今年の冬は暖冬で大変ありがたいです!
そしていくら暖かいとはいえ冬は冬でもありますので、朝晩の冷え込みはやはり冬らしさは同じなのかもしれないです。
だけどそうした冬も間もなく終焉を迎えつつあり、季節は間もなく春到来という事なのだと思います。
こうやって春が到来すると、気持ちの上でも爽やかとか気持ちがウキウキとしてきたみたいな感じもしますね。
そうした春到来というとクラシック音楽のにも色々とそうした春の気分に相応しいすてきな曲も色々とあるとは思うのですけど、
(そうした曲の中で素晴らしい曲を一つお伝えすると、J.シュトラウスのワルツ「春の声」と言えるのかもしれないですね!)
私にとっては、そうした「春の気分」に相応しい曲をあげると
イギリスの作曲家、ヴォーン=ウィリアムスが作曲したロマンス「あげひばり」も素晴らしい曲だと思います。
よくこの曲は「揚げひばり」なんて表記をされることも多々ありますけど、
この表記には抵抗があるというか、あれは多分ですけど「誤訳」の一つだとも思ったりもします・・
だって、「揚げひばり」じゃいかにもなんか「鳥のから揚げ」を思わず連想してしちゃいますよね・・(汗・・!)
そしてまたまた「鳥のから揚げ」なんて書いたりすると、東方Projectの聡明な鴉天狗の文ちゃん=射命丸文が
嫌そうな顔をされるのかもしれないです。
「あげひばり」というのは、
イメージでとらえると、鳥が上空に向かって華麗に舞いあがっていくという感じなのかな・・?と思ったりもしますね。
ロマンス「あげひばり」ですけど、曲自体それ程長くもありませんし、
楽器編成も独奏ヴァイオリンと小さな管弦楽というスタイルで、これに打楽器がトライアングルのみ加わります。
この曲、冒頭がとてつもなく魅力的でうっとりとさせられるものがあります。
管楽器の扱いも極めて巧みですし、優雅でロマンティックな雰囲気がよく出ていますし、
何か冬らしい哀愁みたいなものと春へと向かう希望みたいなものもほのかに伝わってきている曲だとも思います。
協奏曲という感じではないけど、独奏ヴァイオリンが主役とも言えそうでして、
このソロヴァイオリンが、メロディー的においしい所を全て一人で持って言ってしまっているという印象が極めて濃厚です。
このすてきな小品が作曲されていた頃、ヴォーン=ウィリアムスはほぼ同時期に交響曲第三番「田園」を作曲しています。
交響曲第三番とあけひばりを聴き比べてみると、作曲者としての意図はほぼ同じみたいな感じもあると思います。
勿論、メロディーラインとか構成が似ているという意味ではなくて、曲全体が終始ゆったりとした部分のみで作られている所が
「両曲は似ているのかな・・?」みたいに感じさせる点なのだとも思います。
この交響曲第三番「田園」も少しヘンな曲でして、
曲全体を通して盛り上がる箇所が一つもありませんし、強奏部分もほぼ皆無です。
終始ゆったりとした退屈な冗長的な音楽が終始だらだら展開されていきます。
ま、その点「あげひばり」は短いし、 構成がしっかりしているし、メロディーラインが引き締まっているから
退屈さを感じさせないのが違いと言えるのかも しれないですね。
改めてですけど、イギリスの作曲家、R.ヴォーン・ウイリアムズが残した曲は素朴で美しいメロディーラインが多いと思います。
そうした曲の中では、あけひばりと交響曲第3番以外では、
タリスの主題による幻想曲とかイギリス民謡組曲などがメロディーラインが素朴で美しくとても分かり易いと思います。
反面、ヴォーン・ウィリアムスは、
交響曲第4番のように何の前触れも無く唐突に、不協和音と激しい表現に溢れた悪意満載のような曲を書いたかと思えば、
交響曲第7番(南極交響曲)のようにやや安っぽい感じの描写音楽を作曲したり、
創意工夫の塊りのような霊感溢れる交響曲第8番を書いた後で、 「この世にやり残しがある」みたいな未練たらたらの
交響曲第9番を残したりと作風は意外と幅が広いような印象もあります。
そうそう、「チューバ協奏曲」なんてかなりお茶目な曲も残していたりもします。
ヴォーン・ウィリアムズの代表作と言えば何と言っても「グリーンスリーヴスによる幻想曲」が一番有名でしょうし、
あの冒頭のフルートソロのメロディーを「聴いたことが無い」という人の方が珍しいと思えるくらい日本でも馴染みがある曲です。
この曲は楽譜の上では「オプション扱い」となっていますが、 冒頭のフルートソロがやはり素晴らしいですよね。
正直この曲にフルートが入っていないと、曲の魅力は半減すると思えるくらい、大事な役割を担っています。
あのフルートソロを聴くと、 「あー、何か哀愁が漂うけど、何か心が癒されるな」と思ってしまうほど
大変美しいメロディーラインが続く曲です。
この曲は、元々は、イングランドの古い歌というか、民謡の「グリーンスリーヴス」なのですけど、
この歌自体は大変歴史が古く、実は、シェイクスピアの喜劇「ウィンザーの陽気な女房たち」にも
その名前が既に言及されているほどです。
ヴォーン・ウィリアムズはこの喜劇を基にしたオペラ「恋するサー・ジョン」を1928年に完成させ、
その第3幕の間奏曲でこの美しいメロディーを使用し、 この間奏曲を、後にヴォーン=ウィリアムス自身の立会と監修の下、
ラルフ・グリーヴズが編曲し独立させた作品がこの曲なのです。
ま、だから厳密に言うとヴォーン=ウィリアムズ自身の純粋なオリジナル曲ではありませんけど、
とにかくあの美しいイギリスの歌をここまで世界に広めた功績は大きいと思います。
話がそれました・・
ロマンス「あけひばり」は、私はこれまでのところ、一度しか生演奏を聴いたことがありません。
その唯一聴いた演奏会というのは、東京交響楽団の定期演奏会でした。
確か当時の東京交響楽団のメインスポンサーは「すかいらーく」でした!
ところで「スカイラーク」を邦訳すると、これが「あけひばり」という意味なんですよね!
あの演奏会では、この「あげひばり」は一番最初の曲として演奏をされていましたけど、これも一つの
「スポンサーへの配慮」という事なのかもしれないですね・・(笑)
話は全然違うのですけど
「すかいらーく」という店名自体確か既に「死語」の世界だと思います。
「すかいらーくグループ」は、ファミレス系統は全て「ガスト」に切り替え済だし、
ファミレスの名前としての「すかいらーく」は2009年をもって消滅をしています・・
今や「すかいらーく」グループに、バーミヤン・藍屋・夢庵・ステーキガスト・ジョナサン等が加わり、
今や日本を代表する外食チェーングループになっていますけど、
子供心にもファミレスというとすかいらーくとかデニーズというイメージが強かっただけに、名称自体が消える事は
ちょっとさびしいものはあったりもしますね・・
今現在はそんな事ないのですけど、初期の頃のガストは確かに単価は安いのですけど、
いかにも・・という感じの均一化された味とか客席放置とか色々と問題はあったと思います。
すかいらーくからガストへ転換されて間もない頃って「この先、この会社大丈夫なのかな・・?」みたいな不安感も確かに
あったとは思うのですけど、それをほぼ完全に払拭し、
今現在の立派に確立化された「ガストブランド」にまで進化発展させているのですから、
日本の「企業努力」には本当に頭が下がるものがあるのだと思います。
最後に・・
上記の「あけひばり」の関連ではありませんが、すかいらーくの元々の創業としての業態は
レストランではなくて、実はことぶき食品という「食品スーパー」であったという事をご存知の方は
あんまりいないのかもしれないですね。
ちなみにその食品スーパーとしての第一号店が、西東京市の「ひばりが丘団地」というのは偶然なのかな・・?
ひばりが丘団地→すかいらーく=あけひばりという流れから考えると、
元々は「ことぶき食品」という名称がレストラン化への業態転用に当たって「すかいらーく」になったのも
そうした団地名が多少は影響があったと言えるのかもしれないですね。
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