A.リード / 小組曲 → リードにしては珍しく地味な曲なのかもしれないですけど、とっても可憐でチャーミングな曲で、リードの組曲シリーズとしては大好きな曲です!

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A・リードの「組曲シリーズ」としては計7曲残されています。

吹奏楽のための第1組曲 (1974)
吹奏楽のための第2組曲「ラティーノ・メキシカーナ」 (1979)
吹奏楽のための第3組曲「バレエの情景」 (1981)
吹奏楽のための第4組曲「シティ・オブ・ミュージック」 (1992)
吹奏楽のための第5組曲「インターナショナル・ダンス」 (1995)
吹奏楽のための第6組曲 (1998)
吹奏楽のための第7組曲「センチュリー・オブ・フライト」 (2003)

上記7曲がリードの組曲シリーズなのですけど、この七つの組曲の中では私がいっちば~ん!大好きな曲は
誰がなんといっても吹奏楽のための第2組曲「ラティーノ・メキシカーナ」に尽きると思います!
そしてこの第二組曲は私自身がリードの組曲シリーズの中で唯一演奏した事がある曲ですし、
私自身、高校2年の時にこのリードの第二組曲を吹いて、吹奏楽の面白さや合奏をする事の楽しさ、音楽の躍動感に
覚醒したという想いもあり、私個人としても大変思い入れが強い吹奏楽オリジナル作品の一つです。

リードの組曲シリーズなのですけど、これはあくまで私の個人的感想ではありますが、内容的に優れていると
感じられるのは第四組曲までで、第五組曲以降は
「ちょっと外見的効果に頼りがちなのかも・・」という印象があり、第二組曲・第三組曲のような感銘性までには
至っていないのかな・・?と感じたりもしています・・(汗)
そうしたリードの組曲シリーズに含めてもいいんじゃないのかな・・?と感じられる作品として
吹奏楽のための組曲「ハムレットへの音楽」とか交響的ポートレイト「オセロ」もあるのですけど、これらの作品は
組曲シリーズとしての分類ではなくてリードのシェークスピアシリーズとしての分類の方が宜しいようにも
感じられます。
そして厳密に言うと組曲シリーズには含まれていないのですけど、「小組曲」という作品も組曲シリーズとして分類されても
いいのかな・・?と思ったりもします。
この「小組曲」はリードにしては珍しく地味な作品かもしれないですけど、とっても可憐でチャーミングで
全ての楽章が宝石箱みたいなすてきなメロディーラインが一杯詰められているとても魅力的な作品だと思います。

最近このチャーミングな曲もあまり演奏されなくなっているのはとても勿体ない気がします。
最近の中学・高校のスクールバンドの奏者の中には、リードの曲を演奏したことはない方はもとより
アルフレッド・リードという偉大な吹奏楽作曲家の名前すら知らないという人もいるという話を各方面から
聞く事もあり、 正直「時代も変わったな・・・」と思う事もあります。
だけど、吹奏楽を演奏される方はせめて一度ぐらいは、
リードの「アルメにアンダンスパートⅠ」とか「オセロ」とか「エルサレム讃歌」ぐらいは聴いて欲しいなと感じることもあります。

小組曲なのですけど、4曲で構成されていて全体で9分程度の大変短い曲ですけど、
どの楽章も全て愛くるしくてかわいくてチャーミングで親しみやすいメロディーの連続で、私はとっても大好きな曲です。

この小組曲は下記の四曲から構成されています。

Ⅰ.イントラーダ

Ⅱ.シシリアーナ

Ⅲ.スケルツォ

Ⅳ.ジーグ

Ⅰは、トランペットとトロンボーンの華麗なファンファーレで開始され、Ⅱは、オーボエの悲しげなソロが極めて印象的です。
Ⅲは、シロフォーンの響きが楽しいですし、Ⅳは、のびのびとした雰囲気が感じられ大変生き生きとした曲だと思います。

この曲は、福岡工業大学が演奏し銀賞を受賞していたのが全国大会で演奏された唯一の演奏事例です。
小組曲の生の演奏で忘れられない演奏が一つあります。
1988年の東京都大会・職場の部で東京ガスがこの曲を自由曲として選び、全国には進めませんでしたが
都大会で銀賞を得ています。
当時の東京ガスの指揮者は永濱氏という方でして、この指揮者は、吹奏楽では珍しいのですが指揮棒を持たずに指揮をされ、
比較的大柄な方だったせいもあるのですが、全身で音楽を表現するタイプのようにも感じられました。
映画「タイタニック」の有名なシーンのように、両腕を水平に伸ばし、非常にスケールの大きな音楽を
奏者から引き出していたのが極めて印象的です。
永濱氏は、その前年度には、「エルザの大聖堂への厳かな行列」でやはり感受性豊かなスケールの大きい音楽を
聴かせてくれていましたが、この「小組曲」においても感受性豊かな演奏をされていたのが今でも記憶に残っています。

東京ガスは、その数年後別の指揮者でしたけど、何回か全国大会・職場の部に出場していて、
ウィンザーの陽気な女房達・コッペリアでとても楽しい演奏を聴かせてくれていたのが大変印象的でした!

リードの小組曲は、コロンビアから「吹奏楽名曲選」というタイトルで出ていましたが、
このCD、今現在では廃盤になってしまっているのかな・・?
同じくリードの「エル・カミーノ・レアル」も収録されていますので、こうした名曲の名演を収録したCDはずっと
後世にまで残していって欲しいものです。

最後に小組曲の演奏事例なのですけど、山梨県の平野廣海先生と言うと、明海中学校・大月東中学校での
すてきな名演が大変印象的ではあるのですが、1987年以降は学校異動により大月東中を離れてしまい、
その後の全国大会出場は残念ながら一度もなく、その後吹奏楽のスクールバンドの指導者からは勇退
されてしまったのですけど、実は1988年に大月市立富浜中学校を指揮され、関東大会B部門にこの無名校を
いきなり導き、当時の関係者をびっくりさせたものですけど、その時の自由曲がリードの「小組曲」だったのでした!
そしてこの小組曲の演奏は、関東大会B部門金賞で、結果的にこの演奏が平野先生の有終の美を飾られましたけど、
あの演奏は私は後日実況録音として聴いたことがありますれど、
とってもチャーミングな演奏で、素晴らしい演奏であったのは大変印象的でありました!

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