
法螺貝というとあのぶおおおおおおおおおおお~♪というとてつもなくインパクトのある効果音の一つだと思いますし、
大河ドラマや時代劇などにおける合戦シーンの際に、戦闘開始の合図とか「者ども、かかれ~っ!」という戦闘シーンの合図とか
武士たちを鼓舞するツールの一つに使用される法螺貝はとても渋くてすてきですよね~♪
法螺貝そのものは、フジツガイ科に属し、全長40cmを超え日本の巻貝としては最大級の大きさを誇っていたりもします。
主にヒトデやウニなどを食料とする肉食性の貝という事で、サンゴを食べるヒトデの天敵と考えられ重宝された時期も
あったとの事ですけど、実際はそれほどの大食漢でも無く食べる速度もベリースローという事も判明し、最近では
ヒトデ対策としてはほとんど用いられていないそうです。
法螺貝の殻の頂点を切除し、吹き口別に付けラッパ状に加工したものは古来より楽器として用いられる事も多々あり、
日本においては、山伏の修験道としての法具や仏教・神事などに用いられる事もあったそうです。
戦国時代には合戦開始の合図として使用され士気高揚の道具ともなることもあり、
法螺貝の音色を聞くと何故か出陣したくなるのは日本人としての血が騒ぐ・・という感覚なのかもしれないですね~♪
この種の楽器は、西洋ではどちらかというと角笛が使用されたようにも感じられますが、狩猟民族ではなくて農耕民族であり、
大陸に比べて大型の獣が少ない日本においては、角笛よりは法螺貝の方が馴染みがあったのかもしれないです。
上記で触れた通り、法螺貝は山伏の修験道としての法具でもありますけど、楽器的に使用される事もあります。
法螺貝と金管楽器のトランペットは見た目は全然違いますけど、実は同じ仲間であったりもします。
というか・・楽器の分類としては実は法螺貝は金管楽器に該当します。
法螺貝の中はぐるぐると巻きながら広がっていく空洞を持つ円錐管という構造になっています。
管の小さい方の端から、唇で「ぶーっ!」と振動を吹き込みますと、管の中の空気が振動して大きい方の端から音が
出るのです!
これは金管楽器の演奏と基本的には同じでして、そうした意味においては、トランペットを吹かれた経験がある方は
法螺貝をマスターされるのも早いと言えるのだと思います。
これはフルート経験者は、音を出す事自体大変困難と言われる尺八は、普通の人よりも比較的早く音が出るという事に
似ているのかもしれないですし、尺八経験者がフルートを吹くとどことなく尺八っぽい音が出る・・という話にどこか繋がるものが
あるのかもしれないです。
尺八・箏・琵琶・和太鼓・笙・龍笛等の和楽器と管弦楽を融合した管弦楽作品は既にたくさんの作品が世に出ていますけど、
さすがに法螺貝を使用した管弦楽曲は聴いた事がないですね。
1977年の全日本吹奏楽コンクールで関東代表として出場した前橋商業の自由曲は、小山清茂の
「管弦楽のための鄙歌第1番」でしたけど、日本ワールドレコード社制作のカスタムテープを聴いてみると、この曲の途中に
和太鼓等の邦楽器が使用され、法螺貝も吹き鳴らされていたと思います。
原曲は管弦楽作品で、大木隆明先生ご自身による吹奏楽へのアレンジという事での演奏でしたけど、
原曲を実は私自身は一度も聴いた事がありませんので、管弦楽曲として法螺貝が入っているとここでは断言するのは
差し控えたいと思います。
参考までに、小山清茂の「管弦楽のための鄙歌」は第1番~第4番まで作曲されています。
(吹奏楽コンクールによる第1~2番の吹奏楽アレンジは、大木隆明先生がされていたようです)
私自身は、日本フィルのガラコンサートで鄙歌第2番を聴いた事はあります。印象としては、とっても分かり易くて
とてつもない和のエネルギーを秘めていて、どことなく民衆の祭りみたいな雰囲気を有している曲と感じたものでした。
1990年代の関東大会B部門でこの鄙歌第2番は何度か演奏はされていて、私も何度か聴いた事があります。
鄙歌第5番のみは、最初から吹奏楽用に作られた曲との事ですけど、残念ながらこの第5番は聴いた事は一度も無いです。
そして、マニアックな吹奏楽ファン、そして大の(今は存在しない)埼玉県市立川口高校吹奏楽部の大ファン皆様の視点で
申し上げると「法螺貝こそは市立川口高校の一つのシンボル!」といえるのかもしれないですね~♪
長い吹奏楽コンクールの歴史の中で、演奏楽器の一つとして法螺貝を効果的に使用し、更に自作自演というとてつもない
快挙を果たされたのが、信国康博先生指揮の1981年の関東代表の一つの埼玉県市立川口高校吹奏楽部でした!
市立川口高校吹奏楽部と言うと1979年の全国初出場の際のあの斬新でインパクトの強いネリベルの「二つの交響的断章」の
あのシャープな感じは、あの演奏から既に40年の歳月が流れても、あの演奏を超える名演がいまだに出現しない事は、
それだけあの演奏が本物であったという事なのだと感じます。
あの市立川口の切れ味鋭いネリベルを一度聴いてしまうと、77年の天理の二つの交響的断章がお遊戯のようにも
聴こえかねない程、両校の差は開いていたと思います。
そして市立川口の前年の1978年の自由曲がベルリオーズの序曲「ローマの謝肉祭」という無難な曲であったというその意外さも
たまらないものがありますね~
1981年の市立川口の自由曲は信国先生自作自演による「無言の変革~問い」という大変意味深な曲名でして、
普門館のステージに所狭しとばかりずらっと配置されていた10人程度の打楽器奏者のインパクトはとにかく強烈なものが
あったと思います。
普門館のステージにとにかく打楽器をずらーーーっと並べ、
2台のティンパニ、大小のチャイム・カリヨン(鐘)・大小のドラ、様々なトムトム、各種鍵盤打楽器を曲の冒頭から
叩きまくり、普門館のひな段の最後部の雛壇だけでは足りなくて、左側と右側にも打楽器を並べていました。
「あれは打楽器品評会・・」みたいな悪口を言っている人当時もいましたけど、
とにかくあの膨大な数の打楽器を10人ぐらいの奏者が同時に鳴らしている光景は圧巻以外の言葉が出てこないです。
さらにその上で、曲の中間部あたりで突然奏等が立ち上がり、体をくねらせながら法螺貝を吹きまくったり
グランドハープを恐らくコンクール史上初めて普門館に持ち込んだりととにかく見た目の演奏効果は抜群でした!
曲自体とても斬新でしたし、その斬新さを支えた驚異的テクニックも見事でしたし、アルトサックスのソロも素晴らしかったです!
そして法螺貝の体をくねらせながらぶほーーーっと吹き鳴らすあの光景は、音響効果としても見事でしたし、視覚的効果も
群を吹いていたと感じられます。
当時としては、やや硬直化しマンネリ気味だった自由曲の選曲について
「こういう方法はどうなのか?」という斬新な「問いかけ」も信国先生は意図されていたのかもしれないです。
曲の終わらせ方も極めて秀逸で、コラール風に荘厳に鳴り響き、
「これから何かとてつもないことが始まろうとしている・・・」みたいな事を暗示するように
大変高潮化したような気分のまま興奮のるつぼのまま曲が劇的に閉じられ、
とにかく凄まじいインパクトを普門館の聴衆に与えていたと思います。
あの自作自演の演奏は、確実に普門館の聴衆に「何か」は伝えていたと思います。
確かに賛否両論ある演奏なのは間違いないのですけど、
あの意味深なタイトル・・・「無言の変革」とか「問い」とかそれだけでも既にお腹一杯なのですけど、
打楽器を「これでもかっ!!」と全面的に押し出して、威圧的に、上から目線みたいな感覚で
「とだっ! 参ったか!! 音楽と言うものは時にこうしたインパクト性だけでも面白く構成できるんだぞー!」と迫られた演奏に、
確かに当時の私は、一発でKOされてしまったものでした。
話を法螺貝=山伏の修験道としての法具という話に戻しますと、天狗と言うと山伏姿というイメージもあるのかもしれないです。
日本の歴史を見ると、山伏は天狗と同一視されることが多く、「天狗山伏」という言葉も、太平記以降の史書で
散見されるようになっています。
修験道とは、日本古来の山岳信仰が仏教などの影響のもとに習合された日本独特の宗教ですけど、そうした修験道を
山に籠って実践される方を、山に伏して修行するところから山伏とも呼ばれる事もあるそうです。
修験道を実践する山伏たちは、霊力を磨くために厳しい修行を行い、その一つが火渡りや滝打ちと思われます。
山伏が身に着けている山伏十二道具(法螺・頭襟・斑蓋・結袈裟・鈴懸・錫杖・金剛杖・最多角念珠・笈・肩箱・引敷・脚半)に
法螺貝もあり、こうやって見てみると、天狗の恰好は山伏の姿である事が多く、山伏の道具の一つが法螺貝である事を
考えると、法螺貝が最もよくお似合いそうな日本の妖怪さんというのは天狗と言えそうですね。
東方の世界においては、幻想郷内の妖怪の山を実質的に支配している「天狗」は階層社会であり、色々な種類の天狗が、
それぞれに課せられた役割を担って生活をしています。
文ちゃん・はたては鴉天狗であり、犬走椛は白狼天狗という位置づけになります。
イメージで言うと鴉よりは白狼の方が強そうで、鴉の上に君臨しているのが白狼みたいな感じもあるのですけど、
妖怪の山においては、実際は椛が属する白狼天狗は下っ端という位置づけになっているのは興味深いです。
下っ端の白狼天狗である椛の普段の仕事は、妖怪の山の警護という事で侵入者がないかどうかを確認やパトロール、
はたまた最近建設された妖怪の山の山頂の守矢神社と人里を繋ぐロープウェイの日常的警備という事なのだと思います。
文ちゃん・はたてが手にするアイテムはブン屋さんという事でカメラがお似合いだと思うのですけど、警備担当の椛にとっては
仲間への合図等でも使えそうな法螺貝は大変便利なツールと言えそうです。
そうした意味において、幻想郷でいっちば~ん!に法螺貝がお似合いなのは犬走椛なのだと思いますね~♪

ここから下記は既に恒例になっているのかもしれないですけど、
dream fantasy のアミグリさんが描かれたイラストの
ご紹介コーナーです!
今回ご紹介させて頂く二つの作品は言うまでもなく犬走椛です~♪
アミグリさんは2017年暮れにとてつもなく完成度の高い素晴らしい椛を描かれていて、
2011年4月以来7年振りに椛を描かれていたという事になります。
ここで着目したい事は、7年という歳月の経過の間に、アミグリさんという素晴らしき絵師様が
どのような進化を遂げられどのように作風がすてきに変化されていったのかという事も挙げられると思います。
私的には2011年の椛も2017年末の椛もどちらもすてきにかわいいと思っていますし、それぞれ異なる魅力があると思います。
上記の椛は、アミグリさんが2011年4月に描かれた作品で、実はアミグリさんご自身はもこの椛の掲載時には
「あんまり気に入ってないのでいつかリベンジしたいです・・」と言われていたのが大変印象的です。
このちびっこい椛はとってもかわいいと思いますし、椛のあの獣耳は、
けものフレンズのサーバルちゃんや「世話やきキツネの仙狐さん」に出てくる獣耳と尻尾にとてつもなく癒されそうな仙狐さんを
彷彿とさせてくれそうです~♪
愛くるしさに溢れていると思いますし、ミニスカ&白タイツの効果による絶対領域の素晴らしさとか、
ちょっと「きょとん・・」としたみたいなこのお顔もとってもかわいいと思います。
だけど常に高い次元の感覚と完成度を模索され続けられているアミグリさんにとっては、この当時の椛をもってしても
まだまだ自分の目指すべき椛ではない・・と思われていて
過去に自らが描かれた作品であっても決してそれに満足することなく、新しい進化と絵の雰囲気の一層の変化を求めらけ続け、
模索され続けている姿勢は本当に尊いものがあると思いますし、
その辺りは、不肖・・この私が「私が尊敬させて頂いているNO.1絵師様」の名に恥じないものがあると
確信しております。
それでは下記にてこの2011年に描かれた椛が2017年末にどのようなすてきな進化を果たされたのかをご覧頂きたいと
思います!

既に記したとおり、上記の犬走椛は、2017年12月にアミグリさんが描かれた作品です!
結果的にリベンジ作品と言えるのかもしれないですけど、
2011年当時以上の素晴らしい完成度を誇る大変立派な椛を描き切れていると思いますし、
アミグリさんは見事にリベンジを果たされているのだと思いますし、
それは絵師様として「誇り」に感じて欲しい素晴らしい事なのだと思います!!
かわいいけど同時にとっても美しい椛だと思います!
公式の雰囲気では生真面目・不器用みたいな事も言われていたと思いますけど、
「そうした公式設定も過去の私もぜ~んぶ乗り越えて今の私がここにある!!」みたいな事を椛が言っているかのように
2011年の椛とか過去の作品を含めて、
全てを吹っ切った状態の輝かしくて眩しいばかりの椛がここに登場したように思えてなりません!
かわいく美しいのですけど、どこか神々しさすらも感じさせる気品もあるように感じられます。
どうして気品みたいなものを感じるのかと言うと、紅白のすてきな巫女の霊夢ではないのですけど、
赤と白ってやはり「巫女さん」とか「聖職」みたいな雰囲気があると思いますし、そうした紅白を見事に使い分ける事で
鮮やかさも演出していると思いますし、今現在は冬という事で、雪をイメージさせるものもあり、
全体的に美しく神々しいといった印象を私達に与えてくれているようにも感じられます。
とにかくとっても可愛くビューティフルで、何よりもこの笑顔に癒されます!
獣耳もとても可愛いですし、霊夢みたいな肩だし衣装もよくお似合いだと思います!
そしてそうした椛の気品・神々しい雰囲気は、法螺貝という山伏のアイテムがとてもよくお似合いなのだと改めて
感じたものでした~♪
本当に素晴らしいですね~! 圧巻の仕上がりです!!
そしてここにあるのは、改めて書くと、過去作品に満足することなく妥協することなく、常に「高い作風の次元」を求めて
日々模索と己との格闘をされているアミグリさんの絵師としての「矜持」がとてつもなく伝わってきますし、
こうやって過去作品からのすてきな進化を十分伝えている作品をこうやってご紹介させて頂く事ができる幸せというものを
私自身が強く実感しております!
上記のアミグリさんが描かれた犬走椛の権利は全て椛の絵師様であるアミグリさんに
帰するものであり、当ブログにおける転載とご紹介は事前に全てアミグリさんからご了解を頂いたものであり、
アミグリさんからのご厚意で転載をさせて頂いておりますので、
無断お持ち帰りや無断コピーは絶対NGですので くれぐれも宜しくお願い申し上げます。
アミグリさん、本当にいつも素敵なイラストの転載を快諾して頂きありがとうございます!!
皆様の中で「こんなにもかわいい椛を描く人のブログってどんなもんなのだろう・・? 」などと興味がある方は、
是非是非アミグリさんのブログ
dream fantasy を
ご覧になって頂きたいと思いますし、 宜しければ、当ブログだけではなくて、
是非アミグリさんの本家本元のブログ
dream fantasy に一度お越しして頂けると
アミグリさんのブログをご紹介させて頂いている私もとってもとっても嬉しいです!
アミグリさんが定期的に作品を投稿され続けている →
アミグリさんのpixiv にも是非一度足を運んで頂ければ幸いです!
→
アミグリさんのpixiv
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今回のトップ画像、何故ほら貝!?と思いましたが、楽器繋がりという事でなるほどと納得してしまいました。
ほら貝と言えばやはり時代劇などで印象が強いですが、楽器としての発想はありませんでした。今回の記事も大変興味深く拝見しました(^^♪
アミグリ様のイラストは犬走椛。最近個人的に見かける事が多いキャラクターでタイムリーでした。特に2017年のイラストは可愛くも美しい、素敵な作品ですね(*^^*)