私、どちらかというと「ハピネスチャージプリキュア」の中では
多分数少ない「ブルー擁護者」だったと思います。
「多分、ブルーにだって何か事情があったのだろう・・・」
「ブルーだって色々と思い悩み後悔している・・・」
「闇落ちしてしまった元カノに対する対抗措置として、今カノ・ラブリーを当てるのは
仕方がない側面もある・・・」
「最後は、多分、自分が悪かった・・・・と言い残して自分と言う存在自体を消滅させるのでは・・・??」
「神様だって至らない点があってもいいじゃないか・・・」
「神様だって過ちを犯すし、それに対してはもう少し温かい目を向けても良いのでは・・・??」
みたいな気持ちもあったとは思います・・・・
だけど、12/7の回でラストで、
ラブリーが見ている目の前で、ミラージュに熱いキスを交わしている場面を目撃してしまい・・・・
何か一気に流れが変わったような気がします・・・・(苦笑・・・)
何て言うのかな・・・・
ラブリーびいきの自分としては
気持ちとしては、
「めぐみ(キュアラブリー)を本気で泣かせてしまう原因を作ったブルーは、爆発してしまえ!!」という気持ちですね・・・・

めぐみは、幻影帝国に侵略されていた世界を救い平和をもたらしたばかりでなく、
ブルーとミラージュのヨリを戻した「最大の第一功労者」なのでしょう・・・
だけど、それで得たものとは何なのか・・・・
結局は「ブルーに対する失恋・・」、そして「喪失感」というアンハッピーな出来事ばかりなのでした・・・
おまけに、自分の見ている目の前で
ブルーとミラージュは熱いキスを交わしてしまうし・・・・
(あれって、いくら鈍感なラブリーでも気持ちとしては凹んでしまいますよね・・・
冒頭のパジャマパーティーで、ひめ・いおなは、ブルーの事を「デリカシーが無い」と評していましたけど
まさに「その通り!!」という感じですね・・・)
自分がボロボロになりながらもミラージュとの激戦を制し、「ミラージュを倒し巫女さんとして復活させれば
ブルーと復縁してしまい、自分は振られてしまう・・・」という事が分かっていながらも
「ブルーとミラージュの幸せは自分の幸せ」というロジックの下で
結果的に「自己犠牲」をする事で世界を救った一人の女の子はそれで幸せになれるのか・・・・
本当にめぐみはそれで幸せなのか・・・・という大変重たい「課題・試練」を
ハピネスの物語は、最終決戦前夜というのに
私達に与えてしまうのですよね・・・・
これまでの歴代プリキュアの最終決戦は、「真の敵」・「許しがたい真の敵」とバトルを繰り広げる事で
ラストは比較的スカッとした終結を迎えてくれてはいたのですけど、
一体ハピネスの物語は、最終決戦で一体何を提示してくれるのだろう・・・・
しかも次回は、当初の懸念通り(?)「誠司」がついに闇堕ちしてしまうし・・・・・
うーーーん、歴代でもここまでストーリーがもつれた「最終決戦」ってあったかな・・・・
でもな・・・・
めぐみの気持ちを考えると
何か自分まで心が痛くなってしまいますね・・・・(苦笑・・・)
「自分が好きな人(ブルー)に幸せになって欲しい」
「ブルーが愛するミラージュにも幸せになって欲しい」
「だけどブルーとミラージュが復縁する事で自分は愛を失ってしまった・・・・」
「ブルーが幸せになる事は嬉しいけど、自分が降られたという気持ちは、とても悲しくせつない・・・」
めぐみは、誠司との二人っきりのシーンでポロポロに大泣きして
「嬉しいけど悲しい・・・」と心情を吐露していましたけど
これはまさにめぐみの「偽らざる本音」でしたね・・・・
「世界を救う」という自分の行為は正しいし、「誇り」に感じても良い事・・・・
同時に「失恋」して「苦しい」と感じるのも、自明な事だと思います。
「嬉しくて苦しい」と感じるめぐみは、極めて普通の感覚の持ち主だと思います。
結果的に一人のポンコツな女の子が世界を救った・・・
だけどその結果残されたのは、傷ついた女の子とその子を心配する一人の男の子・・・・
何かそういう「哀しい側面」も提示しているというのは
歴代プリキュアでも極めて異例な出来事だと思います。
(この辺りが、多分歴代プリキュアでも一番ストーリーが難解とか意図が中々伝わりにくいという
今作のプリキュア、ハピネスの強みでもあり弱点でもあるのかな・・・・)
でもな・・・・
遅咲きのピンク系主人公のラブリーをここまで悲しませる原因をつくったブルーに対しては
何か今までの数少ない擁護者の立場を忘れて
「ラブリーをここまで悲しませる原因を作ったブルーは、自爆して逝ってしまえ・・・・!!」と声を大にして叫びたい気持ちですね・・・・(苦笑・・)
先々代のプリキュアのキュアハッピーの一つの口癖は
「みんな、笑顔でウルトラハッピー」というものがありましたけど、
このみゆきが言う「みんな」には当然みゆき自身が含まれていました・・・・
だけどその点めぐみはどうなのかな・・・・
めぐみの一つの思考パターンとして
「他人の幸せは自分の幸せ」というものがあります。
だけどそれを軽く言い過ぎていた傾向がもしかしたらあるのかもしれません・・・
というか、当事者間意識に欠けるというか
第三者的に評論家風に言っていた感じもあります・・・
だけど今回の一件はどうだったのか・・・・
「プルーとミラージュという他人の幸せを願い、結果的にその他人の幸せを自分はもたらすことが出来た・・・
だけど、その結果自分は失恋し、苦しむ結果となってしまった・・・」
という事なのですけど
もしも「他人の幸せは自分の幸せ」と本気で心の底から信じていたとするならば
めぐみは決して苦しむことは無い・・・
やはり「他人の幸せも大事たけど、それ以上に自分の幸せも大切・・・」という気持ちがあるからこそ
めぐみはここまでボロボロに傷ついているのです・・・
要は、これまで放置していた「自分の幸せとは何・・・??」という「問い」をずっと放置していたツケを
何と最終決戦直前で払うという大変やっかいな形で
この物語は「人間の幸せとはなーに??」という問題に対して提示していくことに
なるのです・・・・

やはり、めぐみのそうした諸々の課題に対して
何らかの「一筋の光」を当ててくれそうなのは言うまでも無く「誠司」なのでしょうけど
その誠司をあえて一旦闇堕ちさせることで
めぐみ自身に対しても
「自分の幸せとは何か・・・」という問いかけにも気が付き
そしてめぐみらしい何らかの「答え」を出していくような気もします。
だからハピネスの物語の最終決戦の相手は
幻影帝国でもディープミラーでは無かった・・・・
「自分自身の心」なのかもしれませんよね・・・・
うーーん、一体何て重たい最終決戦の予感・・・・