器の内部の管のツバを吹いたりします。
これを怠ったりすると管の中に湿気が発生したり楽器不調を招いたりしますのでこれはサボってはいけないです。
たまにポンコツ奏者が、楽器の中にこのスワブを詰まらせてしまい、抜くに抜けなくなり困っている姿を見た事があります。
クラリネットの内部の管内をよーく覗いてみるとレジスター・テューブが突き出ています。
非常に強い力で引っ張ったり棒のようなもので突き戻そうとすると、このテューブを痛めてしまいますので、
そういう時は楽器屋に持て行かざるを得ないのですけど大抵修理代・メンテナンス代に5000円程度掛ってしまい、
これをやってしまうと、部内の会計担当が
「たたでさえ予算が無いのに・・・これはおまえのミスなのだから自己負担しろ!」
「仕方ないじゃん! そのくらい部費で面倒見てよ・・!」みたいなバトルが勃発していた事もあったものです。

ららマジのクラリネット担当の綾瀬凜は真面目な優等生で後輩からはちょっぴり怖い先輩としても知られています。
真面目な厳格な性格で後輩からは少し怖がられている事を綾瀬凜本人はかなり気にしており、
後輩にやさしく接しようと心掛けていたりもするそうです。
優雅で真面目で完全主義者の綾瀬凛も、その優雅な姿とは異なり、
陰ではそうしたクラリネット特有のリード調整の難しさとかリードミスによる絶叫音に意外と苦労しているのかも
しれないです。
私自身、吹奏楽部に入部しクラリネットを始めた中学一年の時には、綾瀬凜みたいにやさしく接してくれそうなお姉さま先輩は
ほぼ皆無でしたので(汗・・)
ららマジの綾瀬凛みたいなお姉さまに教わればもう少し上達したのかもしれないですね~
あくまで私の一般的イメージですけど、吹奏楽部におけるクラリネット奏者と言うのは、どちらかというと融通が利かない
頭の固い人が多かったような感じもあり、それは男女問わず同じだったような印象もあります。
綾瀬凜のちょっと怖いお姉さま設定と言うのは、むしろクラリネット奏者の気質という感じなのかもしれないですね~♪

キリッ・・!としていて後輩に対して厳しく接する雰囲気の綾瀬凜お姉さまの上記のようなちょっと怒ったような表情も
とてもかわいらしいものがありますけど、
同じパートに自分に厳しすぎる子がいたりするとちょっとつらいものがありそうですけど、ららマジの綾瀬凜みたいな
JKさんだったら、私は喜んで同じパート内で頑張らさせて頂きたいものです~♪
クラリネットを吹く女の子の不器用さ・頭の固さというものはもしかしたら全世界共通なのかも・・?といったら綾瀬凜に
怒られてしまいそうです・・
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でも確かに80年代あたりまでは、部室内の鉢植えで植えておいたトグサを使ってクラリネットの皆様がリード削りしていた事は
普通の光景だったのかもしれないです。
あんなに苦労してリード調整しても、練習ではリードミスをして指揮者に怒られて凹んでいるクラリネット奏者というのも吹奏楽あるある話なのかもしれないですね。