5.土佐女子高校
C/ディオニソスの祭り(シュミット)
結果的にこの年が土佐女子の初出場の年でしたね・・
最近ここ何年もこの学校の名前を全国大会では耳にしないから少し寂しい気持ちはありますね。
まさに伝統的で王道の「純白のセーラー服」の学校でしたので、
男子高校出身の私としては・・・なんか・・・「憧れ」みたいな感情は持ったりもしましたね・・(苦笑・・)
この学校は個人的な印象ですけど、
1987年のサロメと88年の寄港地が大変印象的です。
特に「寄港地」の演奏は素晴らしいものがあり、結果として銀賞なのですけどあの演奏は金賞でも
全然遜色ないと思います。
そうですね・・・この学校は、今の所全国大会最後の出場となった1998年の
ウィルソンの「コンサートバンドとジャズアンサンブルのためのラプソディー」で唯一の金賞に輝いているのですけど、
あくまで私個人の感想で言うと、
何か今一つ盛り上がらない感じの98年の演奏よりは88年の「寄港地」の方が大好きです!!
ま・・・それはいいとして、
初出場の1984年の演奏に関して言うと・・・
うーーん、誠に申しあげにくいのですけど、とにかく・・ひどい出来の演奏でしたね・・・
ま・・・多分・・・四国大会ではもう少しよい演奏が出来ていたと思うのですけど、初出場という事もあり
多分緊張してしまい、何が何だかよく分からない内に普門館での本番を迎え
よく分からない内に本番の演奏が終わってしまい、
普段の実力・・本来の実力を全く発揮できないまま終わったような感じがあります。
ま・・曲が技術的に全然消化できていないし、
こんな「ディオニソスの祭り」みたいな難曲中の難曲の表現に関しても
聴衆に「何か」を伝える所までは全然至っていなくて、譜面に掛れている事をとりあえず音にする事で
精一杯という感じでしたね・・
技術的に未消化だから、とにかく課題曲も自由曲も終始ヒヤヒヤ・・・
「ディオニソスの祭り」の音が薄くかかれている部分なんかは、少しですけど・・
「あれれ・・演奏が止まってしまうんじゃないの・・・?」みたいな不安感は終始つきまとっていたと思いますし、
この曲、元々が不協和音に変拍子に特殊楽器が交錯する曲なのですけど、
特にラストの一音が・・・
多分間違いだとは思うのですけど、とにかく壮絶な不協和音の塊りのようなヘンな響きになっていたことも
大変印象を悪くしていたと思います。
ま・・・申し訳ないのですけど選曲ミスですね・・・
もう少し実力相応の曲を選んで、もう少ししっとりとした演奏を目指していれば、少なくともこうした崩壊状態の
演奏にはならなかったような気がします。
だけど・・・
このチームは翌々年以降は指揮者に森本真由美先生を迎え、森本先生の指揮以降は
このチームは急速に実力をメキメキと付けていき、
全国大会の常連校にのし上がっていきましたね・・
森本先生の指揮で初めて迎えた全国大会が「サロメ~七つのヴェールの踊り」でしたけど、
あの1987年の演奏を聴いて、率直に・・・
「84年の演奏と同一校とは思えないほど劇的に進化&成長したものだな・・」と感じてしまいました。
やっぱり・・スクールバンドの場合、こうした指揮者の変更という要因だけで劇的にサウンドが化ける場合が
多々散見され、
この辺りは・・
ま・・吹奏楽コンクールにおける「一つの楽しみ方」なのではないかと思います。
あと・・・そうですね・・・
1984年の土佐女子の全国初出場以降、四国支部では色々と変化が見られ、
そうですね・・
1970年代~80年代前半の四国の高校の部は、毎年毎年判で押したように高松第一か観音寺第一の
どちらかで「全国の出場枠」を争うという感じでしたけど、
83年に四国の代表枠が2つに増えて、
そして84年以降は・・・伊予とか土佐女子とか
高松一と観音寺一以外の色々な学校が全国に出るようになり、
少しは・・「競争意識」みたいなものが芽生えてきたような感じもありました・・・
ま・・高松一とか観音寺は、どちらかというと・・・殿様商売みたいな演奏というのか、おっとりとした演奏と言うのか
激戦の関西や関東に比べると
正直・・・レベルは全然低いという印象がありますし、
そうした傾向は・・・そうですね・・何か今現在も大して変わりがないのかな・・とも思っています。
だけど・・・たまーに四国支部代表の演奏は「爆発」してくれる時もあり
その典型例が1991年の伊予の「バリの喜び」なのかな・・・
あの演奏、結果的に金賞を受賞したのですけど、そうてすね・・・客観的に聴くと
「少し追い込み過ぎ・・・煽り過ぎ・・」みたいな印象もあります。
だけどコンクールと言うものは特に面白いもので・・・
1991年のあの煽りに煽った演奏は金賞で
ほぼ同様の傾向の解釈&演奏の1993年の「イタリア奇想曲」は銅賞・・・
ま・・コンクールはまさに・・・「水物」ですよね・・・
2014年の伊予高校のマーラー/交響曲第5番終楽章は、多分・・選曲ミスの範疇なんでしょうし、
演奏は・・・
一言で言うと・・大変「痛い演奏」です・・
だけど・・・やっぱり高校生はいいもんですね!!
いかにも・・「若さ爆発!!」とか「青春の光と影」みたいなナイーヴな香りも十分漂い、
コンクールとしては銅賞以外の何者でもないのですけど、その「際立つ個性」と「苦い青春」みたいな
意味では・・・
大変印象に残りました・・・
あ・・なんか・・1984年の土佐女子から、随分と方向がそれたものですね・・・(苦笑・・・)
- 関連記事
-
スポンサーサイト
土佐女子、また懐かしいですね(>_<)
確か土佐女子は95年にもディオニュソスの祭りを選んでるはずなんですが、確かにこのバンドのサウンドに合う曲では無いですね(>_<)
(ちなみにこの年の銅賞は3団体、完全に水を開けられた感じでしたね(>_<))
この演奏は後でCDを入手して聴きましたが、崩壊気味な感じで何か残念だなぁって感じましたね(>_<)
でもそろそろ四国支部にも金賞が欲しいですね(>_<)