最近の記事の中で2016年の新しい第11代目プリキュアである「魔法つかいプリキュア」に関連して
ナクソスレーベルより2011年に発売されていた「魔法革命プロコフィエフ」というCDを取り上げさせて
頂きましたが、
今回取り上げる「幻想魔神ハチャトゥリアン」も前述の「魔法革命プロコフィエフ」と同様に
ナクソスレーベルより発売された「交響戦艦シリーズ」の企画モノです。
「魔法革命プロコフィエフ」の方は、「魔法少女」をイメージしたものですけど
こちらの「幻想魔神ハチャトゥーリアン」の方は、ヒーロー・ヒロインではなくて
「ダークヒーロー」をテーマにした企画商品である所が大変面白いと思います。
このCDの紹介文として
「前作では、悪と闘うシーンから勝利を喜ぶ凱旋のシーンまで、
ヒーローアニメのさまざまな場面を彷彿とさせるクラシックを、サウンドトラック風に編成して収録いたしました。
続く本作のテーマは「ダークヒーロー」。「かっこいい悪役」をイメージさせる
ハードな曲調のクラシックを厳選して収録しています」と表記されていますけど
これは何となく分かったような分からんような・・・・??
全体的には・・豪快さ・・金管楽器がバリバリと轟音を立ててオーケストラをかき鳴らしている曲が満載・・
という感じが大変強い収録曲だと思います。

このCDに収録されている曲ですけど
1.カバレフスキー: 組曲「道化師」 Op. 26 – パントマイム
2.プロコフィエフ: バレエ音楽「ロミオとジュリエット」 Op.64 – モンタギュー家とキャピュレット家
3.ハチャトゥリアン: バレエ音楽「ガイーヌ」 – 山岳人の踊り
4.ショスタコーヴィチ: 交響曲第10番 ホ短調 Op.93 – 第2楽章
5.ハチャトゥリアン: バレエ音楽「スパルタクス」 – ギリシャ奴隷の踊り
6.ウォルトン: 管弦楽のためのパルティータ – I. トッカータ
7.ボエルマン: ゴシック組曲(抜粋)
8.ハチャトゥリアン: 仮面舞踏会 – ワルツ
9.伝承曲: 速いチャルダーシュ
10.ハチャトゥリアン: 舞踏組曲 – レズギンカ
11.モーツァルト: 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 K.527 – 地獄落ちの場面
12.ムソルグスキー: 交響詩「禿山の一夜」(原典版)
13.ブラームス: 弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 Op.18 – 第2楽章(抜粋)
14.レスピーギ: 交響詩「ローマの祭り」 – チルチェンチェス
15.リスト: 死の舞踏 S126/R457(抜粋)
16.ベルリオーズ: 幻想交響曲 Op.14 – V. ワルプルギス(サバト)の夜の夢(抜粋)
17.ショスタコーヴィチ: 組曲「馬あぶ」 Op.97a – 序曲
18.フィンジ: 前奏曲
そうですね・・・7と9と18は、今まで聴いた事がありません・・
16の「幻想交響曲」~ワルプルギスの夜の夢と15の死の舞踏は
どちらかというと・・・「魔法少女」の方がイメージ゜が近いのかも・・・??
この「ダークヒーロー」というタイトルに最も相応しい曲と言うと
そうですね・・・
私としては、4のショスタコーヴィッチの交響曲第10番第二楽章だと思います。
だって、この楽章・・・元々、ショスタコが生前大嫌いで大嫌いで仕方なくゴキブリのように忌み嫌っていた
当時のソ連の独裁的指導者・スターリンをイメージにした曲であり
まさに・・・
「ダーク―ヒーロー」そのまんま・・という感じですね!!
ダークヒーローの「格好よさ」を歌い上げた曲としては、ウォルトンのパルティ―タとレスピーギのローマの祭りが
実にイメージに合っていると思います。
ヒーロー戦隊としては・・ハチャトゥリアンの「レスギンカ舞曲」がいかにも戦う戦車軍団みたいな香りもあり
なかなかいい選曲だと思います。
だけどな・・・
正直・・・私としては・・・ヒーローかダークヒーローというのは別にどうでもいい・・
そうですね・・・
やっぱり、ヒロインの方が好きです!!
今回は「ダークヒーロー」をテーマにした曲ですけど
それでは「ダークヒロイン」と言うと誰がイメージに合うのかな・・・??
おっと・・
このブログでは当然ながら「プリキュア」を前提にしておりますのであしからず・・・
そうですね・・・
プリキュアで言うダークヒロインと言うと・・・ま、いろいろいますし、
本音を言うと・・・・
姫プリのトワイライト様!!と声を大にして言いたいのですけど、
ま・・トワイライト様は、今現在、そういう人は存在していませんし
あれは・・今では・・トワ様の「どの過去も生きるチカラに・・」という過去の遺産ですし、
あまり「トワイライト、トワイライト」と言っていると・・本当にトワ様=キュアスカーレットからなんか出入り禁止処分を
受けそうですので
ここでは控えさせていただきたいと思います・・・(苦笑・・)
それでは、だれがダークヒロインに相応しいか・・・??
ま・・・言うまでもないですね・・多分、ハートキャッチプリキュアの「ダークプリキュア」だと思います。
うーーん、個人的には・・・プリキュア5の映画で登場した「ダークドリーム」も捨て難いものがありますね・・・
そして・・この「ダークプリキュア」に何となく相応しい曲と言うと・・・・
このCDでは12番目の曲として収録されている
ムソルグスキー/交響詩「はげ山の一夜」(原典版)だと思います。
中学生の時、音楽の授業ではよく「音楽鑑賞」とかいって
名曲と呼ばれるクラシック音楽を全員でレコード鑑賞するという事もしばしば
行われていた記憶があります。
ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」とか、シューベルトの「ます」とか
ヴィヴァルディの「四季~春」とかドヴォルザークの「新世界」とか色々聞かされていました。
だけど、私は、ど田舎のアホ中学校出身で、生徒も「アホ」ばかりでしたので
(当時、恥ずかしいけど自分の中学校は、宮城県内で二番目に模擬試験の学校偏差値が
低い学校として有名な田舎のポンコツ中学でした・・・
だけど、この学校生徒数は非常に多く、自分なんか二年生の時は、2年14組でしたから
平均点・偏差値から考えると恐ろしいものはありますよね・・・)
音楽の時間に、こんなウルトラメジャーなクラシックの名曲を聴かされても
ほとんどの生徒達は「爆睡」状態でした・・・
だけど、そんな中、生徒全員が目を輝かせてというか、それ程爆睡しないで
真剣に聴いていた曲が二つほどありました。
一つがシューベルトの「魔王」
もう一つがムソルグスキーの交響詩「はげ山の一夜」でした。
「魔王」は、当時の中学生として「魔王」というタイトルが斬新だった事とドイツ語の発音が
新鮮だったためと考えられますが
(中には、「ハクション大魔王とこの曲を混合しているポンコツさんも数名いましたが・・・)
「はげ山の一夜」は少し意外な感じもします。今にして思うと・・
やはり「イメージのしやすさ」がその原因なのかな・・・・??
精霊・妖怪・化物達が一晩だけ踊り狂うという曲が一般の生徒達にも受け入れやすかったし
各テーマがはっきりとその場面を明確に表現しているので、
音楽として「非常に伝わりやすかった」のだと思います。
そして最後のフルートソロの美しい音楽もそれを支えるハープの伴奏も
「夜明け」を確実に提示していましたので、
それもまた分り易かったのだと思います。
だけど数年後とんでもない事実を知ることになります。
というか、この曲は、ムソルグスキー作曲となっていますが、
私は、この今知られている形としての真の作曲家は、リムスキー=コルサコフだと
思います。
つまり・・・ムソルグスキーはこの曲のオリジナルを色々な変遷はありましたけど
一応オーケストレーションまで完了していたもののあまりにも奇怪で悪趣味な響きの連続のため
誰も演奏してくれず長い間お蔵入り状態になっていました・・
そして後日、リムスキー=コルサコフがこの未熟で奇怪な曲に色々と修正を加えて、今日演奏される形として
この世に出してくれたのです。
この曲の原曲を初めて聴いた時は、正直驚きました。
だって、確かに主要メロディの残骸は曲として残っているものの
世間一般に知られている「はげ山の一夜」とは全く異なるものでしたから・・・
おまけに、夜明け部分のフルートソロ部分も原曲には存在せず、あの部分は完全に
リムスキー=コルサコフの「創作」でしたから・・・
原曲は、「おどろおどろしさ」満載の曲で、
あれは、どちらかというとストラヴィンスキーの「春の祭典」に近いような感覚を
覚えます。
結局世間一般にムソルグスキー作曲と知られる「はげ山の一夜」はコルサコフの「編曲」という
名の下の「創作」だったのですよね。
この原典版のドロドロさは本当に半端無いですよ!!
まさにあの感覚はハートキャッチプリキュアの「ダークプリキュア」に相応しいものがあると思います。


ハートキャッチの「ダークプリキュア」の存在感の強さは本当にすさまじいものがありましたね!!
個人的には・・・やはり第10話での圧倒的な力の差を見せつけ
ブロッサムとマリンを「未熟なプリキュア」とバッサリ切り捨てたあのシーンが印象的ですし
序盤の第10話の段階で
ふたりのプリキュアに敗北と屈辱を味あわせたダークプリキュアの存在感は本当に素晴らしかったです!!
あくまで個人的な意見なのですけど
歴代プリキュアにおける最終決戦の激しさは、SSとハートキャッチが双璧だと思います。
特にハートキャッチの場合は・・・
あのゆりさんの・・・壮絶なドラマと悲劇がありましたし、
ダークプリキュアの壮絶な最期・・・そして最後は・・「救い」があったと・・・私・・・信じている!!
とにかくハートキャッチの最終決戦は大変な見応えがありました!!
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