最近のコンビニのレジ前のホットコーナーにおいては「鶏のから揚げ」は最早欠かす事の出来ない定番メニューだと
感じます。
最近もファミリーマートにて初めてセブンイレブンのような「鶏のから揚げの棒タイプ」が登場していましたけど、
率直に言うとセブンイレブンよりもはるかに美味しいのかも~と感じさせるものがあったと思います。
鶏のから揚げは外部がパリパリで中はジューシーで、味が内部まで均等にじんわりと染み込んでいてとっても
美味しいと思います。
そして改めて感じたのですけど、鶏のから揚げは居酒屋でもコンビニでもスーパーでもファミレスでも道の駅等でも
定番商品だと思いますし、世間一般的には「から揚げ=鶏」というイメージが既に形成されているのかもしれないです。
反面、同じ肉でも豚肉や牛肉はから揚げの素材として使用されることはほとんど見かけないような気もします。
豚のから揚げは、酢豚で使用される豚肉が豚のから揚げとも言えそうですし、豚のから揚げ単体メニューとしても
たまに目にする事もありますけど、牛肉のから揚げは見た事も食べた事もないですね。
しかし、同じ肉なのに牛肉や豚肉の唐揚げは見当たりません。
この違いはどこからくるものなのでしょうか・・?
から揚げの肉といえば鶏肉が一般的だと思いますが、その理由は下記の理由が挙げられるそうです。
一言で言うと豚肉・牛肉は鶏肉に比べて水分が少ないゆえに、鶏肉より固いという事が挙げられます。
それと豚や牛は鶏よりも断然体格が大きく、体が大きければ大きいほど一般的にはお肉に含まれるコラーゲンの量は
多くなるものの、コラーゲン自体は65℃以上になると固くなりやすい性質があるとの事です。
例えば牛肉で唐揚げをつくると鶏肉と比べ4倍ほど固くなるとの事です。
その他の要因として、肉の脂が溶ける温度が考えられます。
牛は45℃前後、豚は40℃前後、鳥は30℃前後で溶け始めます。人の体温は大体35℃前後ですので、
鶏肉の脂は口の中で自然に溶ける故に脂身のおいしさがじんわりと口の中に感じられるのだと思います。
そうそう、豚肉と牛肉は鶏肉に比べて水分が少ないと言う事は、鶏の唐揚げのように下味が浸透しないという意味でも
あります。それによって高温で揚げるとさらに固くなってパサパサになるという悪循環も生ずるとの事です。
牛肉と言うと少なくとも鶏や豚よりは高級食材ですので、元々が「牛肉をから揚げにしよう」という発想自体が
起きにくいと言うのもあると思います。
豚肉は豚の生姜焼き等に代表されるように焼肉系として素材を用いた方が、よりおいしさが伝わってくるようにも
感じられます。
鶏のから揚げ並に美味しい調理法が確立されれば、豚のから揚げが人気を呼ぶ可能性も決してない訳ではないのかな・・?と
感じたりもします。
肉が固くならずに下味がお肉そのものにじんわりと浸透する何か方策があれば、豚のから揚げが鶏のから揚げのような
人気メニューとなる可能性もあるのではないのかな・・?と思ったりもします。
具体的には、豚バラ肉を下ごしらえの際、りんごをすりおろしたしょうゆだしなどに漬け込み柔らかくすると
美味しさがUPすると思いますし、
醤油・みりん・砂糖・豆板醤といった甘辛の調味料を下味として浸けておいても、
肉そのものに下味が入り込み水分が加わる事で肉の柔らかさが増し、結果的に高温で揚げても肉が固くならないで、
下味がしっかりとついた美味しい豚のから揚げを食べることができるような気もします。


ふとそんな事を思っていたら、偶然ですけどとあるスーパーの総菜コーナーに大変珍しい豚肉のから揚げが
並んでいました!
これは大変珍しいのかもしれないです。
私自身、豚のから揚げは居酒屋メニューで食べた事はありますけど、普通のスーパーの総菜コーナーとして
置かれているのは初めて見ました。
しかも味が上記で記したような「甘辛味」となっていましたので、
「これはどんな感じの味なのだろう・・?」と興味が湧いてきて思わず購入をいたしました。
結論から書くと肉は全然固くなくて柔らかくて、しかもしっかりとピリ辛の風味が結構強めに舌に伝わってきていて、
純粋に「おいしい!」とか「鶏のから揚げもおいしいけど豚のから揚げも全然ありじゃん!」と
感じさせるものは間違いなくあったと思います。
鶏よりも食感というか噛んだ際の歯ごたえは強いと思いますし、口の中で噛みしめる分しっかりとピリ辛の味が
脳内センサーにビビッ!ときている印象がありました。
そしてこれはできれば白いご飯のおかずとして食べればご飯がモリモリと進んでいく~という感じでもありそうです。
豚肉料理というと豚キムチとか豚の生姜焼き・肉豆腐というメニューが真っ先に思い浮かびますけど、こういう
豚のから揚げも豚肉料理のメニューとしては全然OK!と言えるのは間違いないと感じたものでした。
最後に余談ですけど、関東と関西では肉に関するイメージには若干の違いもあるらしいですね。
俗に「西牛東豚」と言う事で、関西にお住まいの方は「肉と言うたら牛やろ!」と言われる方は多いと思いますし、
逆に関東~東北では「肉と言うとどちらかというと牛よりは豚なのかな~」と感じられる方は多いような気もします。
実際私の東北の実家ではすき焼きに普通に豚肉を使用していました。
関西ではカレー肉は一般的には牛肉を使用し、関東では豚肉がメインで使われる事が多いです。
関西のカレーは元々が牛肉を使用する事が当たり前であり、カレーに豚肉が入る事自体が「ありえないやろ・・」という
感覚らしいです。
関西で「ポークカレー」を食べようとしたら、オーダー時にちゃんと「ポークカレー」と言わないとカレーに牛肉が
普通に入ってきちゃいます。
関東の方はカレーと言うと(私もそうですけど)豚肉入りをまず連想し、牛肉入りカレーを食べたい時は
「ビーフカレー」とオーダーする必要があるという意識があるのは間違いないような気もします。
庶民の定番「カレー」も東西では違うものなのですね~
庶民の定番とも言える「肉じゃが」においても、
関西の方は「牛以外の肉じゃがなんか見たこともない」という方は非常に多いのに対して、
関東では「肉じゃがの基本は豚肉じゃん」と言われる方は、私もそうですけど大変多いような気もしますね。
やっぱり日本には狭いようで文化圏的には多様性がある国と言えるのかもしれないですね。
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沖縄料理では、豚肉を湯通ししたり、蒸したり、前処理をして臭みや脂を除いてて結構あっさりした味になります。