F.マクベス / マスク → 執拗な一定のリズムの繰り返しで陰鬱に精神的に追い詰めてくるような曲ですけど、そこがマクベスの魅力なのかもしれないですね~!
現在の若い現役奏者の皆様に「マクベスの曲もたまにはいいよね~」と投げかけてみても大半の皆様たちは
「え・・? 誰それ・・・??」みたいな反応になるのかもしれないですね・・(泣)
私が現役の吹奏楽の奏者だった1970年~80年代中盤の頃において、「吹奏楽オリジナル作曲家三羽ガラス」と言うと
リード・ジェイガー・マクベスという感じだった頃を考えると、既に隔世の感は漂いますね。
フランシス・マクベスというと、「陰気」・「暗い」・「ピラミッド理論の音楽様式」・「透明なサウンド感」・「絶望的」など
色々なイメージはあるかとは思います。
私のイメージしては、「陰気で吹いているだけで息が詰まりそう・・・」みたいな重圧感は感じざるを得ないです。
マクベスの作品って何となく宗教関連の香りが濃厚で、陰鬱で重厚で暗い曲が大変多くて
全体的に精神的緊張感が高い曲が多いため、聴いているだけで胃がギリギリと痛む曲が多かったような印象もあります。
同じような印象の作曲家としてはV.ネリベルという存在もいるのですけど、
ネリベルの場合、聴き方によっては「色彩感・派手な雰囲気」とか「美しいオルガンの響きみたいな不協和音」という
外見的効果といった印象も感じられるのに対して
マクベスは、どこまでも陰鬱に精神的に追い詰めてくるような「厭世的な側面」もあるような気もします。
マクベスの代表作と言うと、
〇マスク
〇ディーヴァージェンツ(小交響曲)
〇ドラマティーコ
〇第七の封印
〇神の恵みを受けて
〇カッチャ
〇カヴァタ
〇カディッシュ~ユダヤ人の死者のための葬送音楽
〇水夫と白鯨
〇聖歌と祭り
〇カプリチオ・コンチェルタンテ
といった曲が挙げられると思います。1970年代前後ですと、聖歌と祭り・マスク・カディッシュあたりは吹奏楽コンクールでも
耳にする機会は大変多かったような印象もあります。
私自身のマクベスとの思いでというと一つ陰鬱な記憶がありまして、私が中学二年の時のコンクールの自由曲が
マクベスの「カディッシュ」でありまして、
真夏の暑い日に、太陽がサンサンと照り付け、エアコンと言う当時は贅沢品であったものも何もなくひたすら蒸し暑い部室で
約4か月近く、この陰気で絶望的な曲と付き合ったのは当時としては、「勘弁してよ~」という気持ち以外の何物でも
なかったですね・・(汗)
カディッシュは重苦しくて陰気でしたし、ラスト近くはクラリネットはひたすらレガート気味にトリルするだけだし、
その背後では金管セクションの高音が咆哮し、パーカッションはまるで心臓の鼓動のような執拗なリズムを叩き続けていて
当時は「この曲の一体どこがおもしろいのかよく分からない・・」という印象しか持っていなかったです。
クラリネット奏者にとっては、後半以降の展開は「一体、どこでブレスをすればいいのですか・・!?」という雰囲気でしたし
あの息の長いフレーズの連続は、それがマクベスの魅力なのかもしれないですけど、奏者にとっては苦痛そのものでした・・
マクベスに対する私自身の考えが変化するきっかけとなったのは、
高校に入って以降、同期のメンバーに「マスク」を聴かされたのがきっかけだったかもしれません。
(その演奏は多分ですけど1972年の嘉穂高校の演奏だと記憶しています)
「マスク」は、マクベスの代表作と言っても過言ではありませんし、
全国大会でマクベスの曲の中で、最も自由曲として演奏された曲です。
「カディッシユ」で感じたような「陰気さ」はそれほどありませんし、かなり豪快に鳴る曲で演奏効果も高いのですけど
この曲の特徴でもあり持ち味でもあり魅力でもあるのですけど、とにかくひたすら「執拗」である事は特筆に値するものは
あると思います。
最初の導入部から中間部は以外は小太鼓が終始一貫して同じリズムを執拗に反復繰り返し叩き続け、それに乗っかる形で
様々な楽器が加わっていきます。
中間部も響かせ方によっては大変美的にもなると思いますし特にフルートソロが印象的です。
ラストがこれまた大変しつこく展開され、たたみかけるようにくどくどと執拗に同一メロディー・同一リズムが
響き渡っていきます。
聴き方によっては、あのくどさは「ストーカー」みたいに聴こえるかもしれないです。
この曲の魅力はそうしたしつこさ・執拗な雰囲気によって気持ち的に追い込まれていくというM的な感情にあるのかも
しれないです・・(汗・・)
マスク=仮面というと妖しさとか幽玄といった雰囲気もあるのではないのかと思うのですけど、マクベスの世界では
仮面によって内省的雰囲気を醸し出すというのではなくて、追い詰められていく感情を被害者の側面からひしひしと訴えかけて
いるような雰囲気もあるのではないのかな・・?と感じたりもします。
ま・・そうした精神的に追い込まれていくといった感情が、最近ではマクベスがあまり吹奏楽コンクールでは敬遠されている
理由にもなっているような気もしますし、最近の美少女JCやJKの吹奏楽奏者の皆様にとっては
「こんな重たい曲は嫌なのかも~」と感じてしまうのかもしれないですね・・(汗・・)
マスクの圧倒的名演と言うと1972年の嘉穂高校に尽きると思いますし、全国大会の演奏でこのチームの名演を超えた演奏は
いまだに無いと思います。
とにかくリズムの切れが抜群で「執拗さ」も申し分ないです。
1983年の都大会の中学の部では、出場チーム6団体中、実に3チームがこの「マスク」を自由曲にした
例もありましたね。
前述の通り、最近ではマスクはほとんど演奏されませんし、
事実1985年の山形第三中学校を最後にこの曲は全国大会では演奏されていませんし、
1997年のツヅキボウを最後に、マクベス自体全国大会では取り上げられていません。
というか、支部大会でも最近マクベスの名前は全然ほとんど耳にしませんけどね・・(汗)
マクベスは、フーサやネリベル以上に好き嫌いというか好みは人によってはっきりと分かれると思いますけど
少なくとも「マスク」だけは
後世にもしっかりと受け継がれて欲しい名曲だと思います。
ここから先は少し余談になってしまいますけど、私が一番大好きなマクベスの作品というと、
実はマスクでも聖歌と祭りでもなく、私自身がコンクールで演奏したカディッシュでもなくて、「神の恵みを受けて」です!
この曲はマクベスにしては大変珍しくわかりやすく外見的な演奏効果が伝わりやすく、打楽器と金管セクションの
豪快過ぎる響きは聴き方によってはいかにも「アメリカンな吹奏楽オリジナル曲」そのものだと思います。
「神の恵みを受けて」は二楽章構成で、
ネリベルの「二つの交響的断章」ほどの明快なダイナミックスの落差の対比ほどではないにせよ
第一楽章の厳粛で祈りに満ちた感じと 第二楽章の凄まじい爆発的なエネルギーの対比は圧巻だと思います。
冒頭のチャイム・ドラ・低音セクションのズドン・・!!といった低音ボイスで開始され、
神秘的で幻想的な音のうねりが展開されていきます。
ラストのヴィヴラフォーンが実にいい味を出していると思います。
第二楽章のトランペットの咆哮、エキサィティングなスピード感、ダイナミックスさ
打楽器セクションの自由自在な暴れぶりは見事だと思います!
ラストは打楽器セクションによる「壮絶な音の絵巻」と金管の咆哮と木管のヒステリーっぽい響きで
「エネルギーの塊り」みたいな状態で陶酔感に溢れたまま派手に豪快に閉じられます。
この曲は、これだけ劇的側面があり演奏効果が狙えるし 音楽的内容が充実しているのに、
過去において全国大会で演奏されたのはたった一度だけなのですけど、
その唯一の演奏が、多分このチームを超える演奏をするチームは二度と出ないであろうと思われるほどの
圧倒的な名演を残してくれた1980年の市立川口高校なのです。
市立川口は前年度の1979年に全国大会初出場&普門館でのプログラム一番という大変なハンデを全く気にもせずに
圧倒的&斬新な演奏で 「二つの交響的断章」の歴史的圧倒的名演を後世の私たちに残してくれましたけど、
翌年のこのマクベスの「神の恵みを受けて」も前年度に劣らない圧倒的な名演を聴かせてくれ
この曲の「決定版」みたいな演奏を後世に残してくれました。
市立川口の 二つの交響的断章・神の恵みを受けて・無言の変革シリーズ・(1985年の方の)アトモスフェア・神話は
神がかりの奇跡的としか言いようがない「不滅の演奏」を 後世に残してくれています。
私自身が、今現在こうやって「川口市」に住んでいるのもこれもまた何かの「ご縁」なのかもしれませんよね。
市立川口高校は学校統廃合により既にその校名は存在していないのは大変残念ですけど、新しい歴史が
また刻まれる事を大いに期待したいとも思っています。
話は全然変わるのですけど、私自身、川口市に居住する前は足立区の北千住に住んでいた時期があり、
当時は日光街道沿いに住んでいました。
この日光街道沿いに「潤徳女子高校」という学校があり、この学校の吹奏楽部は昔も今現在も
とにかく個性的な演奏を聴かせてくれていて、最近では珍しい個性派の学校の一つだと思います。
90年代~00代の初めはグリーンのステージ衣装がとても魅力的でしたし、
今の所は一度だけですけど、全国大会にも出場されていた事もありました!
(全国大会の切符を手に入れた時の都大会は私も聴いていましたけど、
私の母校が東北大会初出場を決めた時以上に嬉しかったですね! )
潤徳女子高校は、毎年毎年自由曲に吹奏楽オリジナル作品を持ってきて
その選曲がマクベスとかネリベルとかバーンズとか実に通好みの選曲であり、こういうチームが一つでも関東に存在している
という事実が私にとってはとても嬉しいです!
演奏自体はどちらかというと粗雑な傾向もあり大音量の傾向が強いのですけど(汗・・)
ダイナミックスレンジが広く 表情の幅が広いチームだと思います。
潤徳女子高校が2008年にこのマクベスの「神の恵みを受けて」を自由曲に選んでくれ
そのあまりの通好みの選曲に、当時の私は狂喜乱舞したものでした・・(笑)
その時の都大会での評価は銅賞でしたけど、演奏自体は静と動の落差がダイナミックスに描かれ
私は大変高く評価しています。
この潤徳女子は、過去において 「神の恵みを受けて」以外には
〇ネリベル/二つの交響的断章
〇シュミット/ディオニソスの祭り
〇ロースト/スパルタカス
〇リード/春の猟犬
〇バーンズ/トーチダンス
〇リード/ オセロ
〇バーンズ / 交響曲第3番
などといった貴重なオリジナル曲を演奏されていますけどこうした姿勢とあの積極果敢な表現力は
今後も是非ぜひ貫いて頂きたいと思いますし、応援させて頂きたいチームの一つです!
「え・・? 誰それ・・・??」みたいな反応になるのかもしれないですね・・(泣)
私が現役の吹奏楽の奏者だった1970年~80年代中盤の頃において、「吹奏楽オリジナル作曲家三羽ガラス」と言うと
リード・ジェイガー・マクベスという感じだった頃を考えると、既に隔世の感は漂いますね。
フランシス・マクベスというと、「陰気」・「暗い」・「ピラミッド理論の音楽様式」・「透明なサウンド感」・「絶望的」など
色々なイメージはあるかとは思います。
私のイメージしては、「陰気で吹いているだけで息が詰まりそう・・・」みたいな重圧感は感じざるを得ないです。
マクベスの作品って何となく宗教関連の香りが濃厚で、陰鬱で重厚で暗い曲が大変多くて
全体的に精神的緊張感が高い曲が多いため、聴いているだけで胃がギリギリと痛む曲が多かったような印象もあります。
同じような印象の作曲家としてはV.ネリベルという存在もいるのですけど、
ネリベルの場合、聴き方によっては「色彩感・派手な雰囲気」とか「美しいオルガンの響きみたいな不協和音」という
外見的効果といった印象も感じられるのに対して
マクベスは、どこまでも陰鬱に精神的に追い詰めてくるような「厭世的な側面」もあるような気もします。
マクベスの代表作と言うと、
〇マスク
〇ディーヴァージェンツ(小交響曲)
〇ドラマティーコ
〇第七の封印
〇神の恵みを受けて
〇カッチャ
〇カヴァタ
〇カディッシュ~ユダヤ人の死者のための葬送音楽
〇水夫と白鯨
〇聖歌と祭り
〇カプリチオ・コンチェルタンテ
といった曲が挙げられると思います。1970年代前後ですと、聖歌と祭り・マスク・カディッシュあたりは吹奏楽コンクールでも
耳にする機会は大変多かったような印象もあります。
私自身のマクベスとの思いでというと一つ陰鬱な記憶がありまして、私が中学二年の時のコンクールの自由曲が
マクベスの「カディッシュ」でありまして、
真夏の暑い日に、太陽がサンサンと照り付け、エアコンと言う当時は贅沢品であったものも何もなくひたすら蒸し暑い部室で
約4か月近く、この陰気で絶望的な曲と付き合ったのは当時としては、「勘弁してよ~」という気持ち以外の何物でも
なかったですね・・(汗)
カディッシュは重苦しくて陰気でしたし、ラスト近くはクラリネットはひたすらレガート気味にトリルするだけだし、
その背後では金管セクションの高音が咆哮し、パーカッションはまるで心臓の鼓動のような執拗なリズムを叩き続けていて
当時は「この曲の一体どこがおもしろいのかよく分からない・・」という印象しか持っていなかったです。
クラリネット奏者にとっては、後半以降の展開は「一体、どこでブレスをすればいいのですか・・!?」という雰囲気でしたし
あの息の長いフレーズの連続は、それがマクベスの魅力なのかもしれないですけど、奏者にとっては苦痛そのものでした・・
マクベスに対する私自身の考えが変化するきっかけとなったのは、
高校に入って以降、同期のメンバーに「マスク」を聴かされたのがきっかけだったかもしれません。
(その演奏は多分ですけど1972年の嘉穂高校の演奏だと記憶しています)
「マスク」は、マクベスの代表作と言っても過言ではありませんし、
全国大会でマクベスの曲の中で、最も自由曲として演奏された曲です。
「カディッシユ」で感じたような「陰気さ」はそれほどありませんし、かなり豪快に鳴る曲で演奏効果も高いのですけど
この曲の特徴でもあり持ち味でもあり魅力でもあるのですけど、とにかくひたすら「執拗」である事は特筆に値するものは
あると思います。
最初の導入部から中間部は以外は小太鼓が終始一貫して同じリズムを執拗に反復繰り返し叩き続け、それに乗っかる形で
様々な楽器が加わっていきます。
中間部も響かせ方によっては大変美的にもなると思いますし特にフルートソロが印象的です。
ラストがこれまた大変しつこく展開され、たたみかけるようにくどくどと執拗に同一メロディー・同一リズムが
響き渡っていきます。
聴き方によっては、あのくどさは「ストーカー」みたいに聴こえるかもしれないです。
この曲の魅力はそうしたしつこさ・執拗な雰囲気によって気持ち的に追い込まれていくというM的な感情にあるのかも
しれないです・・(汗・・)
マスク=仮面というと妖しさとか幽玄といった雰囲気もあるのではないのかと思うのですけど、マクベスの世界では
仮面によって内省的雰囲気を醸し出すというのではなくて、追い詰められていく感情を被害者の側面からひしひしと訴えかけて
いるような雰囲気もあるのではないのかな・・?と感じたりもします。
ま・・そうした精神的に追い込まれていくといった感情が、最近ではマクベスがあまり吹奏楽コンクールでは敬遠されている
理由にもなっているような気もしますし、最近の美少女JCやJKの吹奏楽奏者の皆様にとっては
「こんな重たい曲は嫌なのかも~」と感じてしまうのかもしれないですね・・(汗・・)
マスクの圧倒的名演と言うと1972年の嘉穂高校に尽きると思いますし、全国大会の演奏でこのチームの名演を超えた演奏は
いまだに無いと思います。
とにかくリズムの切れが抜群で「執拗さ」も申し分ないです。
1983年の都大会の中学の部では、出場チーム6団体中、実に3チームがこの「マスク」を自由曲にした
例もありましたね。
前述の通り、最近ではマスクはほとんど演奏されませんし、
事実1985年の山形第三中学校を最後にこの曲は全国大会では演奏されていませんし、
1997年のツヅキボウを最後に、マクベス自体全国大会では取り上げられていません。
というか、支部大会でも最近マクベスの名前は全然ほとんど耳にしませんけどね・・(汗)
マクベスは、フーサやネリベル以上に好き嫌いというか好みは人によってはっきりと分かれると思いますけど
少なくとも「マスク」だけは
後世にもしっかりと受け継がれて欲しい名曲だと思います。
ここから先は少し余談になってしまいますけど、私が一番大好きなマクベスの作品というと、
実はマスクでも聖歌と祭りでもなく、私自身がコンクールで演奏したカディッシュでもなくて、「神の恵みを受けて」です!
この曲はマクベスにしては大変珍しくわかりやすく外見的な演奏効果が伝わりやすく、打楽器と金管セクションの
豪快過ぎる響きは聴き方によってはいかにも「アメリカンな吹奏楽オリジナル曲」そのものだと思います。
「神の恵みを受けて」は二楽章構成で、
ネリベルの「二つの交響的断章」ほどの明快なダイナミックスの落差の対比ほどではないにせよ
第一楽章の厳粛で祈りに満ちた感じと 第二楽章の凄まじい爆発的なエネルギーの対比は圧巻だと思います。
冒頭のチャイム・ドラ・低音セクションのズドン・・!!といった低音ボイスで開始され、
神秘的で幻想的な音のうねりが展開されていきます。
ラストのヴィヴラフォーンが実にいい味を出していると思います。
第二楽章のトランペットの咆哮、エキサィティングなスピード感、ダイナミックスさ
打楽器セクションの自由自在な暴れぶりは見事だと思います!
ラストは打楽器セクションによる「壮絶な音の絵巻」と金管の咆哮と木管のヒステリーっぽい響きで
「エネルギーの塊り」みたいな状態で陶酔感に溢れたまま派手に豪快に閉じられます。
この曲は、これだけ劇的側面があり演奏効果が狙えるし 音楽的内容が充実しているのに、
過去において全国大会で演奏されたのはたった一度だけなのですけど、
その唯一の演奏が、多分このチームを超える演奏をするチームは二度と出ないであろうと思われるほどの
圧倒的な名演を残してくれた1980年の市立川口高校なのです。
市立川口は前年度の1979年に全国大会初出場&普門館でのプログラム一番という大変なハンデを全く気にもせずに
圧倒的&斬新な演奏で 「二つの交響的断章」の歴史的圧倒的名演を後世の私たちに残してくれましたけど、
翌年のこのマクベスの「神の恵みを受けて」も前年度に劣らない圧倒的な名演を聴かせてくれ
この曲の「決定版」みたいな演奏を後世に残してくれました。
市立川口の 二つの交響的断章・神の恵みを受けて・無言の変革シリーズ・(1985年の方の)アトモスフェア・神話は
神がかりの奇跡的としか言いようがない「不滅の演奏」を 後世に残してくれています。
私自身が、今現在こうやって「川口市」に住んでいるのもこれもまた何かの「ご縁」なのかもしれませんよね。
市立川口高校は学校統廃合により既にその校名は存在していないのは大変残念ですけど、新しい歴史が
また刻まれる事を大いに期待したいとも思っています。
話は全然変わるのですけど、私自身、川口市に居住する前は足立区の北千住に住んでいた時期があり、
当時は日光街道沿いに住んでいました。
この日光街道沿いに「潤徳女子高校」という学校があり、この学校の吹奏楽部は昔も今現在も
とにかく個性的な演奏を聴かせてくれていて、最近では珍しい個性派の学校の一つだと思います。
90年代~00代の初めはグリーンのステージ衣装がとても魅力的でしたし、
今の所は一度だけですけど、全国大会にも出場されていた事もありました!
(全国大会の切符を手に入れた時の都大会は私も聴いていましたけど、
私の母校が東北大会初出場を決めた時以上に嬉しかったですね! )
潤徳女子高校は、毎年毎年自由曲に吹奏楽オリジナル作品を持ってきて
その選曲がマクベスとかネリベルとかバーンズとか実に通好みの選曲であり、こういうチームが一つでも関東に存在している
という事実が私にとってはとても嬉しいです!
演奏自体はどちらかというと粗雑な傾向もあり大音量の傾向が強いのですけど(汗・・)
ダイナミックスレンジが広く 表情の幅が広いチームだと思います。
潤徳女子高校が2008年にこのマクベスの「神の恵みを受けて」を自由曲に選んでくれ
そのあまりの通好みの選曲に、当時の私は狂喜乱舞したものでした・・(笑)
その時の都大会での評価は銅賞でしたけど、演奏自体は静と動の落差がダイナミックスに描かれ
私は大変高く評価しています。
この潤徳女子は、過去において 「神の恵みを受けて」以外には
〇ネリベル/二つの交響的断章
〇シュミット/ディオニソスの祭り
〇ロースト/スパルタカス
〇リード/春の猟犬
〇バーンズ/トーチダンス
〇リード/ オセロ
〇バーンズ / 交響曲第3番
などといった貴重なオリジナル曲を演奏されていますけどこうした姿勢とあの積極果敢な表現力は
今後も是非ぜひ貫いて頂きたいと思いますし、応援させて頂きたいチームの一つです!
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