日本に限らず諸外国でも院生とか一度引退したはずの国王・皇帝が「影の実力者」または「長老」として背後から現・政治権力を
操るみたいないわゆる「権力の二重構造」みたいな話は古今東西よくある話なのかもしれないですよね。
日本でも例えば古い話ではありますけど、中曽根政権が田中角栄さんの影響力を排除できていないとして
当時の新聞等でよく「田中曽根内閣」と揶揄されていた事もあったと思います。
こうした権力の二重構造というのは、上皇と天皇・江戸の将軍と京都の天皇とか
幕府内の隠居した後の元将軍と現将軍とか
はたまた現代でも、少し古い話ですけど、田中角栄さんの影響以外では
90年代の海部~宮沢政権における小沢一郎の影響というのもありましたし、
今に始まった話ではないし、こういった感じが幻想郷内でも実は発生していたというのも
何となくですけど興味深いものはあったりもしますね。
さてさて、そうした権力の二重構造というのは外界ではよくみられる話ではあるのですけど、
東方の世界でもそうした事はあるものなのでしょうか・・?
外界から幻想郷にやってきた新興勢力と言うと、言うまでもなく早苗さんたちの守矢神社なのですけど、
その中の一社の八坂神奈子は「東方求聞口授」の中で興味深い指摘をしていて
「幻想郷の中にいわゆる政治勢力とか王とか権力というものが全く存在していない事に驚いた・・」との事ですけど、
それだけ幻想郷というのは不思議な世界であり、政治みたいな生臭いものとは一切無縁であり、
見方によってはユートピアというのかある意味「理想郷」みたいなものなのかもしれないですね。
もっとも、人間が妖怪・吸血鬼等によって襲われたり食べられちゃう危険性もあるという事で、人間達にとっては
必ずしも理想郷ではないというのが大変興味深いものではあったりします。
さてさて・・そうした権力の二重構造なのですけど、幻想郷においても実はそれに少しばかりほんの近い例も
あるのだと思います。
それが何かと言うと白蓮さんが代表を務める命蓮寺なのですけど、
もちろん命蓮寺のメンバー内において派閥とか権力闘争とか白蓮さんの追放運動みたいな外界でよくありがちな
生臭い展開には全くならずに、命蓮寺のメンバーたちは一枚岩となっているのが
外界とは違う点であり幻想郷のある意味理想郷的なものを示唆しているのではないのかと思われます。
寅丸星 とナズーリンの命蓮寺における立ち位置と言うのも中々興味深いものがあったりもします。
話は、聖白蓮が封印される前に遡りますけど、当時の白蓮さんの命蓮寺としては、
信仰の対象でもある「毘沙門天」が多忙で命蓮寺になかなか来られない事と
妖怪たちが毘沙門天を恐れて中々寺に寄りつかない事が白蓮さんの頭痛のタネであったと思います。
これを同時に解決する妙案として白蓮さんが思いついたのが、
「寺が建立されている山の中で最も人格のあるまともな妖怪を毘沙門天の代理とする」ことであり、
そこで白羽の矢が立ったのが「寅丸星(とらまるしょう)」という妖怪なのであったりします。
ちなみに寅丸星は、本来のその正体は虎の姿をした妖獣なのですけど、虎として人を襲ったり大酒を飲んでいた頃の
寅丸星の姿を記憶している人達は既に幻想郷には存在せず、寅丸星自身も以前の妖獣としての姿に戻れることは
あまりにも時間の経過が長すぎたためそれは不可能とされ、
今現在は命蓮寺の代表代行みたいな役割をしっかりと担っています。
寅丸星は、白蓮さんにより毘沙門天に紹介され弟子入り&修行をしっかりとした上で
毘沙門天の代理または毘沙門天の化身として人間達から信仰を得ていたという事になっています。
そして白蓮さんは妖怪たちに対しても
「お前たちの仲間がこうやって代理を務めているのだから、お前たちも安心してお詣りに来い」みたいな事も
きちんと提示されています。
これは、「神も仏も妖怪の一種、神として崇めるか妖怪として排除するか人間が決めているだけに過ぎない」とか
「神も仏も人間も妖怪も全て平等」という白蓮さんの「絶対平等主義」を反映したものであり、
白蓮さん自身の考えを白蓮の解釈として反映させたものだと思われます。
だけどこれって面白いですよね・・・
寅丸星は当然ながらその正体は「妖怪」なのですけど、
聖白蓮の考え方としては、きちんと修行をこなし毘沙門天からの信頼さえあれば、別に妖怪自身が
信仰の対象となったりその代理を務める事は特段おかしなことではないという事であり。
これはまさに「絶対平等主義」の聖白蓮さんらしい発想だと思います。
白蓮さんが人間達から「お前は妖怪を擁護しているという事でその正体は邪悪な妖怪ではないのか」と疑われ、
その結果として魔界に封印された時期がかなり長期間ありました。
そり時の寅丸星には相当「葛藤」があったのかもしれないと思われます。
「自分だって本当は、ムラサや一輪のように白蓮と共に封印されて行動を共にしたかった・・
だけど、誰かが人間界にいて白蓮のお寺を守っていく必要がある」と悩んでいたのかもしれないですし、
そして同時に白蓮さん亡き後の命蓮寺を白蓮さんが戻ってくるまでの間しっかりと守り抜く必要があり、
「自分の正体は実は妖怪である」という事を人間達に明かす訳にはいかなかったという寅丸星にとっては大変苦しい
事情があったのだと思われます。
もしもですけど寅丸星が一時の激情に流され、ムラサたちと共に魔界またはさとり様やこいしちゃんがいる旧地獄に
封印されたりすると、白蓮さんの命蓮寺を管理していく者が誰もいなくなってしまうという寅丸星にとっては
一番最悪な事態に陥ってしまうからに他ならないからです。
そしてその後数百年以上、寅丸星は白蓮さんたちの封印が解けて帰って来てくれる日をひたすら待つことになるのです。
そしてある日、例の地霊殿騒動のドサクサでムラサ達が戻ってきて
「それではみんなで白蓮を助けに行こう!」という展開になるのです。
それこそが、霊夢たちからの視点で見てしまうと
「なんか知らないけど空に宝船が浮かんでいる」という「異変」という事になるのですけど、
それが「東方星蓮船」という異変なのです。
さてさて、ナズーリンなのですけど、毘沙門天は、寅丸星の事を全面的に信用したわけではなく、
こっそり毘沙門天自身の直属の部下であり本来の弟子であるナズーリンというネズミの妖怪に寅丸星たちの動向を
監視させているという経緯が実はあったりもします。
そうなんですよね、この辺り、命蓮寺には少し面倒な要素があって、
当然のことながら、命蓮寺のNO.1は白蓮さんなのですけど、
表面的には命蓮寺の「信仰の対象」でもある毘沙門天の代理という寅丸星がいますし、
寅丸星を監視するように毘沙門天から命令されているナズーリンがいたりもします。
ナズーリンにとっては、別に白蓮も寅丸星も自分にとっては上司でも何でもない
「私の上司はあくまでも毘沙門天だけなんだ・・!」みたいなプライドが、時にナズーリンが寅丸星とか白蓮に対して
尊大な態度を取ってしまう原因なのかもしれないですよね。
その辺りを阿求ちゃんは見透かしているのかな・・・?
だから、東方求聞口授においてはナズーリンに対しては阿求ちゃんはかなりの激辛評価をしています。
「性格は小さい身体に見合わず尊大である。それは毘沙門天という後ろ盾があるからなのだが、
本当の性格は小心者である」
「怖い目に遭うとすぐに逃げ出したりする」
「毘沙門天直属の部下である己の立場を振りかざし、寅丸星に対して尊大に当たる事もあるようだ」
「この手の性格の妖怪は、下手に出ると増長して交渉が上手くいかない。脅迫する位強気に出た方が上手くいくだろう」
などとかなり酷評というのか激辛コメントをしています。
うーーむ、ナズーリン・・・一体あなたは阿求ちゃんに何をした・・・? 一体どうしてここまで嫌われた?
みたいな感じもあるのですけど
ナズーリンに関しては「ま、確かにね・・」みたいな側面は否定できないものがあるのかもしれないですね・・
ナズーリンは一言で言うと、「虎の威を借りる狐」じゃない、「虎の威または毘沙門天の威を借りるネズミ」
みたいなものですけど、相手によってコロコロと態度を変えたり、
自分より下と思われるものに対しては尊大な態度を取ったりするというのは、
確かに「人間の嫌らしい部分」でもあると思うのですけど、
そういう人らしい部分を持ち合わせている東方の妖怪さんって意外と少ないように感じられたりもします。
東方の妖怪の場合、どちらかというと既にそうした「人が本来持ち合わせている元々の心の弱さ」
みたいなものをとっくに超越しちゃっているタイプが多いようにも思える中、
ナズーリンは、そうした人らしい要素を一杯内在しているように感じられますし、
なんとなくですけど、そうしたナズーリンを見てしまうと、
「あれれ・・・ナズーリンというのは自分達と大して変わりがないじゃん・・・ナズーリンはもしかして
自分達そのものなんじゃないの・・・?」
みたいな同類意識というのか妙な親近感を感じるのも事実だと私は思っています。
ナズーリンというのは自分達そのもの、または人間というある意味愚かな存在を
象徴した存在ではないのかな・とも思ったりもします。
そうした意味では、東方の中では一番人に近い立ち位置なのかな?とも思ったりもします。
それに何よりもナズーリンって本当にめちゃくちゃ可愛いのですよね!!
うーーむ、やっぱり人間というのは・・・
台所で実物のネズミを見かけると「キャー―――!! あっちへ行って!!」みたいな感じになってしまうけど、
例えば・・・・ミッキーマウスとか「トムとジェリー」みたいな擬人化・アニメ化されたモノを見てしまうと・・・
「可愛い子ネズミちゃん!!」みたいになってしまうのかもしれないですよね・・・・(笑)
ナズーリンのあの素直じゃないんだけど、実は、本人はツンデレっぽくて本当はいい奴みたいという雰囲気が
実に素晴らしいですよね!!
うーーむ、私もナズーリンから・・・「君は実に馬鹿だな!!」なーーんて言われてみたいですね・・・(笑)
何よりもナズーリンのあの穴あきスカートがとにかく最高です!!
上記で書いた通り、ナズーリンは、元々は毘沙門天直属の弟子であり、
命蓮寺にいるのも、毘沙門天代理でもある寅丸星がちゃんと仕事をしているかどうかの監視・チェックという
役割を毘沙門天から託されているという経緯があり、
そのせいで寅丸星とか寅丸星の師匠でもある白蓮さんの事も場合によっては
「毘沙門天よりも地位が低いから」みたいな感じで接している事もあるみたいなのですけど、
これも実は人間社会ではありがちな事なのかもしれないですね。
本社より「地方の××という関連会社への出向を命ずる」みたいな嬉しくない辞令を貰って
その出向先に赴いても・・・
「自分は・・・本来は本社の人間なのだから」みたいな妙なプライド意識とかエリート意識みたいなものが邪魔して
今現在の居場所であるはずのその出向先の社員の人達と中々打ち解けられず、
自分自身がそうした「心の壁」を作ってしまっているみたいな事は結構あるのではないのかな・・とも思いますし、
私自身もこのブログにおいて、仙台の関連会社に仕事で行く際に、
事前に埼玉の本社のお偉いさんから
「仙台の××という本部長の動向もついでに監視して後で報告して」みたく指示される事も多々あったりもします。
そういう時の自分自身の心境って・・・・
ナズーリンの立ち位置ともしかして全く同じなのかもしれないのですよね・・・(笑)
「仙台の人達と本当はもう少し・・・心をオープンにして色々と本音で話してみたいけど元々の立場上
それがちよっと中々出来にくいし、向こうの人達もたまにしか来ない自分をどこかで警戒している・・」みたいに感じたりもしますし
そうですね、ナズーリンも意外と苦労人なのかもしれないですよね。
外界における私達の国の政党においても、首相とか代表という組織のNo.1がいるのですけど、
それに対して代表代行とか副代表とか筆頭幹事とか幹事長とか相談役とかなんだかよくわからない役職の人たちも
大勢いるのですけど、そのあたりは、
命蓮寺のNo.1は聖白蓮という絶対的な柱がいるのに、人間達から信仰を集めるために
「毘沙門天という偉大なる存在の蓑をまとった寅丸星」という表面的な代表を設置し、その寅丸星を監視するために
毘沙門天からわざわざ派遣されたという毘沙門天の直弟子のナズーリンという
命蓮寺の構造は、おおらかな幻想郷の中では確かに珍しい人間関係が働いているのかもしれないですね。
だけどくどいようですけど、そうした権力の二重構造みたいな事が、外界みたいな権力闘争とか足の引っ張り合りあいに
ならない点が、そこはやはり「幻想郷」の所以なのかもしれないですね。
2015年9月に、東方Projectとしては、初めての公式マガジンとなる「東方外來韋編」が発売されました。
発売時は、私、立ち読みでさーーっとナナメ読みしただけでタイトルも何も記憶になかったのですけど、
このマガジンの事を教えて頂いたのは、当ブログがいつも大変お世話になっているアミグリさんです!!
この「東方外來韋編」ですけど、
メインは、東方紺珠伝と東方深秘録の特集なのですが、この中に、東方アンソロジー漫画が幾つか収録されていて、
それがどれもとっても面白くて結構印象に残っています。
霊夢が記憶喪失になったり、
うどんげちゃんが輝夜に「色々な人との話し相手をさせる事」で副収入を得るという目論見をしようとしたけど、
お姫さまで世間の事には疎い輝夜が白蓮さん等多くの東方キャラと話をする事で
「人と人とのコミュニケーションは素晴らしい事ね・・」と気が付くお話とかも素晴らしいのですけど、
特にこのアンソロジー漫画の中では、ナズーリンが大変強く印象に残っています。
このナズーリン絡みの漫画ですけど、要は「わらしべ長者」みたいなお話です。
多分ですけど、ゆゆ様の食糧買い出しのため、里に降りてきた妖夢ですけど、
うっかり刀を紛失してしまいます。
その刀をダウジングで発見し、「やったね! 今回は珍しくちゃんとしたお宝ゲット!! これでご主人の毘沙門天や寅丸星から
褒められる」と喜んでいた所、
妖夢から「それは私の刀・・返して・・」と懇願され、最初は拒否したものの、
妖夢から「その代わり、先ほど購入した高級肉をあげるから」と言われ、
その際、ナズーリンがダウジングで使用するペンデュラムが反応し、ナズーリンも「これはもしや」と思い、
妖夢の刀と肉を交換したのです。
そしてしばらくすると、
うどんげちゃんが登場し、
「先ほど高級肉を買おうとしたが、先客がいて既に売り切れ・・・・どうしよう・・・あの肉がないと
師匠の永琳様からお叱りを受けてしまう・・」とナズーリンに半べそ状態で、永琳様調合の「なんでも効果があるお薬」と
肉との交換を懇願しました。
最初は、「そんなもの・・」と渋るナズーリンでしたけど、
同様にペンデュラムが反応し、薬と肉を交換したのでした。
そうこうしていると、そこに現れたのが、そう! あの妖精チルノだっのです!!
この時のチルノは、氷の妖精のくせに、夏場だというのにはしゃぎまわり、熱中症で意識朦朧の
ヘロヘロ状態・・・
この時、一緒に遊んでいた大妖精の「チルノちゃん、大丈夫・・・??」とオロオロする様子がとっても可愛かったです。
その時、ナズーリンは
「ふんっ・・・別にこんな妖精なんぞ助けたって・・」と素通りしようとしたのですけど、
なぜかこの時も、ペンデュラムが反応・・・
チルノは別に妖夢・うどんげちゃんが持っていたような「お宝」というのか「交換に相応しいもの」は何も
持っていません。
だけど、ナズーリンは、無償で永琳様調合のお薬をあげてしまい、チルノは体力を回復し無事に復活・・・
この時のチルノの「ありがとう・・・」とか「お前っていい奴だなぁ・・・」とか「今度お前と一緒に遊んでやるよ」という
あの屈託のない笑顔がとっても可愛かったです!!
あのチルノの子供っぽい笑顔を見てしまうと「チルノこそ東方の可愛いキャラNO.1!!」と太鼓判を押したくも
なってしまいますね!
横で「チルノちゃん、気を付けないと・・」と叱るそぶりの大妖精もいかにもチルノが可愛くてたまらない保護者
みたいな雰囲気満開のオーラだったのもとっても印象的です。
ナズーリンにとっては、この日はというかこの日も「お宝探し」は成果無しの状態で手ぶらで命蓮寺に戻ってきます。
命蓮寺に帰ってきて、寅丸星に今日の出来事を報告し、「今日は散々でしたよ・・・」と愚痴るナズーリンに対して
寅丸星の
「いやいや、そんな事は無い・・・」
「あなたは今日、色々な人たちから素敵なものを貰ったでしょう・・・」
「それは、ありがとう・・・という言葉・・・、そして一期一会の人と人との出会い・・・」という言葉は
中々素敵なものがありましたし、いかにも仏教徒らしいというか毘沙門天の弟子らしいお言葉らしい言葉だと思います。
それを聞いて
「ご主人がそんな言葉を言っても説得力が無い」といいながらもデレてしまうナズーリンがとっても可愛かったです!
そうですね・・・・
あれは、多少素直でなくて少しひねくれてもいるようなナズーリンが掛けられた言葉だからこそ生きてるのかな・・・とも
思ったりもします。
そしてあの一連の一期一会の出会いと言うかわらしべ長者の主人公がナズーリンという事に大きな意味があるのかなとも
思いました。
あれが、サニーミルクだったら、「あっそう・・・」みたいな感じで終っていたのかもしれないですけど、
実は、なずーりんこそが私達人間に一番近いようなキャラクターでもあり、
「私達人間は実はナズーリンそのもの」とも言える人間臭い面がかなり漂うナズーリンだからこそ
生きてくるお話なのかな・・とも感じたものです。
ナズーリンはとっても可愛いし、実はとっても魅力的なキャラなんですよ―――!!
ナズーリンをその著作の中で結構ボロクソに批判していた阿求ちゃんですけど、
考えてみると、阿求ちゃんというのは、幻想郷内のキャラの中では、
霊夢・魔理沙・早苗さんと並んで「若い人間のキャラ」なんですよね(笑)
他の妖精・妖怪・幽霊・吸血鬼などはお年が不明またはとてつもなくご長寿という御方ばかりでして、
そういう人たちって、長生きしているせいか「人のそうした強さも弱さも酸いも甘いもぜーーんぶ知り尽くしている」
そんな雰囲気も濃厚なのだと思います。
阿求ちゃんは、確かに生まれ変わりとは言え、9代目としては、全然お若いし、こうした「人の酸いも甘いも」という部分は案外疎く
ナズーリンの「人間臭い部分」も案外と見抜けていなかったという風にも私は感じたりもしたものでした。

さてさて・・ここからは既に恒例になっているのかもしれないのですけど、
dream fantasy の管理人様のアミグリさんの
素敵なイラストのご紹介コーナーです!
今回ご紹介させて頂きますイラストは、当然ながら「東方星蓮船」の出演者の皆様の中で、
寅丸星とナズーリンです!
まず上記ですけど、こちらはアミグリさんが2011年5月に描かれた寅丸星です。
この作品を描かれた当時のアミグリさんのお言葉は「ちょっとななめなのは動きを出したかったからなのかな・・・?」との
事ですけど、「あ、確かに・・」と思う面もありますね。
上記で書いた通り、寅丸星は毘沙門天の命蓮寺内での代理という事で本来は「威厳・尊厳」というものを出さないと
いけないという事情もあり、アミグリさんがちょっと斜め向きで寅丸星を描かれたのは
「他のキャラとはどこか何かが違う・・」という事を見ている人達に印象付けたかった・・みたいな側面もあるのかなぁ・・と
思ったりもしたものでした。
アミグリさんの描かれる寅丸星は、そうした尊大とか威厳という「強さ」よりもやはり東方らしい「可愛らしさ」を
全面に出されているのは、やはり東方の世界らしい不思議さを感じさせてくれているとも思います。
どことなく「憂い」の表情を醸し出しているようにも感じられますけど、これは「憂い」というよりは
「幻想郷の人々を心配しつつも温かく見守っている」という「慈愛」の表情と言えるのかもしれないですね!
寅丸星は毘沙門天の代理であり、形式的には命蓮寺の崇拝対象であり、毘沙門店に帰依しているということで
実質的に「神」に近い存在の偉いお方であるはずなんですけど、「東方星連船」においては、寅丸星は早苗さんより、
「参ったかー!これが人間にして神である私、東風谷早苗の力よ!!」
とやっつけられてしまうのはちょっと気の毒という感じもしたものでした・・(汗・・)
早苗さんは、一応「神に帰依しない妖怪を矯正するために成敗する」という目的意識を当初は持っていたのですけど、
寅丸星が毘沙門天に帰依していると知る事になっても、
それでも寅丸星を退治しちゃうのですよね・・・(苦笑・・)
それにしても早苗さんのあの「参ったか―!」は最高でした!!

続きましてアミグリさんが2010年7月に描かれたナズーリンです!
2010年というとアミグリさんの作品群の中でも「初期作品」に相当し、2012年以降の「淡い色彩時代」に突入する
以前の作品なのですけど、私、この初期作品のナズーリンはとっても大好きです!
ナズーリンはネズミ妖怪なのですけど、アミグリさんが描かれたこのナズーリンはどことなく不思議な世界を感じさせ、
なんとなくですけどアリス・マーガトロイドに近いような雰囲気を私はなぜかこのナズーリンから
感じ取ってしまいます。
ま・・アリスもナズーリンも人づきあいが苦手そうとか生き方が不器用そう・・みたいな雰囲気もあったりしますので、
ナズーリンとアリスは公式では特に接点も交流も無いのですけど、
この二人が出会ったとしたら案外話は合うのかもしれないですね・・(笑)
それにしてもアミグリさんが描かれた2010年版のナズーリンもめちゃくちゃ可愛くて私は大好きです!!
耳と尻尾がとっても可愛いですし、スカートの独特な先端部分がとっても巧いと思います。
あまりにも可愛いネズミちゃんなので、
お燐とか橙に追っかけまわされそうな雰囲気が漂っているのも実に素敵だと思います。
ナズーリンのお耳が何となくですけどミッキーマウスを彷彿とさせるのは、ま・・二人とも元ネタはネズミですので、
ある意味当たり前の話なのかもしれないですね・・(笑)
上記の寅丸星とナズーリンのイラストは、アミグリさんからのご厚意で転載をさせて頂いておりますので、
無断お持ち帰りや無断コピーは絶対NGですので くれぐれも宜しくお願い申し上げます。
アミグリさん、本当にいつも素敵なイラストの転載を快諾して頂きありがとうございます!!
当ブログだけではなくて、是非、アミグリさんのブログ
dream fantasy の方もご覧頂けますと、
当ブログの管理人は泣いて喜びますので、こちらの方も何卒宜しくお願いいたします。
この記事をもって10月の土日記事は最後になってしまいます。
次回の土日記事はなんと・・11月になってしまいます。
なんか一年なんてあっという間ですね・・・
そして来月早々から当ブログでは「アミグリさんが描かれた過去絵の中から素敵な新企画」を予定しておりますので、
こちらの方も何卒宜しくお願いいたします!
それでは来月の土日記事も何卒宜しくお願いします!