
以前から書いている通り
ハピネスチャージの映画「人形の国のバレリーナ」の二回目の鑑賞に
行ってきました・・・
(全くどんだけプリキュアが好きなんてしようね・・・苦笑・・)
正直初めて見た際も二回目の感想・印象はほとんど変わりがありません・・・
やはりいいものは何度見ても素晴らしいとしか感想が無い・・・・まさにそんな感じでした・・・
以前も書いた通り、アニメ本編と違って映画は「商業作品」であり、
その感想は決して安易に書くべきものではないと思いますし、出来れば是非時間に余裕がある方とか
興味がある方は、
映画館まで足を運んで頂くか、DVDをご覧になって欲しいと思います。
だから、感想と言っても、前回の少々の補足的な事を少しばかり・・・・

前回の感想記事では
「ラブリーのラブリーによるラブリーのための映画」みたいな事を書いてしまいましたけど
ま、確かにラブリーの存在感の大きさは半端ないものがあり、
アニメ本編での主人公としては「幾分希薄な印象」を完全に吹っ飛ばしてくれました。
その意味ではラブリーびいきの自分にとっては大・大・大満足の映画です。
だけど改めてよーく見てみると
他のメンバーの存在感も立派に伝わり、各人の個性が素晴らしい意味でも発揮されていました。
「誰かの存在感が弱かった・・・」みたいな事は無く
全員が素晴らしかったとも言えると思います。
フォーチュンはとにかく「凛々しく格好いい!!」という感想ですね!!!
序盤のふなっしーショーにおいてプリキュア達が難無くサイアークを撃破し
プリンセスが調子こいて
「サイアークの一匹や二匹楽勝・・・」なんて行っている際に
肘でゴツンとゲンコツを食らわしている光景が大変印象的でした。
ドール王国でも、ゆうゆうと共にドール王国、ひいてはつむぎ自体に対する疑義を最初から持っていて
常に警戒を怠っていなかったのは、
いおならしい話でしたね。
戦闘面で、実は最も見栄えがしたのは実はフォーチュンのような気さえします。
だって相変わらずプリンセスは、対して威力がないへなちょこプリンセスベールや弾丸マシンガンを
連発し外しまくっているのに対して
フォーチュンは映画用の新しい技を次から次へと繰り出し、
とにかく格好良かったですね!!
ゆうゆうもアニメ本編と変わらない味を出していましたね。
ドール王国に到着しても、早速現地のお人形さん達に対してハニーキャンディーにて餌付けを
しているのは、「さすが・・・!!」という感じでしたね。
舞踏会でのケーキぱくつきも実にゆうゆうらしいですね・・・(笑)
フォーチュンとハニーは映画の中では、かなりの部分を「ふたりはプリキュア」しています・・・
舞踏会で、いおながドール王国の怪しさについてゆうゆうと話をしているシーンとか
二人でサイアークに立ち向かっている姿など
この二人だけでプリキュアをやっても十分に戦力になると思います。
一番らしさを発揮したのは、言うまでも無くプリンセスですね・・・・
別名、綺麗なナマケルダとも言われるジークに一目惚れしてしまい
「同じ王族同士悩みはよく分かる・・・」みたいに調子のいい事を言っていると
ジークの方から
「二人っきりで話をしたい・・・」
そこでまさかのネタバレ・・・・
ジークの正体が人形と分かった瞬間に
「やってられっかーーーーい!!」とサイアークを前に逃亡してしまうのは
実にひめらしい!!
いやこのシーンは、本当に笑ってしまいましたね・・・・
結構切迫している場面なんだけど、プリンセスだけに何か笑ってしまいました・・・・
やっぱりプリンセスは映画でもポンコツでしたね・・・(笑)
うん、でもやっぱりプリンセスはこうでないと・・・・
だけど後半、つむぎに対して「出来もしない事を安易に約束してしまって、結果的につむぎを
傷つけた・・・」とマジに凹んでいるラブリーを
抱きしめて「なーに言っているの! そんなのラブリーらしくない!!」は
まさに本編での不滅の名作回、「アンラブリー回」におけるプリンセスと全く同じ立ち位置ですね・・・!!
いやーー、あのシーンのプリンセスは本当に良かった・・・!!
プリンセスの本領発揮でしたね・・・!!!
この映画、一つ特筆すべきことがあると思います。
歴代プリキュアでもほとんど触れる事が無かったいわばタブーみたいな部分なのですけど
要は「プリキュアと言えども、決して全知全能ではなくて
プリキュアが困っている全ての人達を救済できる訳ではない」という事を明言して
提示していたことは大変印象的でした。
プリキュアシリーズは、決して勧善懲悪なものではないし、
安易な「魔法少女企画」と異なり、魔法で持って簡単に問題が解決できるという物語では
ありません。
それはいわば「不文律」というのかオブラートに包むような形で何となく提示をされていたのですけど、
そのあたりを最初に踏み込んだ形で提示したのが「ドキドキプリキュア」のマナとレジーナの関係みたいな
ものでしたけど、
ハピネスの映画ではそれに対しても深く切り込んでいったのが実に斬新だったと思いますし、
特に脚本担当の成田良美先生のその勇気と慧眼に対して敬意を表したいと思います。
「これがあなたの願いなのか? 本当に幸せなことなの?」
「じゃあ今すぐ足を治してくれるの・・・!?」
「つむぎちゃんの心配事は私に任せて!」(回想シーン)
「何もできないくせに助けるなんて簡単に言わないで!」
このあたりのつむぎとめぐみの会話は本当に私はしびれました・・・・
まさか、こんなド直球をストレートに放り込んでくるとは・・・・
自分自身、言葉を失った思いがありました・・・・
めぐみはプリキュアですし、強いしサイアークも撃破できますし、ラブリービームも放つことも出来ます。
だけど、めぐみ自身の母親の病気を治すことは当然出来ませんし、
ましてや、突然足が動かなくなり大好きだったバレエをする事が出来なくなったつむぎの足を
魔法かなんかで治癒する事は・・・・
勿論出来ません・・・・
このドール王国自体、つむぎの「もうバレエが出来ない・・」という絶望を
ブラックファングに言いように利用されたのが真相なのですけど
ドール王国では普通に踊る事が出来るつむぎにとっては、ドール王国を脅かすプリキュアの存在自体が
許されないもの・・・・
それでは「プリキュア」の存在意義とは何なのか、
全ての人達の笑顔は守れても、各個人の願いを叶える事が出来ないプリキュアの存在価値とは
何なのか・・・という大変難しいテーマを
この映画は大変魅力的に提示していたと思います。
このシーンを観た時は正直迷いました・・・・
「うーーーん、一体どうやってスムーズに終わらせるのだろうか・・・」と・・・・
プリキュアの力は万能ではない、だからつむぎの足を治すことは出来ない・・・
だけど「ドール王国」という幻想世界の中で
人の不幸を利用してドール王国の力を生み出す行為自体が
本当につむぎが望んでいる事なのか・・・・
果たしてこのまんまドール王国に滞在し続け、永遠に現実逃避を続けることが
本当につむき゜にとって正しい事なのか・・・・
だけど万一現実世界に戻ったとしても、足は動かずバレエも出来ない・・・・
それじゃー、どうするんだ・・・・
幸せは考え方一つで変わる・・・・
足が動かなくなったとしても、例えばバレエの振付師になるとか演出家を目指すとか
バレエ音楽の作曲家になるのか・・・
バレリーナとして以外の道もあるしそこにはハピネスがある可能性もある・・・
だから足が動かない現実にきちんち向き合って生きていこう・・・・
みたいな事をラストで提示するのかな・・・そうだとしたら少しというかかなり後味が悪いな・・・・
うーーん、どうするのだろう・・・・と
実は色々と自分自身思いが揺れてはいました・・・・
だけど、結果的に
つむぎの足をブラックファングが意図的にわざと動かないようにし、
つむぎから発せられる「絶望」を利用してドール王国を作り上げ
プリキュア達をおびき出すというブラックファングの意図が判明した瞬間に、
何か力は抜けました・・・・
よかった・・・・これですべてが丸く収まるし、
ラブリー達にとって「戦う動機」が明確になる・・・・と・・・・
今にして思うと、どちらもありなのかなと思っています。
つむぎの足が映画のラストシーンのように無事に動くようになりハッピーエンドで終わらせるのも
大変すっきりとした方法ですし、
つむきの足が現実世界に戻っても動かず、別の形のハピネスを今後模索していく・・・
これもありだとは思います。
この映画のメインテーマは何だろう・・・・
ラブリーというプリキュアでも、一人一人個別な問題の解決は出来ないし
ましてや病気完治という事など出来ないし、する必要もない・・・・
そうしたキリストみたいな全知全能な人がいなくても、自分達には何か出来る事はあるし、
例え不幸が襲ったとしても、それにひるまず前進して歩き続ける事は出来る・・・
そんな事だったのかな・・・と何かふと思ったりもしますね・・・・
ああ、でもこうやって書いているだけで
あの映画を見た際の様々な思いが蘇ってきますね・・・・
ホント(二回も)観て良かったな・・・としみじみ思ったりもします。
余談ですけど、
ラストの戦闘シーンで、その際の挿入歌がホント泣けてきそうでしたね・・・・
戦闘が激しいので歌詞がほとんど聴き取れなかったのですけど
めく゜みの
「不器用な自分だけど・・・」とか
「今は何もできないけど・・・」みたいな歌詞には
ホント共感するもの大でしたね。

せっかく鑑賞に来たのですから
一つぐらいグッズのお土産を・・・・と思い
前回は、自分はラブリー、うちの奥様はハニーの映画ファイルを買いましたが、
今回はフォーチュンのファイルを購入しました・・・・

あ、そういえば「あんみつこまち」は映画では登場しませんでしたね・・・
でも11/9のアニメ本編で見れたから、ま、よしとしておきましょう・・・・