

日本各地には素晴らしき伝統のお祭りが多々ありますし、生まれと育ちが東北の私にとっては、
仙台の七夕祭りや青森のねぶた・秋田の竿灯祭りなどが大変印象的だったりもします。
仙台の七夕においては、今現在はどうなのかは不明ですけど、私が仙台に在住の頃には「動く七夕」というパレードも
開催されていて、ここに陸上自衛隊の吹奏楽団や地元の中・高校生から編成される合同の吹奏楽チームも
パレードに参加する事も多々あり、私自身も一度だけこの動く七夕のパレードに吹奏楽団として参加させて頂いた事は
大変貴重な経験だったと今でも感謝しております。
埼玉の祭りというと全国的な知名度という意味では正直それほど目立つお祭りはないのかもしれないですけど(汗・・)
その中にあって「秩父夜祭」は日本の三大夜祭に数えられるだけの事はありまして、かなりのインパクトはあるように
感じられます。
埼玉の祭りというと、他にも例えば、大凧あげ祭り・長瀞船玉まつり・久喜提燈祭り「天王様」・熊谷うちわ祭り・南越谷阿波踊り・
坂戸よさこい・大宮の十日市などすてきなお祭りも多々ありますけど、
その中にあってもかなりの異彩と迫力を兼ね揃えているのが、行田の「さきたま火祭り」だと思います。
このさきたま火祭りは毎年5月4日に開催され、「炎」をシンボルにしたロマン溢れるお祭りです。
そしてこのお祭りは渡邉ポポ先生のコミック「埼玉の女子高生ってどう思いますか?」の第16話でもかなり細かく紹介
されていますし、
(この第16話では、アグリの巫女さん衣装がお披露目されていますし、東上みなとの妹の岬も登場しています!)
この行田の「さきたま火祭り」なのですけど、古代のロマンあふれる火祭りで、
日が沈む頃には、古代衣装を身にまとったニニギノ命とコノハナサクヤ姫の行列が現れ、人々を神話の世界に誘います。
このお祭りの中ですてきに再現されるのは日本神話に登場する天照大神の孫である「瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)」と、
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の孫「木花佐久夜姫(このはなさくやひめ)」にまつわる神話の世界です。
一夜の契りで妊娠したことを夫の瓊瓊杵尊が疑い、木花佐久夜姫は浮気していないことを証明するため、
火を放った産屋の中で子どもを出産する場面が、お祭りの中でも炎に包まれた中、華麗に雄弁に再現されていきます。
このお祭りのモチーフとして、そうした「浮気してできた子供ではない!」といった旦那の疑いを晴らすため
「神の御子であるならば、たとえ火の中でも無事に生まれるでしょう」と自ら産屋に火を放ち、
その中で海幸彦(ウミサチヒコ)・山幸彦(ヤマサチヒコ)を無事に出産したという事があるのですけど、そうした炎の中で
産まれた子供をお祭りとして大変迫力のあるシーンとして再現されていると思います。
そしてこの場面は昼間ではなくて、日が落ちた夜に再現されますので、夜の闇と炎の対比が実に鮮やかであると
言えるのだと思います。
このお祭りのメインイベントは瓊瓊杵尊と木花佐久夜姫を乗せた輦台を先頭に120人余のたいまつ行列が現れ、
わらや竹で作った高さ6メートルの産屋に火を放ち燃え上がらせる場面です。
丸墓山古墳と稲荷山古墳からたいまつを持った180人余の御神火降りも山の斜面に火の帯を思わせるなど、
炎の演出で見る人を古代の神話の世界へ誘います。
300人が持つたいまつや燃え上がる産屋の炎など圧倒的な迫力がある祭りなのですけど、
フィナーレの花火の華麗さも圧巻の迫力と美しさに溢れています!
このお祭りは毎年GW真っ只中に行われますので、見物客の数も相当なものがありますし大変な賑わいを見せています!

行田の火祭りも大変な迫力と美しさがありますけど、毎年12月に開催される「秩父夜祭」も負けていない迫力と美しさに
溢れています!
上記画像の美少女は「温泉むすめ」の中から秩父温泉をモチーフにした秩父美祭(ちちぶ まつり)です。
感情表現が豊かでお祭りが大好きなハイテンション娘で、年に一度の秩父夜祭りのために
一年前から準備をしているほど祭りを楽しみにしているお祭り娘です。
秩父夜祭りの花火を見るだけで泣いてしまうほど涙腺が弱く、感情の起伏が激しい女の子でもあります。
秩父というと埼玉でもちょっと特殊というのか浦和・大宮という埼玉県の中心部の視点で見てみると
「あまりにも遠すぎるし交通の便が悪い古くからの観光地」という感じなのかもしれないです。
秩父に行くには、西武線を使うしか手がないし、車で行くとしたら国道299号線をひたすらまっすぐ行って正丸峠を超えて
飯能から一時間~一時間半程度掛かりますし、浦和から車で行った場合は2~3時間程度は覚悟したほうがいいかも
しれないです。
秩父というと地理的には山梨県に近く、埼玉県の中では限りなく僻地という感じなのかもしれないです・・(汗・・)
だけどそうした中、「秩父夜祭」は「何もないない何も名物もない」の埼玉県にあっては数少ない由緒正しきお祭りの一つであり、
歴史的価値も大変高く、日本のみならず世界各地からこの大変盛り上がり華やかなお祭りを見ようと観光客が
押し寄せるお祭りなのだと思います。
私も一度だけこの秩父夜祭を見たことがありますけど、とにかく壮観で圧巻で幻想的な光景だったと思います!
祭礼当日は絢爛豪華な2台の笠鉾と4台の屋台が曳行されます。
クライマックスは3日の夜で、最大20tもある屋台・笠鉾をお旅所への急な団子坂を引き上げる様子は大迫力だと
思います。
このお祭りの欠点はとにかく帰る際の国道299号線の半端ない凄まじい渋滞なのだと思います!
普段ですと秩父駅前から飯能駅前って車で一時間前後ぐらい掛かるのですけど、秩父夜祭の日は
3時間以上は覚悟したほうがいいと思います。
秩父夜祭は、ユネスコ無形文化遺産に登録されている埼玉県秩父市にある秩父神社の例祭であり、
12月2日が宵宮、12月3日が大祭であり、提灯で飾り付けられた山車(笠鉾・屋台)の曳き回しや、
冬の花火大会はテレビ映像でもおなじみの方も多いのかもしれないです。
秩父夜祭は、京都の祇園祭、飛騨の高山祭と並んで日本三大美祭及び日本三大曳山祭の一つに数えられています。
秩父夜祭の笠鉾・屋台は、釘を一本も使わずに組み立てられているそうです。
金色の飾り具や極彩色の彫刻、後幕の金糸の刺繍で装飾された笠鉾・屋台は「動く陽明門」といわれるほど豪華絢爛で、
国の重要有形民俗文化財に指定されているとのことです。
余談ですけど、1979年の全日本吹奏楽コンクール課題曲D / 行進曲「青春は限りなく」の作曲者の奥村一は、
埼玉のご出身で1976年に組曲「秩父夜祭り」 という吹奏楽作品も作曲されています。

埼玉には上記のすてきなお祭りも多々あるのですけど、私が住んでいる川口市にも毎年「たたら祭り」という盛大なお祭りも
あったりします。
川口市というと古くは鋳物の街として全国的にも知られ、吉永小百合の映画、「キューポラのある街」の舞台にもなっています。
たたらというとそうした「鋳物」と関連がありますけど、たたらとはそれでは何なのかというと、
もともとは製鉄の時に風を送る「ふいご」を意味し、由来を広く遡って考えれば、
古代朝鮮語の解釈で「もっと加熱する、強く加熱する」・ダッタン語(モンゴル・トルコ系)の「猛火」とも取られるようです。
また、「たたらを踏む」とは、足でばたばた踏みつける事。「地蹈鞴(じたたら)」が「地団駄(じたんだ)」に転じたのです。「地団駄」には「足摺」という意味もあります。「たたらを踏む」作業はかなりの労働力を必要とします。
その辛さを紛らわすために、「たたら節(歌)」を歌い始めたといわれています。
「平家物語巻三 足摺」俊寛が島に置き去りにされ足摺をする場面があります。
また、アニメ映画「もののけ姫」にも「たたらを踏む」シーンがあります。
たたら祭りは昼間もかなり盛大で、数多くの屋台等が出品されます。
ちなみに会場は、元SMAPの森くんが在籍している川口オートレース場であり 、
祭りのメインというか最大の見どころはオートレース場から直接打ち上げられる迫力満点の花火大会であり、
オートレース場の真下から見上げる花火は本当に迫力満点であり
毎回見るたびに「感動」してしまいます!
埼玉は「何もないない、なんにもない」とよく揶揄されますけど、こうやってみると埼玉にも素晴らしいスポットや銘菓・お祭り等が
あったりしますので、
私自身も昔よりはさすがに「何もないない・・」とは感じなくなったという感じもありそうですね~
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埼玉にも沢山お祭りがありますね、県内で大きなお祭りの秩父の夜祭にいつか行って見たいと思いながら寒い時季なので、いまだ叶っていません。
たたら祭りの名前の由来を聞くとなるほどと思います。
ぬくぬく先生はいろんなことをよくご存じで・・・
勉強になります。*^^*