
ご当地ラーメンの一つでもある「八王子ラーメン」はとてもやさくくてマイルドな味であり、
その最大の特徴でもある具材の玉ねぎのシャキシャキ感は、一緒に麺をすすっていてもスープを飲んでいても
すてきなアクセントになっていると思いますし、
玉ねぎって実はとっても甘くて奥深い食材であることがよく分かると思います。
八王子ラーメンは実は昭和30年代から既に存在していたのですけど、21世紀に入るまでは正直、知る人ぞ知る存在
という感じだったのだと思います。
2003年以降にこのラーメンを町おこしとして利用してみようという機運が高まり、これが結果的に大成功を収め、
今現在では八王子駅近郊に30軒近くの八王子ラーメンの店が乱立し、荻窪ほどではないにせよ、
都内では屈指のラーメン激戦エリアになっていると思います。
「ラーメン大好き 小泉さん」の現時点で最新刊の第7巻でもこの八王子ラーメンの事が取り上げられていて、
実は最近母親が八王子にマンションを衝動買いした事で都内の学校まで毎日八王子から来ている高橋潤にとっては
「八王子は寒いし都内から遠いし通学が大変」と愚痴気味ではありますけど、
小泉さんにとっての八王子とは「ラーメンが豊かなこの地に住めるだなんて幸せですね」と話していた通り、
小泉さんいわく、八王子は「ラーメン共和国」との事です。
都内でラーメン共和国というと私的には荻窪を思い出してしまいますけど、ラーメン共和国として八王子を挙げられる事自体、
小泉さんらしい話なのかもしれないですね。
この「八王子ラーメン」なのですけど、特徴はかなり明確に示されています。
八王子ラーメンを定義づける絶対的3条件として、
1.きざみ玉ねぎを具として用いられている
2.醤油ベースのタレ
3.表面を油が覆っている
上記の三点が挙げられていますけど、最大の特徴はやはりあのきざみ玉ねぎなのだと思います。
玉ねぎというと甘みも十分あるのですけど、人にとってはちょっと抵抗がありそうな辛みというのもあり、
ラーメンの具材としてきざみ玉ねぎを入れたいけど、辛みを抑制しつつ甘みを出すにはどうすればいいのかと言う事を
模索した際に、そこから導き出された結論というのは、
「ラードの油がタマネギの辛味を抑え甘味を引き立ててくれる」との事でした!
実際に八王子ラーメンを食べてみると、刻み玉ねぎが麺に絡んだ時のあのシャキシャキ感と麺と共に感じられる
あの甘みがとっても美味しくて魅力的だと思います。
そしてスープの表面に浮かんでいる油は確かに見た目はちょっとギトギトしていますけど、スープを飲んでみても
「しつこい」とか「くどい」という印象は皆無です。
どちらかというと、すっきりとかさっぱりとした味という印象の方が強いです。

前述の通り、「ラーメン大好き 小泉さん」の原作漫画第7巻でもこの八王子ラーメンの事が取り上げられています。
上記で書いた通り、最近母親と共に渋々八王子に引っ越してきた潤でしたけど、寒がりで冷え症の潤は
八王子の寒さに不満タラタラでもあったりします。
そうした寒い八王子の街で偶然ばったりと小泉さんに遭遇します。
そして小泉さんが八王子に来ていた理由は言うまでもなくラーメンなのですけど、そこで
小泉さんは潤に対して熱く八王子ラーメンの魅力を語り始めます。
気になってスマホで八王子ラーメンのことを調べる潤でしたけど、興味本位から何気なく八王子ラーメンについて
小泉さんに質問してしまうと、ここで小泉さんのスイッチが一気に入ってしまいます!
八王子ラーメンの店ごとの魅力を滔々と語り、それを聞いていた潤はまたまたいつものように陥落してしまい、
「私も…私もラーメン!!!」という事で、ふたりは八王子ラーメンを一緒に食べに行き、最後はいうまでもなく二人揃って
ふはーっとなってしまいます。
もしもこの事を後で大澤悠が知ったとしたら「私をおいてずる~い!」と潤に焼きもちをメラメラと妬いていたのかも
しれないですね・・(汗)
潤が八王子の半端ない寒さを嘆いていたのもよく分かりますね~!
八王子というと23区ではないけど一応は東京都内であり、街としてもかなり大きな街だと思います。
気候的には都内とはちょっと違うと言うのか、どちらかというと甲府盆地に近いような感じもあると思います。
夏は大変暑くて冬はとても寒くてあの寒暖の差は甲府に限りなく近いものがあるような気もします。
確かに都内ではあるのだけど「とても同じ東京都内とは思えないね・・」みたいな雰囲気は間違いなくあるようにも
思えますし、似たような観点では、埼玉県の浦和~大宮エリアと秩父エリアはとても同一県内とは思えないほどの
風土の違いがあるのと同じなのかもしれないです。
私が1990~96年に仕事の関係で山梨在住の頃、土日に都内に遊びに行き日曜の夜に、かいじまたはあずさで
新宿から甲府に戻る際に、八王子を通過するとあとは山の景色一色となり
「あ~あ、ここから先は都内ではないんだ・・」とちょっとメランコリーな気持ちになったものです・・
八王子は街としては大変大きな街であり、ここ数十年の大きな傾向として「八王子は一大学園都市」というイメージも
あるのではないのかなと感じたりもします。
八王子市は、その周辺部も含め23の大学等(大学・短期大学・高専)があり、
外国人留学生約3,100人を含む約11万人の学生が学んでいて、その意味では全国有数の学園都市でもあると思います。
そして更に言うと最近の傾向として、学園都市という側面以外では、介護ホーム・老人ホームが
広大で静かな環境の土地を取得しやすいという事でかなり増大しているような印象もあったりします。
数年前に以前お世話になった方が八王子のとある介護ホームに入居しているという話を聞いて、
お見舞いを兼ねてそこに顔を出したのですけど、駅からその介護ホームに行くには路線バスとタクシーしか交通手段が無いと
いう感じのエリア内には相当な数の老人ホーム等が既に進出していて、
昔ながらのニュータウンではなくて老人ホーム集結タウンみたいな印象すら受けたものでした。

第7巻の八王子ラーメンの話のコマ外のエピソードとして、八王子ナポリタンラーメンというものも紹介されていましたけど、
トマトラーメンをベースに焦がしチーズ・粉チーズ・ベーコンを融合させてとてもおいしそうなラーメンだと思います。
具の中には当然八王子ラーメンの基本でもある刻み玉ねぎもちゃんと入っていますし、麺自体はかなりの太麺
との事です。
八王子ラーメンは既に一度実食済ですけど、このラーメンも機会があれば是非一度食べてみたいですね~
ラーメン大好き小泉さん7巻はとても面白いのですけど、第7巻において乃愛(のあ)ちゃんが再登場していたのが
とても嬉しかったです!
乃愛ちゃんは実は水泳部員であることも判明していて乃愛ちゃんの幼児体型のスクール水着もお披露目されていて
とてもかわいかったです。
そして乃愛ちゃん絡みの話として大変興味深かったのは、小泉さんは実は水泳部に無断で水泳部内のロッカーを
借用していて、このロッカーの中に各種ラーメングッズや学校からお目当てのラーメン店に行く際の着替えが
たくさん用意されていたのが判明していました。
小泉さんは基本には制服姿のままラーメン店に行くことが多いのですけど、制服姿では入りにくいようなお店に
行く時は事前に(大澤悠にばれないように)こっそりと水泳部のロッカー室で着替えた上で、行くと言う貴重な情報が
わかっただけでも大変ありがたいものがあった第7巻だと思います。
そして小泉さんは乃愛ちゃんに対して、無断借用の口止め料代わりに、乃愛ちゃんを行きつけのラーメン懐石店に招待し、
この懐石店は普段着・制服では入れないと言う事で、ロッカーに用意してあったドレスを纏って二人でその懐石店に
行ったりもしていました。
(ドレスアップの小泉さんもとても美しくて素晴らしかったです~!)

上記にて八王子ナポリタンラーメンの事に触れさせて頂きましたけど、
実は私も最近まで知らなかったのですけど、さいたま市大宮区には「大宮ナポリタン」というご当地グルメがあったりもします。
大宮ナポリタンは、かつて「鉄道のまち大宮」として栄え、その周辺で働いていた鉄道員や工場マンがよく食べていたといわれる
ナポリタンを、ご当地グルメとして復活させたのが「大宮ナポリタン」なそうです。
「大宮ナポリタン」の条件は、旧大宮市内に店舗があり、具材に埼玉県産野菜を1種類以上使うことなそうです。
氷川神社の鳥居の朱色と大宮アルディージャのオレンジにもちなんだ新名物として全国的に注目度が深まれば
うれしいですね~!
そして大宮の名物でもあるナポリタンをお煎餅として商品化したのが上記のさいたま名物ナポリタン煎餅です。
色もナポリタンをイメージさせ、大宮アルディージャのシンボルカラーのオレンジ色を
彷彿とさせてくれ、お煎餅の味自体もトマトとナポリタンを適度に融合させたバランスの良さが光っていると思います!

さてさて、この八王子ラーメンですけど、「食べたいけどちょっと八王子にまで食べに行くのはちょっと大変だよね・・」と
お感じになる方もかなり多いのではないかと思うのですけど、
最近のインスタント食品は、そうした大変さも解消してくれる商品を既に開発・販売されていました!
それが日清から製造・販売されている「日清 八王子ラーメン」なのですけど、これはマジですごいと思います!!
確かに価格は通常のカップラーメンの2倍近くしていて、スーパーで購入すると一つ200円程度もするのですけど、
お値段以上の味と価値は間違いなくあると思います。
というか・・この日清のカップヌードルの「八王子ラーメンの再現度」はほぼ完璧に近く、
「これだったら別に八王子にまで食べに行く必要もないじゃん!」と感じさせるには十分すぎるものがあると思います。

この「日清 八王子ラーメン」の中には、液体スープ・焼きのり・メンマとチャーシュー等がはいったかやく、
そして何よりもこのカップ麺の命とも言える後入れかやくとしての「きざみ玉ねぎ」が入っています。
かやくのチャーシューもとても美味しいのですけど、やはりこのカップ麺の最大の存在意義ともいえるきざみ玉ねぎの
存在感は大変大きいと思いますし、
ラーメンに玉ねぎを入れる事自体どちらかというと少ない傾向の中、玉ねぎを入れる事でスープに甘みが出てくる
という事に気づかせてくれたその意義は大変大きいようにも感じられます。

スープがとにかくめちゃくちゃ美味しいです!
鶏ガラ醤油スープですっきりしていてほんのり甘みがあります。
そしてこの甘みなのですけど「きざみ玉ねぎ」の効果がかなりあるように思われます。
麺をすすったりスープを飲むときに細かいきざみ玉ねぎが麺とスープにかなり絡んでくるのですけど、
その玉ねぎの甘みがスープにもかなりの影響を与えてくれているようにも感じられます。
そして麺はストレートの細麺ですけど、細麺とすっきりスープの絡みも絶妙だと思います!
だけどこのスープの美味しさは半端ないものがあると思います。私の場合、インスタントのカップ麺はスープも全て
飲み干すという事はめったにないのですけど、この日清の八王子ラーメンは珍しく完食してしまいました!
そのくらい美味しかったと思います!
表面に油が浮いているのであっさりしすぎず程よくこってり感があります。
玉ねぎは甘みがありシャキシャキ食感ですてきな存在感を示していて、麺ともスープとも相性が最高!というのが
この八王子ラーメンの最大の成功の理由だとも感じたものでした。
いや~、どうもごちそうさまでしたっ!!
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シャキシャキのきざみ玉ねぎを具にするのはよくありそうで実はあまり見かけないチョイスかもしれません。一見シンプルに見えて結構強烈な個性と言えそうですね。
玉ねぎは辛みの主張を抑えられれば長ねぎ同様いろんな味のラーメンに合う万能のワンポイントになりそうな気もします。