私の普段の仕事の本来の立ち位置は工事完了後のアフター&顧客サポートという事でありまして、
本音といたしましては、(誰でもそうなのだと思うのですが)クレーム対応みたいな事はあんまりしたくは
ないですね・・・(汗・・)
ましてや最近のように連日のこの35℃越えの酷暑の中で他人から延々と聞かされ続けるクレーム・苦情の声は
出来ればパスさせて頂きたい所ではあったりもします。
金融機関のトラブル・クレーム事案と言うと、やはり「お金」にまつわる事が多いためかなり深刻な感じの
事案になる事がほとんどだと思われるのですけど、
私が現在在籍する建築・住宅の場合は、そうしたやばいぐらい深刻なクレーム事案はほとんとど無い代わりに
昔も今も「クレーム産業の宝庫」と呼ばれるに相応しいくらい、
とにかく日常的にそして施工後もクレーム等が絶えない業界と言えるのかもしれないですね。
実際施工中・施工後のトラブル・クレームってそんなに深刻なものも少なく、
例えば「契約で交わした施工・設備のイメージと実際の仕上がりのイメージが異なる」とか
営業担当に伝えておいた事柄が現場の監督・職人に伝わっていない「言った言わないの世界」とか
施工中の騒音とか車両通行等の近隣トラブルなど、
正直、金融ほどトラブルの怖さは感じないものの、数が多いとか事前にちゃんと適切に説明さえちゃんとしていれば
防げるのに・・といったどちらかというと軽微な印象も私の中ではあったりもします。
そうしたトラブル・クレームにおいて、事務方が顧客からの電話で解決できなかった場合とか
営業担当が現場でもみ消そうとして(?)逆に火に油を注ぐような結果になってしまってこじれた場合などに
「その後の対応は一任する」という名の(汗・・!)対顧客クレーム対応を押し付けられることも
多々あったりもします。
そうした俗にいう「クレーム処理」に当たっての一つの鉄則というのは、
「たとえ顧客を議論や言葉で打ち勝ったとしてもそれは全然クレーム対応にならない」という事なのだと思います。
あ・・ここ大事ですよ!
これからクレーム対応やる方は、この点はちゃんとメモとって下さいね・・・(笑)
相手を口で打ち負かしても顧客の「モヤモヤ感・イライラ感」は消える訳ないですし、逆に後日反動という事で
更に怒りが爆発しちゃうこともあったりします。
そうですね・・・こういう場合、相手の言い分に相当の理不尽さがない限り、
基本的には「そうですね・・ごもっともです・・おっしゃる通りです・・・ご指摘の通りです」という言葉を連発し、
ひたすら黙って相手の話を聞くしかないです!
そして人間と言うものは「不快な感情を言葉として出す」というカタルシス作用(嘔吐・・つまり、溜まっているものを吐き出す)を
する事だけで怒りの感情は不思議とすーーーっと引いていくような感じがあります。
私の経験ですと、30分程度ただだまって相手の話だけを聞くと
向こうの方から「もー、いいよ・・」という雰囲気になってしまい、
一応なんとなく収まってしまう・・という流れを呼び込んだ方が絶対にトラブル処理班にとっては有意義なのだと思います。
この種の仕事の目的は、別に相手を打ち負かすというのではなくて、
とにかく「わかったからもーいいよ・・あんたたちは・・」という言葉を引き出すという事の方が大切と言えるのかも
しれないです。
そしてそうした言葉を引き出してしまえば、あらかじめ用意しておいた妥協策案と落とし処をタイミングよく提示できれば
なんとなくおさまってしまうという感じでもあります。
言える事は「ヒューマンエラー」というものは尽きることはないと感じます。
それを完全に防止する事は至難の業とも言えると思いますし、ましてやそれがクレーム産業とか言った言わないの世界の
オンパレードや「イメージと完成現場のイメージの違い」の業種でもある建築・住宅業界では
こうしたヒューマンエラーをゼロにする事とか未然に防止と言うのは100%無理と言えるのだと思いますし、
同時に、こうしたクレーム案件が皆無になってしまったら、私みたいな立ち位置の職種の人間が不要ということになって
しまいますから、「それはそれで仕方ないよね・・、ましてや今の自分の立ち位置はそのクレーム処理が生命線というか
メシのタネでもあるしねぇ・・」という感じでもありますね。
そうしたヒューマンエラーによるクレーム案件は、色々とマニュアルというか解決方法の手引きみたいなものは
なんとなく私の頭の中にあるような無いような・・という感じでもあるのですけど、
ネコちゃんがやらかしてしまったクレーム案件に関しては、「それはしょうがないよね・・」と双方がなんとなくくすっ・・とした
「まっいっかぁ~」みたいなほのぼのとした雰囲気になってしまうのは何となくそのゆるさがいいなぁと思ったりもします。
具体的に何があったのかというと、
とある外構工事の最後の仕上げの中で駐車場用のコンクリート打設を行い、養生をして完全に乾燥すれば完成、
そして施主に引き渡しで無事に完了~!という所で、
養生をしている間に監督・職人さんたちが昼休み休憩という事で1時間ほど現場を離れていて、そして現場に戻ってみたら、
施主が激怒していて、何かと言うと、その土間コンのコンクリートに野良猫の足跡が無数に付いていた・・というものでした。
ネコというものは意外と縄張り意識が強く、「ここが自分の縄張りだにゃん!」と認識しているエリアに誰かが入り込んでくると
威嚇したり唸り声をあげたりもするのですけど、
そうした自分のエリアと思っていた所に数日間外構工事の関連業者が何人も入れ代わり立ち代わりで入っていて、
ネコちゃんにとっては「これは困ったにゃん・・自分の縄張りに人間たちが入ってきていてそこに入れないにゃん・・」と感じ
ストレスが溜まっていたのかもしれないですね・・
そして職人さんたちが短時間現場を離れた隙に、ついついまだ完全に乾ききっていない土間コンに侵入し、
足跡を付けてしまったという事になるのでしょうね。
だけどこうしたクレームはなんかほのぼのとしたものがあり、お施主さんも「ま・・ネコがやった事だし仕方ないよね・・」という
感じでくすっ・・となって「ま、いっか・・」みたいな感じで収束しましたし、
職人さんも気を利かせて最後に上からモルタル塗り補修をやってくれて、多少そこだけ色が変わってしまった・・という難点は
ありますけけど「この程度ならしょうがないか・・それにネコがやったことだからね・・」とお施主さんも言ってくれましたので、
なんとかクレーム収束という感じではありましたね・・
最後に・・
こうした土間コン打設の際の猫の侵入防止って何か対策は無いものなのでしょうか・・?
カラコーンの間にネットフェンスを張っておくのも一つの手段なんでしょうけど、その程度の高さだとネコちゃんは
簡単にジャンプして乗り越えそうですからね・・
ちなみに夏場よりも冬場にそうした猫のコンクリ打設現場への侵入が多い理由として、
冬場のコンクリ打設現場のコンクリは少し生温かいというのもあるそうです。
- 関連記事
-
スポンサーサイト
対応しなくてはならないのですね。大変だなぁ…と思います。
…結構このような事例は多いのですか?私も夫に仕事上で伝えそびれた事も
あるので、多いとは思うのですが(汗)。