「物語シリーズ」は私も大好きな作品なのですけど
正直・・・この作品はこうやってアニメ化されてもその感想を記す事自体、とてつもなく面倒というのか
かなり厄介な側面があるのですよね・・
ま、以前も書いたのですけど、とにかく一つの物語と一つの物語の枠を超えたものが多く、
色々な過去の物語が一つの物語を飛び越えて展開されるパターンが大変多くて、
その時系列を掴むだけでも大変やっかいなものがあります・・・
だから・・この「物語シリーズ」の感想を書く事自体とてもナンセンスに感じる事もありますし、
そのストーリーを正確に記す事自体、大変やっかいな分析と高度な文章能力が求められそうですし、
何よりもその分析に当たってはとてつもない「時間」が求められそうな気がします。
だから・・
このファイナルシーズンの感想も時折は書こうとは思っているのですけど
それはあくまで部分的な感覚的なものとして書いたものという事をご理解頂ければ幸いです・・
特にこの「終物語」はこれまでのシリーズのような「遊び」というものはあんまりなく
暦が何を暦たらしめているのか・・・どこに「本質」が潜んでいるのか・・・みたいな物語全体の「核心」を突いているとも
思われますので
余計に・・・その本質を記すのは大変厄介なようにも思えます。
こんな事書いていると
「それでは物語シリーズという作品はそんなに難易度が高いのか・・」とも思われるのかもしれませんけど、
実はそんなにストーリー自体とか登場人物の絡みなんかは
ま・・確かに一部複雑に絡み合ってはいるのですけど、そんな極端に難解と言う印象はありません。
ただ・・・
やっぱり時系列が大変入り組んでいるというのが、少しとっつきにくい面だというのは間違いないと思います。
「物語シリーズ」のメインテーマって何なのかな・・・・
そうですね、その答えは人それぞれだと思います。
私の場合の解釈としては・・・
思春期の少年少女の心の深層の光と影を描いているのかなとも思ったりします。
確かにこの「物語シリーズ」には「怪異」という妖怪みたいなものも発生しているのですけど
この物語は、別にそうした妖怪がメインではありません・・・
その意味においてはこの物語は例えば・・・「ゲゲゲの鬼太郎」とか「夏目友人帳」とは少し内容が違うのだろう・・と
思っています。
思春期特有のあのナイーブで何かと傷つきやすい時期に・・・
本人の環境とか両親の問題とかそうした外部環境の変化が一つのきっかけとなって
心の中に様々なストレスや鬱積が蓄積され、
もうどうにもならない・・・・もう我慢の限界・・・・これ以上ストレスを抱えると私自身が崩壊してしまう・・・
といった時に
ふっとその人の心の隙間を埋められたりするうちに当人そのものが怪異そのものに乗っ取られてしまい
そのストレスの原因となっている対象に色々と悪さをしていく・・・という側面があるのは間違いではないのですけど、
この物語は決して「怪異・妖怪退治」が本筋ではありません・・・・
「なぜそうした怪異が宿るようになったのか・・・その本質的原因はどこにあるのか・・・」みたいな
一つの心理過程を丁寧に構築していった物語と言えるのかもしれません。
ファーストシーズン・セカンドシーズンにおいては、
暦がそうした「怪異退治」みたいな役割を担っていたとも言えるのですけど
それでは・・・・
暦自身・・・
暦自身に何か・・・「心の闇」というものが無いのか・・・・
暦自身に何か心の深層に抱えているストレスは無いのか・・・・
過去の「心の傷・トラウマ」は何か無いのか・・・何かあった場合、それが現在の暦にどのように作用を
しているのか・・・・
そうした主人公・暦の本質的問題を容赦なく抉り取っていったのが
この「ファイナルシーズン」なのではないのかな・・・と私は思っています。
ま・・・・以前書いた通り、前作は斜め読み状態でしたし、正直今一つ良く分からなかったので
このファイナルシーズンのアニメを
毎回心して楽しむようにしたいと思っています。

高校一年の時の暦に・・・そして更に遡る事中学時代の暦に一体何があったのか・・・
そうした暦が(意識的にか無意識にかは分かりませんが)封印してきた過去の「トラウマ」を
容赦なく暴こう・・・・
そして何が現在の「暦」を形成しているのか・・・
それをきちんと把握していこうと・・・謎の少女・扇が暦に色々とアプローチをかけていくのですけど
ま・・・結果論から言ってしまうと・・・・
ネタバレになるかもしれませんけど
この扇自身は・・・・実は・・・暦自身なのです・・・
暦の心の黒い部分が体言化されたものなのです・・・
だから・・・
このシーズンは・・・一言で言うと暦自身が行う自分との対話」みたいなものなのかもしれません・・・・
さてさて第一話ではいきなり核心を突く展開になってしまったのですけど
簡単に概要を記すと・・・・
「自主的なとある勉強会に参加した人だけが異常にいい点を取っている。これは何か不正があるのではないか・・」と
余計な猜疑心を抱いた委員長の老倉育が
「犯人が判明するまでは何人たりともこの教室を出る事は許さない」と一方的に宣言し、
教室内は・・・
犯人捜しでクラスは収拾がつかなくなってしまいます・・・
一応議長役を押し付けられた暦が議事運営をするのですけど、話がこじれるばかりで一向にまとまりません・・・
まとめられない暦が議事進行を投げ出し、老倉が多数決で犯人を決めるという無茶な意見を出してしまいます・・・
その犯人探しの投票の結果・・
犯人にされたのは・・・老倉自身だったという皮肉な結末になってしまいます・・・
そして・・・老倉は学校に来なくなった・・・という内容です。
そうですね・・・この老倉との絡みに関しては、中学時代にも色々と暦と接点があったようで
その辺りの「過去の経緯」を求める旅は・・・
第三話で明らかになっています。
この第三話についても近いうちに感想を書いてみたいと思います。
あの第三話もすっごい面白かったです!!
そして・・・第一話のラストで・・・・2年間の不登校を経て唐突に・・・学校へ通いだしてきます・・・・
そしてこの第二話では・・・・不登校の過程の中で精神が錯乱気味で
正直・・・既に常人の域ではない・・・
だけど、そうした中、老倉は暦に何を伝えたかったのか・・・
中学時代の老倉は・・・本当は・・・どんな事を暦にして欲しかったのか・・・どういう事を暦に望んだのか・・・
ま・・それについては第三話で語られる事になりますので
今回は割愛・・・・
しかし・・・
2年ぶりに再会した老倉と暦の会話は・・・壮絶なものがありましたね・・・
あれは・・見ているだけで、なんか私自身も背中がゾクゾクしてきちゃいました・・・・(苦笑・・)
お前みたいな奴本当い腹が立つわ。いくら恨んでも恨み足りないくらい。否が応でも次から次に嫌悪感が湧いてくる
お前のそういう態度が嫌いだ。なんでもかんでも曖昧にまとめようとしやがって
私が嫌いなのは幸せの理由を知らない奴。自分がどうして幸せなのか考えようともしない奴
自分で沸騰したと思っている水が嫌い。自然に巡ってくると思っている季節がきらい。自ら昇ってきたと思っている太陽が嫌い
人は誰かに助けてもらわなきゃ幸せになれない、そんなこともわからない馬鹿が嫌いで嫌いで死にそうだ
嫌いと嫌いが嫌いで嫌いの嫌いへ嫌いな嫌いは嫌いを嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い!
うーーむ、暦も本当に心底嫌われたものですね・・・
というか・・・この場面少し怖かった・・・・
精神が逝ってしまった人の「被害妄想」は本当に怖いものだ・・・と思ったりもしたのですけど
反面・・老倉の言い分も分からない訳ではないから
そのあたりは・・・
難しいですね・・・
この場面で・・・ついに老倉は・・・凶器ともいえる文房具を取り出して暦を傷つけます・・・
うーーん、これはまずいっすよ・・・・
この「物語シリーズ」において文房具を凶器にする事が出来る「特権」を持っているのは
あの人だけですから・・・
と思っていたら・・・
なんと・・・!!
その戦場ヶ原ひたぎが登場してきたのです!!
うーーーーーん、これは修羅場の予感・・・・??





そうですね・・・・
大変やばい状況の中で、一番見られては困る人にバッチリ現場を抑えられてしまった・・という感じですね・・・
戦場ヶ原ひたぎの第一声は・・・
「ぶっ殺す」
「文房具で阿良々木くんを刺していいのは私だけ。いくらそのキャラを捨てたと言っても再利用されるのは我慢ならない」
うーーん、これはいかにもこの人らしい言葉ですね・・・(苦笑・・・)
ま・・・その後の展開は・・・言葉なんか要らないですよね・・・
先に老倉が手をだし、ひたぎの頬を平手打ちし、
戦場ヶ原ひたぎは・・・・
なんと・・・!!
拳のグーで老倉をぶん殴り失神させてしまった・・・のです・・
いやいや・・・・これはまさしく修羅場でしたけど、とにかく・・・見応えがありました!!
私は・・・第二話はこのシーンだけで十分です!!
あとは何にもいりません・・・!!という感じですね・・・・!!
その後・・・暦と扇の過去を探る旅に場面が展開するのですけど、
物語の核心は・・・第三話へと持ちこされていくのです・・・・
だけど・・・戦場ヶ原ひたぎのガチのぶん殴りシーンは・・・最高でした!!
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