以前も書いたと思うのですけど、
人間の「記憶」というものは、子供の頃のそれはかなり鮮明に覚えている傾向にあるのですけど、
年を重ねれば重ねるほど、そうした人間の記憶力は、一つ一つの感銘度が薄くなるために
弱くなるそうです。
だから・・・小学生~中学生辺りの記憶ってかなり鮮明に覚えていて、まるで昨日の出来事みたいに
大変印象度が強いという傾向にある一方、
高校辺りから社会人になってしまうと、
今までの「記憶」がどんどん積り重なっていくので、一つ一つの出来事のインパクトは子供の頃に比べると
弱くなる傾向にあるのかもしれません。
最近、このブログにおいて、アニメ「響け! ユーフォニアム」の事をやたらと記事にした事がありましたけど、
あの感想記事を改めて自分自身が読み返してみると、
確かに・・・・
中学の頃の吹奏楽部在籍時代の時の方が、それ以降の記憶よりも非常に濃厚という印象もあります。
(ま、確かに・・・中学の時の先生=指揮者に対する恨みつらみと反発が大変強い・・というのもあるかとは思いますけどね・・)
あ・・・・前置きが大変長くなってしまいました。
何を言いたいかと言うと、20台後半から30歳代に入ってしまうと、人間の「記憶」というものは、
現在と「過去」の記憶が色々と混在してしまい、
たまーにですけど・・・・
その話を聞いたのは一体いつの頃だったっけ・・・??みたいな感じにもなってしまいがちなのかもしれません。
これは、私が金融機関在籍時代で山梨県の支店に異動(島流し・・・??)されている頃の話だから、
多分・・・
1990~1995年辺りの頃だと思うのですけど
それが具体的に何年頃なのか・・・というと全然記憶に残っていないという、何やらヘンな話にも
なるかもしれません・・・・
確か、当時、甲府の湯村温泉のとある日帰り温泉施設にてお風呂に入り、休憩ルームに置いてあった
確か・・・・朝日新聞だったと思うのですけど
(それが朝日新聞かどうかは自信がありません・・・)
こんな記事が掲載されていました。
それは、1983年の話・・・
静岡県の清水第八中学校吹奏楽部が、全国大会をめざし日々練習に励んでいる際、
(前年の1982年は、C/インヴィクタ序曲で東海大会・銀賞
ちなみに・・・指揮者の田辺先生は由比中時代に何度か全国にも出場)
静岡県大会を無事に通過して、次はいよいよ東海大会・・というその時に、ティンパニ奏者の女の子が
突然の交通事故に遭ってしまい、大変気の毒な事にそのまま帰らぬ人になってしまったという
大変痛ましく哀しい事故があったとの事です。
この時の自由曲は、シャブリエの狂詩曲「スペイン」という曲で、大変明るく楽しい曲なのですけど、
リズムの取り方が大変難しく、リズムの「要」であるティンパニ奏者が求められるものは、大変高度なものがある
結構難しい曲です。
指揮者の田辺先生は、当時・・・
「ティンパニ奏者のこの娘が帰らぬ人となり、彼女の代りはいない・・・・
今から他の打楽器奏者をティンパニにコンバートしても、とてもとても時間的に無理・・・・
今回は東海大会の出場を辞退しよう・・・」と考えていた所、
思いがけず・・・・
とある打楽器奏者が
「実は・・・」と申し出て
「その亡くなった先輩は、もしも、私に何かあった場合はあなたが私の代りにティンパニを叩いて・・・
だから・・・
あなたにこの狂詩曲「スペイン」の叩き方を全て教えてあげる・・・」と
事前にというか・・・その当時としては「万一に備える」という意味でこの曲の手ほどきを受けていて、
田辺先生は、一応、その申し出た生徒にティンパニを演奏させてみると、
その亡くなった女子生徒レヴェルの演奏は既にマスターしていたとの事です。
そして・・・
田辺先生は、東海大会に出場する事を決意し、その年・・・、東海大会も突破し全国大会にまで駒を進めました。
普門館での全国大会は銅賞と言う結果に終わったのですけど、
この清水第八の当時のレコードを聴いてみると、
ま・・・申し訳ないのですけど、確かに銅賞レヴェルの演奏なのですけど、音楽自体は大変人間らしいというのか
ふんわりととても「温かい」ものが伝わってきます。
この話・・・ネタは新聞記事なのですけど、
今にして思うと、それが本当に「事実」なのか・・・本当にそんな不思議なエピソードがあったのか・・・・
はたまた・・・当時の自分は本当にその新聞記事を読んでいたのか・・・
平成何年頃の記事なのか・・・・
正直・・・・全く「私の脳」には記憶として残っていません・・・
だけど・・・・何か不思議な話として、何か今でも・・・時折、この話がふと思い浮かんだりもします。
人の記憶はあいまいなもの・・・という事でもありますし、
同時に・・・
「吹奏楽コンクール」は別に・・・結果だけが全てではないんだな・・・みたいなオチになるかとは思うのですけど、
何かこの話、ずっと以前から記事にしてみよう、してみよう・・とも思っていたのですけど
いつもついつい失念していましたけど、
やっと・・・こうやって「言葉」にして後世に伝える事が出来たと思うと、少しは感慨深いものがあったりもします・・・
それにしても・・・
上記の話が本当ならば・・・・その道半ばにして亡くなったティンパニ奏者の女の子のご冥福を
本当に・・・・
心の底からご祈念申し上げたいと思います。
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まさか、ここで見ることになるとは驚きです!
私が知っていることよりも、こちらの方が詳しいです
今更ながら本当のことだったのかーと感慨深い・・・