いやいや・・・ど―――も最近「呪文」というワードを耳にすると
「キュアップ・ラパパ」というどこかの某魔法使いアニメが唱える呪文ばっかり連想してしまう私ですけど(苦笑・・)
やっぱりああいう「魔法使い」が大活躍するアニメというものは、
まさに・・・「王道」という感じがして、見ていて実に胸がスカッとするものがあります。
そうですね・・・私のように「魔法つかいプリキュア」も「東方Project」の両方共に大好きという人間の観点から
言わせて頂くと、
こうした「呪文」においては、
「東方」の例えば・・・パチュリーとか魔理沙が唱えるとすこーーしだけ胡散臭くも感じたりするものですけど
聖白蓮が唱えると・・・
何となくですけどお経にも仏法を説いているようにも感じたりします。
ただ何となくですけど「東方」の場合は、ドロドロしているというのかおどろおどろしいようにも
感じたりもします。
後述するチャンスの「呪文と踊り」という曲に関しては、どちらかというと東方のあのドロドロした魔法のような感じの
方がイメージに近いような感じもあったりします。
「魔法つかいプリキュア」に関しては、そうした暗いとか胡散臭いみたいな雰囲気は皆無で
明るさとか陽気みたいなイメージの方が強いですね。

ま・・・とにかく「魔法つかいプリキュア」が唱えるあの「キュアップ・ラパパ」の呪文はめちゃくちゃ可愛いという感じです!!
さてさて・・・
ジョン・バーンズ・チャンスの「呪文と踊り」という曲なのですけど、
この曲が初登場したのは1970年代なのですけど、
現在でも、支部大会でも全国大会でも忘れられずに演奏され続けてるのは大変素晴らしい事ですね!!
吹奏楽オリジナル曲としては珍しい事であり、
これだけ長期間愛好され続けているのは大変素晴らしい事ですし、「名曲」である証拠だと思います。
私自身、チャンスと言うと一番最初に生演奏で聴いたのは
「管楽器と打楽器のための交響曲第2番」なのですし、
演奏頻度と言うと「朝鮮民謡の主題による変奏曲」の方が人気は高いと思います。
この「呪文と踊り」もこの交響曲第2番や朝鮮民謡の主題による変奏曲に劣らない素晴らしい名作だと思います。
この曲は出だしの低音のフルートソロが実にいいですね。
この不気味な出だしが、この曲の全てを物語っているといっても過言ではありません。
出だしに引きずり込まれる形で、
この曲の世界に一気に入ってしまうという感じですね。
「呪文と踊り」は実に単純明快な二部構成で
フルートソロから開始される神秘的な「呪文」の部分と
打楽器のエキゾチックな響きが実に印象的な「踊り」の部分から構成されていますけど、
この二つの部分の明確な相違性によるドラマ性とか
打楽器の効果的使用といった巧みな楽器構成とか
実によく考えられた作品だと感心してしまいます。
曲が単純明快なだけに、飽きが来やすいとも思うのですけど
これだけ長期間多くのチームによって演奏され続けていますし、
演奏するごとに何か「新しい発見」があるような曲なのかもしれませんよね。
この曲の「踊り」の部分では
打楽器が大活躍します。
前述の通り、かなり長いフロートソロから開始され、序盤はゆったりとした展開がかなり長く続き
正直・・・かなり不気味な雰囲気を演出しています。
この不気味さは「おどろおどろしい感じ」でもあり、いかにも・・「呪文・・・」特になんとなくですけど
人を呪い殺すような呪文のようにも感じたりもします。
ま・・・確かにこの部分は、少なくとも魔法つかいプリキュアの「キュアップ・ラパパ・・」の世界ではありませんよね・・・(苦笑・・)
そして前半の「呪文」の部分が閉じられると、
いよいよ「踊り」の部分が開始されます。
この踊りの部分なのですけど、マラカスから始まって、打楽器が一つずつ加わっていく感じで曲が展開されていきます。
その打楽器の順番は、マラカス→クラベス→ギロ→タンバリン→テンプル・ブロック→ティンバレスの順に加わっていきます。
この部分はパーカス奏者にとっては大変プレッシャーが掛る大変な部分ですけど
同時に大変な腕の見せ所だと思います。
この「呪文と踊り」ですけど、かなりの数の打楽器を使用しますけど
そうですね・・・
奏者は、ま・・・フルスコアを見れば一目瞭然なのですけど、ティンパニが1名・残りの打楽器に6名、合計7人は
絶対に必要です!
というのも・・・
7人が同時に音を出すところもあるので、打楽器奏者の数を減らす事は、すなわち・・何らかの楽器の音を
削除することになってしまい、この曲の魅力が明らかに薄れてしまうので
あまりやっては欲しくないですね・・・
この曲ですけど、初めて耳にした方は多分感じると思うのですけど
「え・・この曲ってとてつもない変拍子なの・・・?」と感じるかもしれないのですが、
総譜をご覧になって頂ければ一目瞭然ですし、音楽自体をじっくりとよく聴きこめば分かるかとは
思うのですけど、
実際は・・・実に単純な4拍子の曲です。たまーに3拍子も入ってきますけど・・・
この曲、なんでこんなに変拍子みたく聴こえるのかな・・・?
多分ですけど・・・・裏拍の使用が大変多くて、リズム感が大変取りにくいというのが一因で
ないのかなと推察いたします。
演奏する方は、フルートソロ担当の人と打楽器セクションが大変そうですね・・・
特に打楽器は「リズムの切れ」が要求されるし、
奏者全体のリズムを合わせるのが大変そうですね。
同じチャンスの「朝鮮民謡の主題による変奏曲」も打楽器セクションは合わせるのが大変だと
思うのですけど、この曲も同じくらい大変そうですね・・・
ま・・・前述の通り基本的には4拍子だから、何とかなるとは思うのですけど、そうですね・・・練習するしかないですね・・・(笑)
「ファンファーレとアレグロ」とか交響的舞曲第三番「フィエスタ」でお馴染みの、クリフトン=ウィリアムズも
若くしてこの世を去り惜しまれましたが
チャンスもかなりの若狭でお亡くなりになりました。
ホント、あまりに早すぎる死が惜しまれる作曲家です。
確かチャンスは、フェンスに設置された電気金網に接触し感電死という非常に気の毒な事故死を
されたのですけど、
実は亡くなる直前に
「エレジー」という胸が痛くなりそうな悲愴感溢れる作品を残しています。
これってもしかして、何かしらの「前兆」というか「予知」というか「避けられない運命」みたいなものを
感じていたのかもしれないですね・・・
最後に・・・
この曲の最大の聴きどころの一つである、マラカス→クラベス→ギロ→タンバリン→テンプル・ブロック→ティンバレス
という打楽器が一つの楽器ずつ加わっていく箇所なのですが、
この部分で使用される打楽器はかなり珍しいものも含まれていますので
簡単に紹介を・・・・

これは「マラカス」です。
そうですね・・・日本ではどちらかというとカラオケ店に置かれているグッズとしての方が馴染みがあるのかな・・・?
主にマンボやサルサなど、スペイン語圏のラテン音楽で使われる楽器なのですけど
ポルトガル語圏のブラジルのサンバでは、この楽器が使用される事は少ないとの事です。

これは「クラベス」です。
2本の棒状の木片を打ち合わせることで明るいカチカチとした音を出しますけど、
そうですね・・・・
日本の楽器の「拍子木」と極めて近いものがあると思います。

これは「ギロ」です。
ヒョウタンの内側をくりぬき外側に刻みを入れて棒でこすったり叩いたりして演奏しますけど
基本的には・・・ギーーーチャッチャッ!!という洗濯板と石をこすり合わせたような独特の音を出します。
ストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」第一部でも使用され、面白い響きの効果を演出しています。

これは・・・これらの楽器の中では一番馴染みがある「タンバリン」です。
タンバリンは簡単な楽器と思っている人は多いと思いますけど、全然違います!!
鈴の使い方とか皮の叩き方とかこすり方など相当奥深い楽器だと思います。

この楽器は「テンプル・ブロック」です。
この楽器は・・・ま・・・「木魚」みたいなものですし、木魚に近い高音のコーンコーンという音が出ます。
一般的には・・・4ないし5個程度を音高順に並べて、専用のスタンドにつけられたものが用いられる事が多いです。
この楽器は、同じくチャンスの「朝鮮民謡の主題による変奏曲」でもかなり効果的に使用されています。
管弦楽曲としては、コープランドの「エル・サロン・メヒコ」とか
メシアンの「トゥーランガリア交響曲」での使用が印象的です。

この楽器は「ティンバレス」です。
金属製の胴に主にプラスチック製の膜)張った、スネアドラム(小太鼓)に似た太鼓を、
二つ横につなげた楽器です。
基本的にはスティックを使いますけどまれに指で叩く場合もあります。
ちなみにこのティンバレスを所有していないのか音のイメージ感の違いなのか指揮者の好みなのか
よく分かりませんけど
この楽器の代用品として「ボンガ」を使用していたチームもありましたけど、あれだとリオのカーニバルみたいに
聴こえてしまいそうな気が・・・(苦笑・・)

最後に・・・・
最近このブログで取り上げたラヴェルの「ピアノ協奏曲」とかブリテンの「青少年のための管弦楽入門」で
登場し、この「呪文と踊り」でもバシッ! バシッ!!と効果的な使用がされる「ムチ」ですけど、
木の板を合わせてバシッ!!という音を出す感じの楽器です。
ちゃんと、手に固定されるように止め具が付いているのがいいですね。
でもこの「呪文と踊り」は、打楽器の効果的な使用も素晴らしいけど
管楽器との掛け合いも大変見事だと思います。
ちなみにですけど、上記のマラカス→クラベス→ギロ→タンバリン→テンプル・ブロック→ティンバレスの登場箇所は
計二か所出てくるのですけど
二度とも一つの楽器が順番に一個ずつ登場していきますので、その追加されていく響きが
とっても面白いです。
本当にこの曲はこの先もずーーーっと後世に受け継がれていってほしい曲の一つです!!
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その代わり?チャイムはありました(笑)
そして3/20(日)、イオンモール川口前川で
まほプリショーありますよ~。
そしてキューティフィギュアは出ませんが
ちょっと可動するSDフィギュア?みたいなのが
出るみたいです。