「響け! ユーフォニアム」第四話ですけど、滝先生による本格的指導がついに始動!!という感じですね。
この物語の主人公はユーフォ担当の久美子なのでしょうけど、
私個人の感覚で言わせて頂くと、高坂麗奈だと思いますし、
ストーリーだけを見てしまうと真の主人公は・・・滝先生なのかな・・・とも思ってしまいますね。
ま、滝先生自身・・・・音楽的素描はものすごく高いお方なのですけど、現実のスクールバンドの指導は
これが初めて・・・・
原作上も、ここからが色々と事件&試練の連続になってしまいますので
案外・・・・・この物語は滝先生自体の「成長」の物語という側面もあるのかもしれませんよね。
でも、滝先生の指導は・・・・まさに「適格で全てが理屈に適っている!!」としか言いようが無いですね!!
吹奏楽でよくありがちな
「一音入魂」の「気合だ、気合だ・・・!!」だとか「皆の気持ちを一つにすればよいハーモニーが生まれる」という
精神論ではなくて、
「どのように練習すれば正しい奏法で楽器を吹くことが出来るのか・・・、そして美しい音を出せるのか」という
適格な練習理論に基づいての指導をしているという感じですね。
ランニング・正しい呼吸法・ロングトーン・ソルフェージュなどは、正しい奏法で美しい音を出すための一つの訓練
でありまして、それらをきちんと正しく消化した上で
私の持論の一つでもあります「優しさ・甘美さ・厳しさ・冷たさ・楽しさなどの感情は音色から生まれる・・・」という事を
アニメ上でも的確に実践していた・・・・
何かそんな風な印象がありますね。


吹奏楽に限らずオーケストラの管楽器セクションにおいても
どうすれば「美しい音」を出せるようになるのか・・・・
ま、色々とあると思いますし、それを厳密に細かく書いてしまうととてもキリが無いので
手短に書いてしまうと、
要は、正しい奏法でお腹からたっぷりと息を吸い吐き出すという正しいプレス、呼吸法を実践する事と
言えるのかもしれません。
だからこそ・・・
今回の話でも、ランニングをした後に直ちに楽器を吹いたり、
ロングトーンを行ったり
お腹を使ってたっぷりと息を吸い、息を吐く事を実践させるために
両手を挙げて自分の息が雲に届くようにまっすぐ吹く事をイメージさせたり・・・・
そういう指導を滝先生は実践しているのだと思います。
よく吹奏楽部は「走る文化部」と揶揄される事はありますし、
実際、「自分達、本当に文化部なの・・・・?」と思えるほど、日々のランニングとか
うつ伏せになって足を少し上げてテンポよく呼吸を合わせたり、腹筋とか・・・・
ま、確かに私自身もよくやりましたね・・・・
これは別に単に「体力をつける」という事だけではなくて、どちらかというと「正しい腹式呼吸」のため・・・・という
側面の方が強かったかな・・・・?
今回の話の中で、チューバ担当の初心者の加藤葉月が「ロングトーン」という同じ音を長時間連続して
吹き続ける練習をしてかなり弱音を吐いていましたけど、
ま、ロングトーンは・・・・吹奏楽部の練習の本当の基本中の基本ですからね・・・・
だけど、ロングトーンは大変地味で単調な練習であり、
正直、何の目的意識もなくただ漫然と音をボ―――――――ッと吹き続けているだけでは
ほとんど意味がありませんし、まさに時間の無駄という感じになってしまいます。
ロングトーンの目的と成果は何だろう・・・・・
そしてどういう事に気を付けて音を伸ばせばよいのだろう・・・・
思いついた事を列挙してみると・・・
1.音の吹き始めから終わりまで音量を変えないように気をつける
2.音の吹き始めから終わりまで音色が変わらないように気をつける
3.自分の思ったタイミングで音が出るように気をつける
4.呼吸法を意識する(腹式呼吸)
5.出来るだけリラックスして吹く
つまり・・・・ウォーミングアップの役割と
体に不必要な力が入ったまま演奏する癖を付けないようにするという側面もあると思いますね。
私が中学の吹奏楽部の頃は、このロングトーンは、まさに拷問で単調でつまらない練習以外の
何者でも無かったですね・・・・
あの頃は・・・・
朝7:15からの早朝練習の大半は・・・・ロングトーンに費やされていましたけど
多分・・・・私を含めてほとんどの部員は
「それではなんでこんな朝も早くからこんな単調な練習をしなくちゃいけないんだ・・・・」と
全く目的意識も無く漫然と文句ばかり言いながら吹いていましたね・・・・
だから・・・・
あんだけロングトーンに時間を割いても、ほとんど上達していなかったのは、
部員の「目的意識の欠如」以外の何者でもなかったように思えます。
高校の吹奏楽部に入部してまず驚いたのは、この「ロングトーン」に対する目的意識が全然違っていて、
ロングトーン中は、「自分の音」だけでなく「他の楽器の音」も聴く事をとにかく徹底されられました。
具体的には・・・・
中学の時は全員が、ドーレーミーファーと同じ音を同じ音量で漫然と吹いていましたけど
高校の場合は、
35~40人の部員をA~Eグループに分けてグループ毎にそれぞれ違った音を吹かせていて、
それがうまく和音的に調和するように配列されていたので、
自分の音を出しながら、全体の「ハモリ」を確認するという一石二鳥の効果が発揮されていたと
思います。
時にはそれが不協和音みたいな和音構成になっていましたけど、
その時に初めて、「不協和音も響かせ方によっては美しく響く事もある」という事を意識したような感じも
あります。
ま、全員で単一音を漫然と吹くというとどうしても単調になってしまいますけど、
グループ間で違った音を出す事で、「個人」対「全体」の音の響かせ方の違いとか
和音のハモリ方とかそうした事を
このロングトーンを通じて改めて気が付かされた・・・・という感じもありますね。
それと・・・・
音量に付いても色々と細かい指示がなされ、
最初の5分間はffで、次の5分間は一転してpppで、次の5分間はその中間のmfで、
ラスト5分間は盛大にfffでと
色々と変化もあったりして、
「ロングトーン」といえども全く気が抜けない感じになっていて
中学時代の漫然としたロングトーンとは本当にエライ違いになっていましたけど
これは・・・、結果的に大変良かったと思います。
ま、吹いている当人たちは・・・・・本当に大変でしたけど・・・・・
今回の話で「倍音」という理論が登場していましたね・・・・
倍音って何だろう・・・・
ごく簡単に言うと、正しく調律された音をずっと吹き伸ばしていると
それが別の音として聴こえてくる・・・・という感じなのですけど、
この「倍音」っていう言葉自体、正直、大学の吹奏楽団に入団するまでは全然知らなかったですね・・・・
大学の吹奏楽団の初めてのクラリネットのパート練習に参加した際、
(高校の時もそうでしたけど、初めてのパート練習ってすごーくドキドキなのですよね・・・・
だって・・・その時に初めて自分以外のメンバーの実力とか上手い下手が分かってしまいますし
同時に自分の実力も他のメンバーに分かってしまうものですから、
もしも自分よりも上手い人ばかりだったらどうしよう・・・・と結構プレッシャーはかかるものですよね・・・・
大学の時は・・・・、自分よりも上手い人もいれば下手な人もいる・・・ま、自分の立ち位置としては
中間みたいな感じかな・・・・と一安心という感じでしたね・・・苦笑・・・)
初めてパートリーダーから「倍音」という言葉を聞かされて
「それではB♭クラ・バスクラ・コントラバスクラでAの音を伸ばしてみよう・・・・全員の音が正確に
調音されていれば、天使の声が聞こえる・・・・」とか何とか言っていて
正直、「なにそれ・・・・」と思い、恐る恐る・・・・
「あの・・・・倍音ってなんですか・・・・」と聞いてみると・・・・
「えーーーー、あなた、クラリネットを6年も吹いていて倍音すら知らないの・・・・!?
それでは・・・・5の和音とは・・・? 7の和音とは・・・? 分散和音とは・・・・?」と色々質問されたのですけど
全然ちんぶんかんぷん・・・・・(苦笑・・・・)
練習が終わった後で、「楽典」の本を渡され、
「これでも読んで改めて勉強し直しなさい・・・・」と半分あきれられたのは・・・・
何か懐かしい思い出ですね・・・・(苦笑・・・)
たぶん・・・・この「東北出身の山猿は・・・・・」と思われていたのかな・・・・??


やっぱり第四話が終わっても存在感が全く無い主人公の久美子・・・・
そして・・・・久美子は・・・・中学3年の県大会もそうでしたけど、ついつい余計な一言を発してしまうクセでも
あるのかな・・・・
今回も滝先生の事で秀一と余計なうわさ話をしていると、またまたそれを麗奈に聞かれてしまう・・・・
そしてまたまた麗奈の逆鱗に触れてしまう・・・・
さすがに麗奈も強く言い過ぎたと思い、裏庭に久美子を呼び出して謝罪するものの
久美子は・・・・既に麗奈にヒビっている状態・・・・
うーーん、なんかあれは・・・・・
ハピネスチャージプリキュアにて、フォーチュンにビビっておどおどしているプリンセスそのもの
みたいな雰囲気でしたね・・・・・(苦笑・・・)
→その②へ続く・・・
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